エピローグ
「お姉ちゃん今年は皆で来たよ。」
あれから一年がたった。
あれから彼は入院、移植、闘病生活を乗り越え
無事に今日退院することができた。
お姉ちゃんと小母さんの死んだこの日に・・・
移植をしてから
彼は生死の間を彷徨っていた。
運よく拒絶反応がそこまで強くない方だったらしいが
それでも高熱にうなされ
5日間ほど意識を取り戻さなかった。
それでも彼はリハビリを終えきょう退院できたのだ。
私は彼が入院している間
由季と岩城君と私が流した噂をすべて否定していた。
そして本当は私が姉を殺したことも噂で流した。
私を冷たい目で見る人間もいた。
嫌がらせにもあった。
それは仕方のないことだ。
しかし、由季や岩城君がいたのでどうにか乗り越えられてきたのだ。
彼はずっと一人で耐え忍んできたのだろう・・・
誰にも助けを求めることもできずに
この闇を抱え続けって来たのだ。
彼の心の強さを優しさが身にしみてきた。
彼は「霞との約束を守りたかった。
そしてただ単純にあなたを守りたかった。
私が勝手にやっただけ。
だからあなたは自分を責めたりしなくていい」と言ってくれた。
しかし、そんなことを言っても私は自分を責める。
今まで守ってくれている人を憎み続けたのだ。
だから、私は彼に生涯をかけて罪滅ぼしをしていくつもりだ。
今まで守ってくれた彼に恩返しをするために、
「こんな不器用な生き方しか私はできないけど見守っていてね、お姉ちゃん。」
そう、彼を支えるような生き方しか今は考え付かない。
しかし、今の私にできるのはこれしかないから・・・
「お父さん、お母さん、晴也君、早く。」
それでも今は幸せだから・・・
主を讃えよ。
あの日うたった歌は今再び響き渡るから、
私が今、讃えてるのは神ではなく
彼であるが誰にもそれを否定することは許さない。
神にも見捨てられたような人生を歩んできたのだ。
私は彼に向けて歌おう
ハレルヤ
はい
はじめての連載を終えた雨野です。
最後まで読んで下さった皆様、
本当にありがとうございました。
一応、ハレルヤ完結です。
あれっ?と思う人もいるかもしれません。
実はこの間にまだ一話増やそうかな思ったのですが、
あとから考え付いた構想などを付け足していくと
文章がぐだぐだもっていることも分かっていたので
ここらへんで切らせてもらいました。
晴也にはつらい思いしかしてないように見えるので、
今度はハレルヤのキャラをベースにした
ラブコメでも書いてみたいと思っています。
今は次に何を書くのか構想している途中なので
ある程度、書き上げてからの更新になると思います。
なので、少しの間
休憩をさせてもらいたいと思います。
そして最後にもう一度
ここまで読んで下さった皆様
本当にありがとうございました。
ちなみに一応幻の十話目も書いてありますが
今のところ更新するつもりがありません。
ある程度の人が読みたいという感想が来た場合のみ
書き足したいと思います。