14 アケミ その4
「ショウコお願い、助けてー!!」
2008年 2月13日 夜。
アケミは学校のキッチンを使わせてもらえず、半狂乱になっていた。言わずもがな、明日のバレン某の準備である。
「無茶言うなし。 こっちはアケミがどこに居るのかも知っちゃいけないんでしょ?」
「そうだけど、あなたなら潜入できるわ!「ステルス」で!」
「私が処刑されるわ!! とにかく落ち着きなさい。このままだとあんた、機密喋っちゃう勢いでしょ。」
特別訓練学校は国の未来を懸けた施設であり、当然機密の宝庫である。
「今年は手作りとか考えないで、拘るのはラッピングだけにしておきなさい。」
「だって、そんなの愛が伝わらないよぉ。」
「あんたが手を加えるとスライムになるでしょうが!!」
ぐふぅ。痛いところを突かれて言葉が止まるアケミ。
「だから 買ってある既製品はそのままで、ラッピングだけしておけば安全よ。ただでさえ相手は嫁が居るんだから、変なモノ渡すんじゃないわよ!?」
もはやぐうの音も出ない。
「わかった、そうするわ。相談に乗ってくれてありがとう。」
通話を切る。 がっくりうなだれながら今年の生贄、もといチョコレート達を箱から出す。
可愛い柄付きの袋に小分けして入れてリボンを付ける。
本当は自分で成形したかったが、終わってみればこれはこれで可愛く出来た。チョコを大事にしまうと、ベッドに入って明日を妄想する。
(貰ってくれるかなぁ。 食べてくれるかなぁ。喜んでくれたら嬉しいなぁ。)
アケミは幸せなシチュエーションを妄想しながら眠りについた。
…………
「皆さんお疲れさまです! お茶請け持ってきました!」
バタン!っと事務所のドアを開けて医務室の主、アケミが現れた。
2008年2月14日、15時の休憩時間である。
キョウコやケーイチだけでなく、他の事務スタッフもそちらへ視線を移す。今は資材の確保で洒落にならない忙しさだが、時間的にお茶にするのもいいか。
という流れになりそうだったが、アケミがバッグから取り出したお茶請けを見て皆が固まる。
おしゃれに彩られた小袋にちらりと見える、光沢のあるブラウンの物体。
「オレちょっと自販機で飲み物買ってくる!」
まずは1人離脱。すると次々に――
「そうだなぁこの書類届けてからにするよ。」
「ヒィィイイイイ!!」
「私はこの子を医務室へ運んでくるわね。」
お披露目会がトラウマになっているのか、1人悲鳴をあげる。
その子の付添の女性は医務室の主がここに居るのに何を言っているのか。
(想定内、まだ想定内よ。)
頑張って笑顔を保ちながら、作戦を続ける。
アケミはてくてくと奥へ歩いていく。
手足の震えは強力精神安定剤で抑えている。
このクスリは春からの生徒に支給予定の品であり、
恐怖に錯乱、麻痺を鎮める事ができる。
目当てのケーイチではなく事務のキョウコさんに声をかけた。
「はっぴーばれんたいん!ってなわけで今日はチョコレートです。」
「あら。これは、どうも?」
どこかぎこちないながらも一応受け取ってくれるキョウコ。
「心配しなくてもただの既製品ですよぉ。包装だけちょっと拘りましたけど。」
「そうなの? ごめんなさいね。ありがたく頂くわ。」
そういってひょいっとつまみ上げるとパクリと食べる。
「美味しいわね。既製品でもこんなに可愛いラッピングだと
とても美味しく感じるわ。」
「えへへー、それは良かったです。 はいこれ皆さんもどうぞ! はいケーイチさんも。」
その場に残った数少ないスタッフたちに配る。当然ケーイチにも手渡しだ。普通に渡すと変な噂がたつし、受け取ってもらえない可能性が高い。なので事務所のトップのキョウコさんに安心安全だと保証をしてもらったのだ。
あとはさり気なく本人に渡すだけの簡単な作業である。
「これは可愛いな。今ではこう言うのも売ってるのか。」
ケーイチが小袋を色んな角度から眺めている。
その言葉にアケミの顔周辺にお花が咲いたような幻覚が見えたとか。
(これは実質、私が全身見られているのと変わらないのでは!?)
