朝9時から夕方5時まで
”しにたい”と検索窓に打ち込めば、
心の相談ダイヤルが一番に表示される。
その昔、”しにたい”と検索をすれば、数々の無責任なサイトが上位を独占し、
本当に死にそうになっている人の背中を押しかねないと問題になったからだ。
でも。
このダイヤルのページを開いたことがあるだろうか。
開いて愕然とした。
このダイヤルに思わず手が伸びるような人は、
それがいったい何時なのか、なんて気にしない。
実行に移すほどの死にたい願望は突発的だ。
そして、人の体の構造を考えれば、思考が暗くなりがちなのは夜中なのだ。
たいていは寝ている時間。
脳内の化学物質のバランスが崩れて、高ぶった神経を持て余した人たち。
思考は同じところをぐるぐるとまわり、出ていく先を知らない。
排水溝から流れて行ったかと思えば、その先にはさらなる闇が広がっていることもある。
どんな職業でも夜勤はつらい。朝9時から夕方17時まで以外に人を配備することは、資金と人手が必要だ。
もちろん、数少ない人で回すのは不可能であるから、人を増やしてシフト制にして、夜勤手当を付ける必要があるだろう。ミイラ取りがミイラにならないためにも、決して少人数低予算でしてはならない。
だが、本気で自殺対策をするのなら、それぐらいの予算をつけて体制を作るべきだ。