8.怒りの音
風呂お終えた3人、ポリフェ国のご馳走に食らいつくガンジス!
「黒助の飯も旨いが、ポリフェ国の飯も旨いのぉ!」
戦闘の疲労を癒すかの様にボイスも食らいつく
「うまいっっす!マジ、うまいっっす!」
ニーナに国の状況を、ブラックは説明されていた
言葉を失ったリザードマン…かつては話すこともできお互いの縄張りを守り合って生活していた…
リザードマン族の中で一体言葉を失い、仲間を食べた…その仲間殺しのリザードマンが今ポリフェ国の森で暴れている、森の魔物を食い荒らし死体が川に流れ、ポリフェ国の川は汚れている…………
慌てるブラック
「待て待て!水が引けないなら、今回の報酬の米はどうなる?」
少し間があきニーナが答える
「去年のがあるから大丈夫ですょ…」
ガンジスとボイスは満腹になっていた
「国の分が足りなくなるなら報酬は要らからのぉ!」
「なぁ黒助!いいじゃろ?」
ムッとするブラック
「お頭は、ジジイだからな!いいんじゃねぇーの?」
「だが俺は抜けるぜ!」
「ジジイにはわりぃが報酬は必要だろ?ただで命を張る様な勇者じゃねぇからな?」
頭を下げて頼み込むニーナ
「国の食料はなんとかします、川が元通りになれば必ず足りない分は作って届けます…」
深くため息をつくブラック
「はぁ……国のトップがそんなんでいいのか?」
「ジジイと俺が倒せなかったら?また誰かに頼むか?自分達は困りました助けてくださいか?」
「来年の食料もどうなるかわからない状態でこんなご馳走出して馬鹿じゃねぇのか?」
何も言い返せないニーナ
拳を強く握るボイスが立ち上がる
「ブラックさん!何で報酬にこだわるんですか?ガンジスさんもブラックさんも強いのに…何で強さをみんなを守るために使わないんですか?」
あなたは皆が憧れるソードマスターなんじゃ無いんですか?」
ボイスを殴るブラック、後ろに転がり鼻から血を流してブラックを睨んでいる
「俺が自分から、俺が英雄だ、ソードマスターだ!何て言ったか?周りが勝手に言ってるだけだ!ソードマスター何てただの言葉だ!」
鼻血を強く拭うボイス
「弱い人、努力している人、何度も強くなろうとする人の気持ちなんかブラックさんにはわからないんですよ!」「どうせ俺の事も情けで弟子にしたんだろ!」
天井を見上げ、フゥーと怒りを抑える
「あぁそうかもな…すまなかった…ジジイ明日昼出発でいいか?」
黙っていたガンジスがうなずいた
「ちょっと夜風に当たって来る…先に休んでてくれ…」
怒りが止まらないボイス
「待てよ!ちゃんとみんなに謝れよ!」
ガンジスがボイスを止める
「師にその態度はなんじゃ!坊主!」
クルッとブラックが振り返る
「いいんだジジイ…」
「ただの鍛冶職人の分際で、ポリフェ国を収める…ニーナ・ショコラ王妃にたいし無礼な事を言い…
すみませんでした…」
床に膝をつき謝るブラック
憧れてた男の無様な姿にガッカリするボイスだった
スッと立ち上がり部屋を出て行くブラック
荷物を置いてる部屋に戻るボイスとガンジス
「武器の手入れだけはしておくんじゃぞ坊主!」
「なぜ明日昼から討伐に行くか分かっとるか?坊主の疲労を黒助は考えておるんじゃぞ?」
ブラックの惨めな姿にガッカリしていたボイス
「わかりました…おやすみなさいガンジスさん…」
バタンと部屋の扉を閉めるボイス
結局俺が足手まといってわけなんだろ…
鉄トラの魔心石を片手に眠りにつくボイスだった
夜風にあたるブラック…
スッと隣に立つガンジス
「何も殴る必要は無かったのではないかのぉ!」
反省するブラック
「さんざん俺を殴っておいてよく言えるなぁクソジジィ」「でもよ、必要な事だ…学校で学んだことが全てじゃねぇ…国は都合よく働く様に教育し、若いうちから洗脳しやがる…現に国の奴らは隣国はポリフェ国しかねぇと思い込んでやがる…」
「そんな馬鹿は安い報酬で何も疑わずに命をかけやがる…」
「今はわからなくてもいい…明日生きて帰れる何てわかんねぇからよ…」
うなずくガンジス
「そうじゃのぉ!死は常に隣り合わせじゃからのぉ」
「黒助があんなに怒ると言う事は、うすうす感づいとるんじゃろ?坊主が自分の息子だと…」
「あのナイフはお前が初めて作ったナイフじゃろ?」
複雑な思いを抱くブラック
「何の確信もなく、俺が親父だって言っても混乱するだけだろ…」
「確かにそうじゃな!とりあえずは明日の討伐じゃな!」