それは拗らせすぎだが、気にせずポンッポンッっとお花の幻覚が増えていく。
「袋の柄もリボンも組み合わせ無限大!ですよー。」
「アケミさん、そんなところで立ってないで、一緒にお茶にしましょう?」
「はーい 椅子お借りしまーす。」
一番欲しかった一言を頂いて全身からお花の幻覚を出し、まるで花畑の中のヒロインみたいな気分のアケミであった。
(大ッ成ッ功ぉおおおおおお!)
心のなかで雌叫びを上げると、ケーイチの隣りに座って一緒にチョコを食べるアケミであった。
…………
(大、失ッ敗だぁああああ!)
失礼します。と、防衛省のお偉い様の部屋から出てくるアケミ。在庫に計上された強力精神安定剤を使ったことで怒られるのかと思っていたら、アケミ製レーションが役に立たない件についてのお説教だった。
(イダーちゃんにキッチン出禁にされたのはこういう事だったのね。)
「もう私は、レトルトで透析しないと生きていけない女なんだわ……」
「透析? その若さでどっか悪いのか?」
ケーイチが目の前に居た。アホな独り言を聞かれて混乱状態のアケミ。
「ケーイチさんはどうしてここへ?」
「オレもお説教だよ。アケミさんとどっこいどっこいなモンを貰ったぜ。」
例の機密漏えい絡みで進展がないため、呼び出されたのだ。
「どうだ、説教仲間同士でなにか食っていくか?」
(ううぅ、きっと気を使って声をかけてくれたんだ。やっぱ好き!)
「ケーイチさああん!!」
乙女心が高ぶりケーイチに突撃するアケミ。それをサイドステップで綺麗に躱すケーイチ。
べしゃぁっと廊下においてある観葉植物の鉢に頭から突っ込む乙女心。
初めての抱擁の相手は植木鉢。
相手は草の香りがするイケメンで、キスは土の味がした。
「すまねぇ。でもやっぱ妻に悪いからさ……」
現実を思い知るアケミだった。
…………
「落ち込んでる? そういう時はぱーっと遊べばいいじゃない!」
2008年3月1日。
親友の言葉に従い、池袋で遊び倒した乙女心。 ただし1人である。ショウコはショウコで忙しくなり今日は会えなかった。
どんなに楽しく遊んでも、その時だけのコトでしかなく心が晴れることはなかった。
(天気予報は嘘つきだ。)
気象庁に八つ当たりする。今日の予報では東京は晴れである。今も晴れである。が、乙女心には「ひまわり」を飛ばしていない。
気象予報士もこればかりは、秋の天気を読むより難しい。
ふと気がつくと駅とは違う方向へ歩いてきてしまったようだ。サンシャインから駅に向かうつもりが南側に来ている。霊園の近くだからか、日が落ちて少し雰囲気が変わっている。
雰囲気といえば、ちいさな公園に屋台らしきものが目に入った。周りの景色に馴染んでいない、あぶれ者のような何かを感じる。
赤い幕には、金色の刺繍で○の中に水の文字があしらわれていた。
…………
「いらっしゃいませ、水星屋へようこそ!」
「よくぞ参られた、古の魂を恐れぬ虚栄の簒奪者よ!この漆黒のキリコ・ヴォーパル・シュガーが今宵のお主の魂を安息に導こうではないか!」
茶髪ロングの女性が入店するのを確認すると、マスターとキリコが歓迎の声をかける。霊園が近いからか、厨ニ口上がそれっぽくアレンジされていた。
「え、えっと……?」
戸惑うアケミに対して、メイド服にウサギプリントの店員が口上を続ける。
「なに、戸惑うことはない。 まずは横たわる竜のアギトに白銀の供物を捧げるが良い!」
そういって指で示すは女性客の左にある券売機。
「うわ、何この安さ。都内でこの値段はありえないレベルだわ。」
そう言いながら1000○を入れて瓶ビールとオツマミセットを購入。
「深淵への通行手形を手に入れたならば、門番であるこの私にかざすのだ。さすれば安息の地へ誘い、悪魔の宴を始めようではないか!」
「えっと、はいこれ食券です。」
「承りましたー。こちらの席へどうぞー!」
突如普通の接客口調になるキリコに 噴き出す茶髪ロングさん。
(やだなにこの子。かわいい!)
