第0話
Giovanni Battista Pergolesi(1710−1739)
イタリアナポリ楽派の作曲家。幼い頃から音楽の才能を持っていたが26歳という若さで死去。モーツァルトやロッシーニへ引き継がれるオペラ・ブッファ* の基礎を築く。代表作は「奥様女中」。
スタバトマーテルは聖母の悲しみと呼ばれ、磔にされたイエスキリストへの悲しみを歌ったもの。ペルゴレージの死の直前、おそらく最後の作品。ソプラノとアルトの独唱、ソプラノとアルトの二重唱部分を巧みに配し、変化に富んだ構成をとっている。12曲の内9曲が短調で緊張感ある嘆きの歌である。
終曲「Quando corpus morietur(たとえ肉体は死んで朽ちるとしても)」の最後には「Amen」を対位法的に力強く歌い上げて終結する。
*オペラ・ブッファ:喜歌劇、軽歌劇と訳す。従来のオペラにふくまれていたコミックなパロディ風のエピソードが分離、独立したものになる。叙述的なレチタティーヴォとアリアの対照、華麗なるフィナーレのアンサンブルを特色とする。代表作はモーツアルトの「フィガロの結婚」など。