プロローグ…4
…なんだこれ…俺寝たはずだよな…これは夢…?真っ暗だな…あ…なんか白くて丸い光が近づいてきた…
???「ふふっ♪」
燐那「誰だ!?」
???「私?私はね…世界であり…水であり…土であり、海であり…大地でもある…全てが私で私がすべて…傲慢に聞こえるかもしれないけど…全てが真実。表現するにはあまりにも沢山の言葉で表せてしまうから…簡単に…あなたに分かりやすく…あなたたちからの呼び名で表すなら…そうね…神…とでも言うのかな…?」
燐那「…か…み………紙?」
紙?…神?「紙じゃないわよっ!!神!!神様!!」
燐那「神様…これが夢じゃないなら…俺のつまらなかった人生も楽しくなるのかな…だったら良いな……で…その神様が俺に何の用事ですか?」
神様…「うむ…まぁ…君に言わなければならないことがふたつあるんだけど…その前に…神様…て呼ぶのやめてくれないかな…?むず痒くて…」
燐那「あ…じゃ…なんて呼べば良いですか…?」
神「私の名前はオル…あ…あと敬語もやめてね♪」
燐那「わかりました…じゃあ…オルさ「様付けもなし!!」…オルさん…で…」
オル「む~…それならまぁ…いい…敬語もなしね?」
燐那「わかりまし「敬語!!」っ……分かったよ…」
オル「んじゃあ…言わなきゃいけないことのひとつ目ね…」
燐那「あ…あぁ…」
オル「君さ…寝る前に…体が浮いたでしょ?」
燐那「え…あ…そうだったな…」
オル「あれね~…ん~…回りくどいのは嫌いだから結論だけ伝えると…ストレートに言っちゃうと…」
燐那「ごくり…言っちゃうと…?」
オル「魔法なんだよね~(笑)」
燐那「軽っ!!…ふぅ…やっぱり魔法だったのか…そうかぁ…理解した。」
オル「ものわかりが良くて助かるわ♪最悪暴れられることも想定してたから…」
燐那「暴れても仕方ないしな…まぁ…楽しくなりそうだし…てのもあるからな(笑)…二つ目は…?」
オル「二つ目は…君のいた世界に魔法が存在しないのは分かる?」
燐那「あ…あぁ」
オル「通常は魔法がない世界に魔法が使える者が現れた…つまり、君の世界が…異常な存在である君を排除しようとした…世界に存在しなかったことにね…簡潔に言うと…君は死ぬ運命なの…」
燐那「…………そうか…」
オル「怒ったりしないのね…」
燐那「誰が悪いわけじゃないみたいだしな…一応聞いとくけど…俺の魔法を使う力…魔力…?て消したりできないのか?」
オル「ずいぶん冷静ね…頭がいいね…助かるわ♪…でもごめんなさいね…無理なの…例えば…悪人からしたら…罪を犯すのは簡単でも、罪を償うのはたいへん…すでに終わってしまった事をやり直すことはできないの…それは神である私でも無理…これはどうしようもない世界の理…摂理。なぜあなたの中に魔力が生まれて使えたのかはまだ分からない…いつかはわかると思うんだけど…ごめんなさいね…とにかく消すのは無理なの…」
燐那「そうなんだ…まぁ…俺には…大切なものなんて無かったし…別にいいさ…気にしない♪なるようになるさ…てかするよ。」
オル「そう…強いのね…普通は発狂したりしそうなのに…」
燐那「強い?俺が?冗談はやめてくれ。虐められるのが怖くて…裏切られるのが恐くて逃げて生きてきたんだ…強いわけがない。」
オル「ふぅん…ま…そういうことにしておきましょう…で…君は死ぬ運命なわけで…でも…魔法のある世界なら生きれるよ?AはBに相容れなくても…AはAになれるから…どうする?」
燐那「そうだ…これから俺がどうなるのか聞きたかったんだ…俺はあっちの世界に未練はない…毎日がつまらなくて…死にたいとか…考えていた…でも…楽しみでワクワクしてる自分がいる。…こんなに明るい気持ちになったのは生まれてはじめてかもしれない…だから、生きるか死ぬかなら…俺は生きたい…そして、自分の…自分を探したい…だから、お願いします!!」
オル「ふふっ…そういうと思っていたわ♪魔法のある世界はいくつかあるんだけど…どれにする?」
燐那「どれでも構わないです…お任せします。あっ!でも…転移じゃなくて…転生にしてもらえますか?」
オル「……それはどうしてかな?」
燐那「一から始めたいんです…今の年齢のまま…行ったら…今までのあちらの世界での経験したこととかが体に残ってて…あちらの世界の事は…記憶以外ゼロにして…一からスタートしたいんです…無理ですか…?」
オル「…敬語に戻ってる…まぁ…それは置いといて…初めからそのつもりだよ♪このままの体で行ったら今度は新しく行く世界から消されちゃうし♪まぁ…君が自分からそう決断したのなら間違ってないはずだよ♪」
燐那「ありがとうござい「敬語」…ありがとう…オル♪」
オル「…っ///……」
燐那「どうした?」←光のたまなので燐那には見えていません。
オル「な…なんでもない…///…ふぅ…今から…あっちの世界に行くわけだけど…私も初めてだから…どこの家に生まれるとか分からないから…」
燐那「別にいいさ♪死ぬ運命だったんだ、あんまり贅沢はいってられない…ただ…」
オル「ただ?」
燐那「ただ…王族とか奴隷とかは嫌だな…」
オル「ん…それを除外するくらいは出来るよ♪それに…(君のこと気に入ったし…)」
燐那「それに?」
オル「なっ…なんでもないよっ!!///」
燐那「そうか?…じゃあ…やってくれ。」
オル「分かったわ…じゃあ…行ってら「ちょっと待ってくれ」なにかしら?(…何…かな…告白だったり…うぅ///)」
燐那「最後にひとつだけ…俺が今まで読んでた本とかに出てくる神様ってじいさんだったり…幼女だったりしたんだけど…どうしてオルはその姿なんだ?」
オル「…(告白じゃなかった…orz)」
燐那「…?…オル?」
オル「へっ?あ、そうだねっ…よく気づいたね…私の姿はね…みる人もっとも望むものの姿をとるの…一番最初にみた時に望んでいたものね…君は…望むものが無かったみたいね…今はもうあるみたいだけど…ね♪」
燐那「ははっ…そうか…分かったよ…ありがとう。」
オル「どういたしまして…あっちの世界で見つかると良いわね…君の欲しいものが…望むものが…ね…行ってらっしゃい♪」
そう言ってからオルは俺の頭に手を触れた…その瞬間俺の意識は暗転した。