一瞬意識がトんだ茶髪ロングさんことアケミ。とりあえず指定された席につく。
「はいお待ちっ!」
「えっええっ!?早くない!?」
席についた瞬間に注文したすべての品がカウンターに並ぶ。
「うちは安さと早さと、それなりの美味しさがウリなんですよ。」
そんな事を言う店主らしき男は25歳ほどの見た目で、
白い調理服を着ている。
「それよりお客さん。 そろそろウチの店員を離してやってもらえませんか。」
「え!?」
きゅ~と目を回しながらキリコは後ろから抱きしめられて
アケミと一緒に座っていた。
さっき意識がトんだときに捕まえてしまったようだ。
キリコは身長が低めのため、頭が胸の谷間に
収められていて居心地が良さ……悪そうだ。
ちなみにマスターのバリアは発動していない。
同性だったので油断していたのと、密着時に使うと相手に思わぬダメージが入るからである。
「ごめんなさい、可愛かったのでつい捕獲してしまいましたッ!」
危ない誘拐犯の犯行動機を生で聞ける機会はそう多くはないし、聞かされても困る。
ついでに言うなら元凄腕の暗殺者であるキリコを捕獲し昏倒させるこの女は只者ではない。
そう思ったマスターは一応調べるか?と思ってみるも、マスターだと過去を洗いざらい知ってしまう。プライバシーも何もない。それはお客さんに失礼だ。
そしてピンポイントで何者か解るサクラはまだ来ていない。
「しかし驚きましたよ。うちの店員は足さばきは中々のものでね。よく捕まえられましたねぇ。」
「テンチョー、このお客さん殺気も何も感じなかった。きっと名のある暗殺者か何か。」
「マスターな。」
ただでさえ落ち込んでいるのに、暗殺者などと言われて慌てて否定しようとするアケミ。
「ち、違いますっ 可愛いと思ったら意識がトんじゃって。気がついたら……」
よく覚えていない。 記憶にない。
泥酔者の暴行犯みたいな言い訳を聞いて閉口するキリコ。
「お客さんは綺麗なだけじゃなく面白いですね。オレはここの経営者です。マスターって呼んで下さい。」
「キリコです。よろし――お手柔らかにお願いします。」
本当にヨロシクされちゃいそうな雰囲気だったので言い直す。
「アケミっていいまーっす。きれいなお嬢様みたいだなんて……口がうまいんだからぁ。」
既にビールは一本開けられている。これは上客の予感。
普段こんなセリフを言いだしたら友達だったらツッコミを入れてあげるだろう。しかしここは飲食店なのだ。
「唐揚げも美味しいわねぇ。マスター、ビー」
ルの字も言わせずにビールを置くマスターとそれを注ぎ始めるキリコ。
「わぁ はやーい。ここは最高のお店ね!」
「アケミちゃんお嬢様っ。こちらの揚げ出し豆腐も温まりますよ。」
さらっと今日の”キリコのお通し”を勧めるキリコ。
「気が利くじゃない、キリコちゃん一緒に食べよぉ。」
ガシッと掴まれまたもや抱っこされるキリコ。今回は事前に柔らかめのバリアを薄く張っている。
ここで無理に抜けようとすると、お客さんや料理が大変なことになりかねないので大人しくしている。
「うへへ、あたたか~い。」
それは揚出し豆腐のことか、キリコに発動したバリアのことか。グビグビとビール飲み干しキリコをより一層強く抱きしめる。
