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薔薇をさかせよう

今回、残酷描写ありです

苦手な人はバックでお願いしますm(_ _)m



広間から出た私は魔法特別室と呼ばれる場所に向かいます


やつらの目的は日々魔法の研究をしている魔法研究室の中でもエリートしか配属出来ない特別室にある最新技術でしょう


そうおかしい(・・・・)のです、

魔法大国と言われているこの国の王宮に攻め入ったにしてはやつらは弱すぎます


ということはこちらは時間稼ぎの捨て駒たちでしょう

この騒ぎに特別室の人たちも駆り出される

その間にまんまとほとんど人がいなくなった特別室の中から目的のものを盗み出す予定でしょうね





そのまま走り続けて騒ぎの声が聞こえてくるほど特別室に近づいた時、聞き覚えのある声とともに扉をぶち壊して人が壁に衝突するのが目に入りました


「おい!油断するな!こいつら未知の魔法使うって言ってるだろうが!!」


その声に従って飛ばされた男の人を見ると確かにこの国の制服を着ています

駆け寄ってみましたが脳震盪を起こして気絶はしていますが、命に関わりそうな怪我は無かったので放っておき、部屋の中に入り素早く辺りを見回します




そこは、戦場とかわりありませんでした


あちこちで血を流して人が倒れている雷や火などの魔法があちこち飛び交い、その間をぬって人々が剣でぶつかりあっています


「!お前はツキのとこの嬢ちゃんじゃないか。気付いてこっちに来たのか?」


取り合えず先ほどの声の主、ハスカー隊長の傍まで行き事情を聞くことにします


「はい。あちらの敵が思った以上に弱かったのと、なぜあんなに近くまで来ているのに窓を割られるまで存在に気付かなかったのか。相手の油断を誘うために隊長たちが私たちに気付かせないように仕掛けをしたのかと思いまして。なら本命はココしかないでしょう」


「ふうん?頭も回るのか。でもコッチに来てよかったのか?お前、あいつの護衛の役目もあるだろう」


「相手の力量を見て、私がいなくても全く問題が無いと判断しまして」


「そうか?」


「はい」


「ふうん…」


「っ!危ない!」


背中合わせになり敵の相手をしつつも会話をしていたら、変な波動がこちらに向かってきたのを察知したので慌てて隊長を蹴飛ばして自分もその場から跳びず去ります


その一拍後、いた場所の床がバキッ!という音とともにひび割れます

まるでそこの重力が重くなったような割れ方です

これは…


重力変換(グラビティ・テモワン)。確かに、レアな魔法操者ですね」



「知ってるのか?!」


どうやら蹴飛ばされるもそこはさすが隊長、

上手く体制を整えて無事着地したようです

そのハスカー隊長は私の呟きが聞こえたのかこちらに叫んできます


「噂でしか聞いたことは無かったですが。確か、身体が重いなと感じたらそれが前兆だそうです。ただし、彼らは重力の塊みたいなものを飛ばすことができる奴らもいるそうです。それは周りの空気がかわるのを察知するしかないそうですよ」


「なるほど。お前ら!周りに気を配え!少しでも違和感感じたらその場からすぐ離れろ!

さっきみたいにペチャンコなんぞ!」


「「「「「「「「はい!」」」」」」」」










隊長の言葉がきいたのか、あれから怪我をする人がぐっと減り

劣勢だった戦況がじょじょにこちら側がおすようになってきました


相手もそれがわかってきたのか焦ってきているのが伝わってきます


「くそっ!おい、先に行け!」


「わかった!」


「お前らは援護しろ!」


「「「「「了解!」」」」」



一人が魔法で壁を吹っ飛ばしてそこから何人かが飛び出して行きます

他の人はそれを追わせないように壁を背に猛攻撃を仕掛けてきています

このままだと最新魔法技術が流れてしまいます


「嬢ちゃん!逃げた中にレアスキルを持つ奴もいた!感覚が良いみたいだからな、俺らが抑えるから隙間をぬってお前が追え!」


「はい」


一団となってこちらに攻撃してきている相手にまるでぶつかるように隊長たちが攻撃していき、その隙をぬって私も壁から飛び降ります

ここは三階なのでさほど高くないので無事着地しました


辺りを見回すと彼らが通った跡が見えるのでそれを追います






「…見つけた。爆風(ストーム)


