表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/28

11

 もう要らないって言われた。

 要らない理由も知っていた。


 だから、いいよってうなずいた。


 要らないことになったここで生きる形を選んだら、この姿になっていた。

 でも、形だけ真似てもすぐ同じようにはできないね。同じものではないからね。


 初めての場所が、感覚が。触れるものが、聞こえる音が。

 全部、全部が面白くて、いっぱいはしゃいだら怒られた。

 怒られるのも初めてだから、もっとはしゃいだらまた怒られた。


 よそに行けって言われた。


 ここでは、はしゃぎすぎるとたいへんなことになるんだって。

 やっかいものになるから要らないんだって。


 前にやっかいものを持っていってくれた人間がいるから、そっちに行けって言われた。

 そこなら大丈夫なんだって。

 前のやっかいものは笑っているんだって。

 それはすてきなことだね。笑えるのなら楽しいね。


 だから、いいよってうなずいた。


 呼ばれてやってきた人の、大きな手をとったんだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