「あー こうやってあの人とも抱き合えたらなぁ。一緒にワインでものんでぇ。イチャイチャしたいなぁ。 あ、ワインお願いしま―っす」
「おや、想い人でもいらっしゃるのですか?」
さっとワイン(イタリア産)とカプレーゼを出しながらマスターが質問する。
「うん、そーなのよぉ。でもね、ちょーっと私は出会うのが遅かったの。」
(あ、これ面倒な話だ。でも私は店員、おとなしくモフられる。)
キリコは店員としての義務を果たす。どちらかと言うと大きいぬいぐるみみたいな役目だった。
…………
「こんばんはー マスター珍しいね。都内で営業するなん、て……」
客に絡まれていたマスターが一瞬で抜け出してこちらへ現れる。
「いらっしゃいませ。 水星屋へようこそ!」
「だから私が悪いんじゃないのよ!すっごく頑張ったのにこの仕打ィィィイイ!!はれぇマスターどこー?キリコちゃんが居るから良いや~。ぎゅう~。」
女性客がワインをボトルでラッパ飲みしながら、キリコちゃんを抱きしめて振り回している。
「あれは?」
「相当ストレスが溜まっていたようです。 悪い人ではないので好きにさせていましたが……」
他のお客さんが来たなら止めねばなるまい。
そういう表情で客の方へ行こうとした時。
「相手にお嫁さんが居たからってなんなのよぉ、私だって少しくらいさぁ……」
急に悲しげな声になりながらそんな事を言い出す。
「マスター、止めなくていい。私は気にしない。むしろ私が相手をしよう。」
ご同類を見つけたせいか、酒をボトルで注文するとアケミに向かっていった。
トンっとアケミの目の前にテキーラのボトルを置いて右隣に座る。アケミは突如現れたスーツの女に驚きながらも不思議そうに尋ねる。捕獲者の気がそれた瞬間をついて キリコはアケミの魔の手から脱出した。
「おねーさんだぁれー?」
「サクラという。君は? 見た所同い年くらいだと思うが。」
「わらしはアケミ~。仕事も恋もだめだめな女よー。 ざこおんなでーす」
「自分を卑下しない。本気でやったならそれでいいんだ。」
「もちろん本気だったわ。本気だから駄目なのよぉ。」
サクラがテキーラを注ぐと二人して一気に飲む。
目のさめるような衝撃が身体を貫くがそれが口を軽くする。
「相手がね、言えない人なんだけど、すっごく優しくしてぇ。でも奥さんが居て……ぐす。いっそ一緒に違う世界にでも行きたいくらいよぉ。」
「奇遇だね。私も好きな人は、人に言えない人なんだ。しかも奥さんがいる。だが、一緒に別のところでっていうのはおすすめしない。」
「サクラさんも言えない人~?だったら駆け落ちみたいのしたくないのー?」
「これは受け売りだけどね、今好きになった人は”奥さんと一緒に居て初めて”その魅力を持てるんだ。」
ハッとした様子でアケミはサクラを見る。
「付き合いの浅い自分が その魅力を引き出せるはずもなく、幸せにはなれないだろう。」
「う、うううぅ そうかも、しれないけどぉ。諦められないよぉ、解ってるのにぃ!!」
「そうだろうなぁ。私もそうだよ。 だから――」
そこで マスターの方をむいて ツンツンと頭へジェスチャー。
(心を読めってことか? どれどれ。)
『シメはマスターに任せた! この先も私を振る予行練習とでも思ってください。』
(こいつぁ ひでえや。開きなおってやがる!)
