表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

転送

「もう、この世界から出て行ってください!」


 俺が今回の依頼人のところへ行ったらいきなり言われた。

 依頼人はというと、とっても怒っていらっしゃる様子が伺える。

 だが、金髪碧眼の美女ではあるが、身長が低く、幼く見えるのもあって、からかってみたくもなる。

 いくら俺がこの世界で最高の盗賊だからといったって、世界から出て行くすべなんて持ってはいない。ときおり、よく訳のわからない依頼をしてくる奴がいるが、今回のもそのたぐいの話だろう。

 それにーー、


「俺の職業は盗賊だ。

 だから、盗むこと以外の依頼は受けられない」


 きっぱりと断り、俺は次の依頼人の所へ向かうべく歩みを始める。

 が、そんな俺が歩みを始めたときに少女から服を引っ張られ、


「それは分かっている。

 今回の依頼は捕らえられている少女を盗んで来て欲しいの。

 盗んで欲しい少女の絵はこれだから、」


 と無理やり一枚の紙を持たされ、


「じゃあね」


 と、言われながら手を振られた。



 ◇◇◇



「これで私の世界はやっと平和になるわ」


 と、少女は手を上にして背伸びをしていると、


「おい、依頼人。ここは一体どこなんだ?」

「えっ、なぜあなたがまだここにいるのです……?」


 少女は不思議そうに周りを見渡したあと、青ざめ、


「ーーえええええぇぇぇぇぇっっっっっっっ!」


 と、悲鳴がこだました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