プロローグ(x月x日定期防衛任務)
暗闇のビル群の中を疾走する影が鈍い金属音とともに近づいてくる。
「師匠、今日も派手にやってんな」
気怠そうに少年はつぶやいた。
カーン、カーンと鈍い音は近づいてくる。
「硬すぎるだろ、俺の拳がもたねえよ」
少年の前にガタイのいい中年の男が現れた。
「師匠、急に出てこないでくださいよ」
「はーーーん、少年が私の領域に入ってきたんだろ」
師匠と言われた男は怒ったようすで少年に言い返した。
「師匠、違います。師匠があれとバトルジャンキーになって移動しながら戦って俺の防衛領域に侵入してきたんですよ」
「そうか、そうか、それはすまなんだ。少年、それでは修行の一環だ。こいつを倒せ」
師匠は割とガチめなトーンでとんでもないことを言い出した。
「師匠すいません、なに言っているかわからないんですけど。」
「だってあれ硬くてめんどうくさくなってきたんだもん」
師匠はすねた子供のような顔で言いながらあいつに雷系の魔法かけ足止めした。
「師匠かんべんしてください」
「いいからやれ」
マジだこの人。
師匠わざと俺の防衛領域に誘い込みやがった。
あいつがわざわざ守りやすい防衛領域に配置したのに
あんたの主君の考えは無視かバカ師匠!
「少年、なんか文句あるのか!一応私は師匠だぞ」
「文句なんてめっそうもございません」
「なら早く倒しなさい、足止めはした問題は硬い装甲のような体をどう破壊するかだ。」
「師匠簡単に言わないでください」
さっきからあれと言われているのはトリケラトプスのような見た目のモンスターだ。
まぁこいつらの説明はおいおいで。
「硬い装甲...ならあの技で行けるのか」
少年はなにか思いついたように人差し指にに力をこめはじめた
「無属性一点集中突き」
少年は叫んだそれと同時に早い踏み込みであいつに向かって突進していった。
あいつのこめかみ部分にめりこむヒットしそのまま突き抜けた
「少年できるではないか、なんだねその変な必殺技みたいな叫びは」
「師匠、師匠なんか決める時は必殺技ぽく叫べて言ったんですよあと師匠なら骨も残さず消し炭にできましたよね」
「少年、これもまた修行であるよ」
「はぁなんで俺あんとき俺が守ってやるとか、かっこつけたこと言っちゃたかな」
「少年、それが若さだよ」
なんで、俺がこんな化物と戦っているかというと時を3か月ほどさかのぼって
あいつ、師匠たち防人の人たちが仕える姫様、陽炎の姫君との出会いまで話はさかのぼる。
初投稿です