せっかく乳幼児死亡率を下げたのに人が増えて飢餓で死ぬとかは嫌だからな
さてこの時代では子供が1歳未満で死亡する割合は約30%mと非常に非常に高く、生まれた子供の三人に一人は一年待たずして死んでしまい、子供を産める成人年齢まで生き残れるのは生まれた子供の半分程度と言われていた。
しかし、飲料水や調理に使用する水の井戸と家畜に飲ませたり洗濯に使う井戸を完全に分け、屋根や囲いを設けて家畜や鳥などの糞が入らないようにもした。
それと一緒に水のろ過も行うことで飲料水を可能なかぎり衛生的にし、天然ソーダから石鹸を作って調理や食事の前に手を洗うことで経口感染を抑えた。
冬の風邪対策にローズヒップやカモミール、エルダー、ヨモギなどを摂取するようにした。
髪の毛に付着するノミ・ダニシ・シラミなどの寄生虫をくしけずって落とし、衛生状態を良くするために櫛を作った。
そして夏のマラリア対策には蚊帳も作った。
そういった行動が功を奏して熱を出したり、下痢などでの脱水症状などで死んだりする子供もだいぶ減った。
具体的には現在の乳幼児死亡率は2割くらいで、成人までの死亡率ももほぼ変わらないだろうという水準までまで減った。
しかしそうなると急激に人口が増える可能性が高くなる。
20世紀の日本では太平洋戦争直後にベビーブームがあったこともあって人口が大きく増えた。
更には外地と呼ばれた満州や朝鮮・台湾や樺太から日本の本土に戻ってくるものも多かったはずだ。
そもそも江戸時代末期の日本の人口は3000万人ほどだったが、明治から昭和、そして戦前にかけて5000万人にまで増えていたから戦後すぐの日本の食料状況はかなり悪かったはずだ。
なんで子供が無事に育った時に食料が不足して腹を減らさないですむように、今後は今よりもっと多くの食料の確保もしないといけないんだよな。
そのために鳩の塔を建てて鳩の肉や卵が食べられるようにしたり、西洋クリをさがしてこれも食べるように勧めたり、大根や蕪なんかも探し出してみた。
後はエリコの周囲をヨルダン川が増水して水に浸かっている時にどうするかなんだよな。
今までは魚を釣りざおや網で取ったり家畜の乳をしぼってのんびりしていたわけだが。
そして昨年はキルベト・クムランで野山羊を狩ったり、野いちごを摘んだりもした。
しかし、最近手に入れた雑穀であるソルガムやミレット、ヤムイモなどがあればヨルダン川の増水期にはキルベト・クムランで栽培できると思うし、今年はビルベリーやホワートルベリー、リンゴンベリー、カウベリーなどのヨロッパベリー類やレッドカラント、ホワイトカラント、ブラックカラント、いわゆるカシスなども探してみようと思う。
農作業は重労働なので、本当はあんまり増やしたくないところでもあるんだが、子供がひもじい思いをして栄養不足で病気になったり餓死したりするのは避けたいし頑張らんとな。
まあ、ソルガムやミレットにせよヤムイモにせよ十分に増えるまでは時間がかかるとは思うけども。
 




