閑話
「すずらんちゃんは、うたをうたうのがじょうずだよね。」
・・・懐かしい夢ですね。
私の平和な日常だったとき・・・
「おせじでも、はるやくんにほめられるとてれちゃうよ。」
「ほんとうだよ。
ようちえんでうたったうたのこのなかで
すずらんちゃんのうたごえがいちばんよくきこえていたよ。」
「うれしいな。
はるやくんありがとう。」
「ねえ、はるやくんすずらんばっかりほめてないで
わたしもほめてほしいよ。」
「おねえちゃんはいつもみんなからほめてもらってるでしょう。」
「いいじゃん、わたしだってはるやくんにほめてもらいたい。」
もしかしたらあんなことがなくて
もしだれも死ななかったら
こんな幸せが続いていたのでしょうか・・・
「ねえ、ふたりでうたってよ
きょうようちえんでうたったうたを。」
「いいよ。
おねえちゃんもいっしょにうたおうよ。
それでいっしょにほめてもらおうよ。」
そうしたら霞の顔は明るくなって
「わかった。
なら、はるやくんもいっしょにうたおうよ。」
さあ、夢から覚めないと
小父さんたちに話しておかないと
いけないことがありますからね。
一度言った言葉を曲げてしまうので小父さんたちには悪いかもしれませんが
きっと彼女の手によって私は死ねるでしょう。
間接的であっても・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
・
「小父さん、小母さん、鈴蘭に真実を話したいと思います。」
だから願いましょう彼女が幸せであることを・・・
終わらせましょう物語を
あの日三人で唄った歌、ハレルヤ・・・
彼女の優しき歌声が永久に響かんことを願いながら・・・
たとえ私という怒りの対象がいなくなっても生きていけるように
主を讃えよ。
今、私は彼女に向けて歌おう。
自らの過去に向き合う彼女を・・・
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