5話目 「テレポート」
どーも、作者です。
あぁ・・・また内容が薄く・・・
では、どーぞ。
突然転送された悠斗が転送されてから初めて見た景色は壁だった。
「え?壁?」
茶色の壁。正確には木の壁。木の壁を茶色のペンキで塗ってあるものだ。
ギルドメンバー全員が落ち着く、という理由でこうなっている。
つまり、悠斗はギルドに転送されたということになる。
「なーんか、嫌な予感がするんだよねぇ」
壁と向き合った状態で転送されてからずっと背筋が凍るような威圧感があった。
それはもちろん、自分が向いていない背中の方から。
「振り向きたくないなぁ・・・振り向いたら絶対アレだよな」
振り向いたらどうなるかは想像に難くない。それが恐怖の対象なら尚更。
悠斗は少しの間自問自答を繰り返していたが意を決して後ろを向くことにした。
が、後ろを向いた時の光景は想像の斜め上を行っていた。
なぜなら、振り向いた瞬間にいきなりタックルをかまされたからである。痛い。
「ごはぁ!」
予想外の唐突なタックルに息を全て吐き出しながら壁に衝突した悠斗だった。
壁に衝突した衝撃ついでに頭も打った。すごく痛い。
後頭部を痛みに襲われながらタックルしてきた人物を見ると、それは
「っつー・・・千代?どうした、いきなりタックルするとかこえーぞ」
千代だった。いつもはキレて剣をなげたりしてから突進してくると思ったが。
声をかけられても千代は顔を上げない。それどころか服から顔を離さない。
ものすごく嫌な予感がした。2つの意味で嫌な予感がした。
とっさに顔を上げて今ギルドに居るメンバーを確認した。
蒼汰がなにやら気まずそうな顔でこっちを見ていた。
「いや、今しがたギルドに着いたんだけど・・・お取り込み中だったね」
「いやまて違う!お前は今おもいっきり勘違いしてる!違うぞ!」
「え?いやだってどう見てもその状況・・・」
「俺がやったんじゃない!これは千代の方からだな!」
「千代の方から・・・そんな関係にまで・・・」
「だから違う!そういう意味じゃないんだぁぁぁぁ!」
やばい。超やばい。確かに何も知らないでギルドに入ってきて、
いきなりこの状況を見せられたら悠斗でもそんな反応をするだろう。
さらにその状況の中心人物の悠斗が弁解しても無駄だろう。
「ゆー・・・」
どこからか声が聞こえた。
ここには3人しか居ない。悠斗と、蒼汰と、千代。
だが、悠斗にその呼び方をするのは1人だけ。
「桜月?でもこの場に居ないけどなぁ」
「ゆー・・・」
また聞こえた。幻聴では無さそうだ。
どこから声がしているのか未だ分かってない。
「えっ・・・?」
悠斗は混乱した。
次回更新は3月14日です。