ギャラは?
はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」
ターボババア流石に早いな。全然追いつけない…
「あのー!はぁ、はぁ、すいません!明日…テレビ局に…でて…ください!」
「何も話すことはな…」
「…」
「今、テレビと言ったか?」
「はっ、はい!」
「ほお、詳しく聞こうか。」
「明日、テレビの特番でターボババアをするんです。そこで、視聴率を上げるために、ターボババアを出演させると言い出して…」
「なるほど。で、私をスカウトに。何となく分かった。ただし、一つ聞かないといけないことがある。その回答次第だ。」
ゴクリ。僕は唾を飲んだ。周りの空気は重く、おばあちゃんとは思えない迫力だった。まぁ、妖怪だけど。
「ギャラは?」
「へ?」
「いやいや、ギャラは高くないと受けないよ。って話。分かった?」
「そりゃ、高値はつくと思うけど。いくらがいいですか?」
「ふふふふふ。ははははははははは!私はね、私のギャラはね!20銭だよ。どうだい?払えるかい?」
「今は…円…ですよ…」
いろいろ探したが、ツッコミがこれしか思い浮かばなかった。あぁ、この人何十年も自給自足してたんだな。
「あーね。知ってるよ。うん。もちろん。あれだよあれ。ハンね。」
絶対知らない奴だなコレ。
「円ですよ」
「…」
ターボババア、黙りやがった。
「まぁ、交渉成立ということで。向かいますか。テレビ局本社へ。」
なんだかんだターボババアも乗り気だろう。変な形で、ターボババアと僕の冒険は始まった。
次回ターボババアテレビ出演決定!ギャラはさておき、ターボババアの初テレビ!