走っている彼らの背を確認するとともに、その前方に掌の上に出現させた小さな竜巻を投げつけます


それは地面に着くと同時にそこで大きな爆風をあげました


「そこまでです。持ち出した物を返してもらいましょうか」


「くそっ!やれ!」


一人以外がこちらを振り返ります

一人が火の魔法をこちらに投げてきて避けたところを剣で切りかかられます

それを剣を蹴飛ばし防ぎ、自分も得物を取り出し切りつけます

切られて倒れた敵の後ろから風の刃が迫ってきました


それを抜いた得物でうけ、そのまま敵の方へ流します

まさか自分の攻撃が返ってくるとは思っていなかったようで慌てるところに回り込み後ろから切りつけて、火の魔法を飛ばした敵に向かって蹴り飛ばしときます


飛んできた仲間で視界を敵が奪われた瞬間に上へ飛びそこから落ちるのを利用して切りつけました


「くそっ!」


逃げる暇が無く仲間を全員倒された多分持ち出した技術を持ってるだろう男は舌打ちすると剣を抜き構えました


「死ね!」


その男が手を振ると地面のあちこちが陥没したのであちらこちらに移動してそれを避けて行きます


なるほど、レアスキル、重力操作(グラビティ・テモワン)を持ってる男が一番生き残りやすいと思ったのでしょう

だから彼に持たせたのでしょうね



けれども盗んでくれたこと自体は私にとって良い機会です

それを譲ってもらいましょうか


「返していただきましょうか、それを」


「やれるものならやってみろ!」




その言葉が合図に戦闘を始めました



が、私にとってはたいした敵では無かったのであっという間に敵は地面に伏せることになりました


動けない彼の体を一応押さえつけてあちこち探り盗み出した物を全て取り返します


それを自分の懐に入れると敵を縛るために縄を取り出しました



敵は全員生きてますからね

誰の指示か聞き出さないといけないですから、なるべく生け捕りが基本ですし

殺さなくてもたいした怪我をしないと踏んだので、そうすることにしました



三人を縛り、残りのレアスキルの男を縛ろうとした瞬間、男が身じろぎました


意外と体力がありましたか


と呑気なことを考えていたのですが、男が次に発した言葉で動作が止まってしまいました



「お前の、その動き、見たこと、ある…。そうだ、銀の蝶(シルバ)、の、奴らだ」


「…」


「なんで、この国の軍に…、そうかお前らも…それが…欲しかったんだな」


「話がわからないのですが」


「はは、嘘つくなよ。くっ、レアスキル持ってるとな、同じ奴はなんとなく、わかるんだ、よ…。銀の蝶(シルバ)の奴らは全員お前と同じようなにおい(・・・)、がする…」


「仕方ありませんね、計画変更です」


しまった得物を再び取り出します


「生かしておこう思ったのですが喋られると迷惑ですので、ここで死んでもらおっか」


「へ、レアスキル持ちは…生きていたら、何されるか、わからないからな…。願ったりだ」


「ふふふ、大丈夫だよー」


「…?」


「ちゃあんとあなたたちの裏に誰がいるか、探ってからよ。ふふ、くすくす、そんなに時間はかからないもん。生きたままあなたの頭を割っちゃえば一発ですむすべを私は持ってるしねー。んん、最近色々あって溜まってたんだよねぇ。ねぇねぇ、良い声で鳴いてね?」


「は?あ、ああ¨、あ¨ーーーーーーーー!」





















「真っ赤な薔薇が咲き誇る♪

綺麗な綺麗な赤の薔薇♪

薔薇に囲まれた少女が見上げる空も赤色で♪

薔薇の茎も少女の血で真っ赤に染まってく♪

棘で動けない少女は♪

いつまでたってもそこを動けずに♪

ただ空を見上げるの♪

赤しかない空を見上げるの♪」



「ふふふ、世界が全て赤に染まれば良いのになぁ」


そう呟く足元は真っ赤に染まり、バラバラに切り裂かれた身体があちこちに飛び散っていた

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