表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/17

第一章・第一話 地獄(アビス)から帰ってきた少年

 こんなにたくさんの人間を見るのは久しぶりだ。

 ガリア王国の港町に降り立ち気おくれを覚える自分に、俺はジーク・トリニティという人間が、ずいぶんと長い間文明というものに無縁だったことを自覚した。


 あの大襲来の夜。

 俺はミスティの魔法でここガリアに飛ばされた。

 でも、俺はすぐに白魔法で傷を治し、船を盗んでミッドガルドへとトンボ返りしたのだ。

 そしてオーレリア王都を目指し≪アビス≫に立ち入った。

 もちろん、みんなのところへ戻るためだ。

 しかし、


(俺は、すぐに前に進めなくなった)


 ≪アビス≫に徘徊する≪悪魔≫も厄介だったが、それ以上に脅威だったのが≪アビス≫そのものだ。

 ≪アビス化≫した世界は、従来の生態系を損ない異界化している。

 動植物も変質し、毒を有するものも多く、食べ物を探すことにすら苦労した。


 特に≪レギオン≫が≪アビス化≫の深刻度合いを六段階に定義した区分けのうち『第四深度』と呼ばれる領域からは、飲める水すらないに等しく、結局、俺の侵攻は『第三深度』でどん詰まったのだ。


 俺は『第三深度』に橋頭堡となる基地を作り、何年も『第四深度』に挑み続けたが、補給無しであの領域に跋扈する強力な≪悪魔≫達と戦い続けるのはあまりに無謀だった。


 どうするべきか。

 何か手段はないか。

 そう悩んでいたときだった。


 補給のために戻った『第一深度』で、≪レギオン≫の調査団員が今回の大遠征について語っているのを盗み聞いたのは。


 これまでも≪レギオン≫はたびたび調査団を≪アビス≫に派遣していたが、今回はその比ではないらしい。

 かつてない規模での≪アビス≫再侵攻。

 この機を逃す手はないと思った。

 俺に決定的に足りないのは『人手』なのだから。


 マンパワーさえあれば、『第四深度』に補給線を築くことも出来るだろう。

 それは『第六深度』――つまり≪アビス≫最深部に定義されているオーレリア王都への足掛かりになる。

 

 だから俺は戻ってきた。

 ≪レギオン≫の大遠征に参加し、≪アビス≫を攻略するために。

 ソル達の下へ、戻るために。


「ジーク・トリニティさん。それでは徴兵検査を行いますので、こちらへ」

章の作り方がよくわからない・・・!

しかたないのでタイトルに明記しておきます。


あとブクマとポイントをつけてくれた人、本当にありがとう!

読んでくれている人がいるってわかるだけで、めちゃくちゃ励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