第0話
Edward William Elger(1857-1934)
イギリスの作曲家。はじめ教会オルガン奏者。作曲はまったくの独学で、後期ロマン派* 的な重厚な作風を示す。多くの管弦楽曲と協奏曲、室内楽曲、声楽曲、ピアノ曲を残す。「英国が誇る現代最高の作曲家」とも言われている。
交響曲第一番は1908年に初演。初演後年間百回ほども演奏されている。現在のイギリスでも演奏回数が多い作品でもある。四楽章からなる。二楽章に登場する行進曲風主題はエルガー節。三楽章の抒情的美の世界は、素晴らしく懐かしさに浸る余韻がある。ステンドグラスから指す光を思わせる曲調は聴き手の心に与える慰めも計り知れない。
「未来に対する絶大な希望」というエルガーの言葉を暗示しながら堂々と締め括られる。
*ロマン派:19世紀の初頭から1890年ごろまでの音楽。後期ロマン派をふくめれば、ドイツ・オーストリアには20世紀までその伝統は存続した。文学の分野で起きた運動とは一部異なり、古典派音楽の形式を打破して、普遍的人間意識よりも個人の情感を前面に押し出そうとしたもの。前期にはシューベルト、ショパンがいる。
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