すべての始まり
絶対学校に忘れ物をしない私が電子辞書を忘れてしまった。
それが全ての始まりだったに違いない。
ガチャッ
「おにーちゃん、電子辞書貸して………」
「ちょっ!勝手に入ってくんな!」
おにいちゃんの慌てようが初めて見るぐらい凄かった。
高校生のおにいちゃんならこの反応は正しいのだろう。
「ごっごめん…」
「すまん、少し驚いただけだ。ノックぐらいちゃんとしろよ?」
「うん」
「どうしたんだ?」
「辞書貸してほしいんだけど…」
「ん~どこやったかな………」
「勝手に探すね?おにいちゃんは勉強でもしてて」
「あっ!そこは!!」
私がおもむろに開けた引き出しには本が入っていた。
「なにこれ………あんそろじぃ?」
そう書いてあるものを手に取り読み上げた。
「なにこれ?」
「なんだろうねぇ~?」
私は興味本意でパラパラとページをめくってみた。
「ちょっ!やめろっ!」
おにいちゃんの言葉は少しばかり遅かった。
「………っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
バンっ!
思わず私は投げ捨ててしまった。
それは初めて見る衝撃だった。
「………見たな?」
「………うん、おにいちゃんホモなの?」
「うーん、否定も肯定も出来ないかな」
「そっか…」
「…兄貴がホモってダメ?」
「………」
「やっぱりおかしいよな俺」
「そ、そんなことないよ」
「え?」
「おかしくなんかないよ!だっておにいちゃんはおにいちゃんなんだもん」
「………ブラコン」
「べつにブラコンでもいいもん!」
「ふーん」
「で、おにいちゃんはホモなの?それともホモ漫画が好きなの?」
「俺は断じてホモではない!………たぶん、てかホモって言うな!BLって言え!」
心底おにいちゃんをキモいと思ったのは初めての経験だ。
3度ほど死んでもらいたい。
「俺がこんなのもってたらおかしいよな…」
さっきと似たような質問をなげかけてきた。
「別に私は気にしないし、もちろんバカになんかしないよ?」
「………本当に?」
「うん、絶対バカにしない」
「………そっか」
おにいちゃんは机の山積みになった教科書の中から辞書を見つけ私に手渡した。
「ありがと」
そう言いながら私はおにいちゃんの部屋から去ることにした。
部屋に帰って一息ついたころに混乱がやってきた。
その混乱から逃れるため眠りにつくことにした。
「………う!……ゆう!みゆう!」
いきなりのおにいちゃんの声で飛び起きた。
「人生相談があるんだ」
はいっ。
てな訳で投稿2作目なわけですよ!
いきなり連載しちゃいます!
まぁこれは友達との会話から生まれた作品なわけでして・・・
実話になってほしいと少し思っていたりもしますw
ではでは!2話でお会いいたしましょう!