「だからマスターに聞いてみよう。」
しれっとそんな事を言い出すサクラだった。
…………
「マスターに? なんで……?」
「このマスターはね、お人好しで色んな人の悩みや頼みを聞いてきたんだ。きっとアケミの力になってくれる。」
魔王事件は依頼が有ってのことだし間違いではない。
「テンチョ、マスターはニンゲンってものをよく知っている。きっとアケミちゃんの悩みもどうにかしてくれるわ。」
世界中の人とかかわり心を読んできたのだから間違いではない。
(やべぇ、無茶振りなうえにハードル上げてきやがった。)
だが本人の本音はこれである。
カウンターからは上目遣いでアケミがこちらを見てくる。
目がキラキラしている。とてもテキトーな話で誤魔化せる場面じゃない。
時間を止めてたっぷり考えてから答える。
「……ポイントは3つだと思います。」
不思議そうな顔。期待している顔。
とりあえずうんうんうなずいてドヤ顔している奴。
三者三様の表情で続きを催促する。
「目標、努力、姿勢だ。まず目標、これは本人も言っていたが
”諦める”ってことで結論していいと思う。」
全員暗い顔になる。
まぁまて、落ち着け。法的にも 倫理的にもそれしかないんだ。 オレが言えたもんじゃないけどね。と、ジェスチャー混じりでまずは話を聞いて貰う。
「次に努力だけど、全力で相手を落としにかかる。」
「「「えぇえええ!?」」」
「それ、矛盾してませんか? 諦めるのに落としに行くって。」
「別に不思議なことじゃない。 すべてスッキリ諦めるためには、自分が全力で納得する終わりじゃないと駄目なんだ。つまりやるだけやって砕け散れというやつですね。」
「な、なんとなく理解は出来ますが。それだとすっごい迷惑かけません?」
「人間生きてるだけで迷惑のバーゲンセールですよ。世の中死んでからも迷惑な奴だって多いです。それならせめて自分が納得できる人生にすればいい。」
「「あぁ~。」」
こちらを見て納得顔のサクラとキリコ。
心を読むまでもなく何に納得したかが解る。
これくらいわかりやすい世界なら、世界平和なんて楽勝なんだろうけども。
「そして最後の姿勢。言い換えれば現実を見ろってことです。具体的には悲劇のヒロイン気取って酔ってる暇があるなら、何かしら行動しようって感じですか。」
私、気取ってました? と不安そうにアケミが尋ねる。
「いや、あくまで念押しですよ。貴女は平均以上の美貌と人懐こい性格。人を楽しませる雰囲気を持っている。変に芝居がかったり自分に酔ったしなければ、相手にもきちんと本気の気持ちが伝わると思います。」
「そっか、そっか……。じゃぁ私は私で突き進んで良いんだよね?」
「もちろんです。 そうじゃなければアケミさん自身が幸せになれません。もし何かが間違えば、奇跡だって起きるかもしれませんしね。」
「でもアケミちゃん、法律だけは気をつけてね。」
ちらっとキリコが補足してくれて、あとで頭をなでてあげようと決めたマスター。
「わかった、私がんばるよ!マスターさん、みなさんありがとうございます!!」
この後は飲んで食べて雑談してからの解散となる。
酔いつぶれたアケミは適度に回復させて駅に転移させた。
終電には間に合ったはず。
今日は都内なのにテンプレさんが来なかったが、アケミのパワフルさはまさに嵐だった。
こうしてマスターは知らず識らずのうちに、元チームメイトの夫婦に対してミサイルを送りつけてしまうのであった。
せめて心を読み取るか、サクラにチェックさせておけば違った結果になっただろう。
自分で2人を結婚まで漕ぎ着けさせておいてこれは酷いが、ある意味これは代償ともいえる。
現代の魔王の行いは言い訳できないが、結果として仲間を使い潰した2人もまた、言い訳できないのだから。
お読み頂きありがとうございます。