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プロローグ・後編

 僕の目の前には、ズラズラっと文字が浮かんでいた。


「この中から好きな能力を5つだけ選ぶがよい」



◇◆◇◆能力一覧◆◇◇◆



筋力向上、魔力向上、体力回復向上、魔力回復向上、能力コピー、転移魔法、空間魔法、回復魔法、炎魔法、水魔法、土魔法、風魔法、雷魔法、氷魔法、光魔法、闇魔法、力魔法、白魔術、黒魔術、熱魔法、アイテムボックス、催眠術、未来予知、遠視、透視、透明化、顔面補正、鑑定、幽体離脱、テレパシー、念動力、残留思念感応、浮遊魔法、料理補正、剣豪、回避、聴覚向上、嗅覚向上、生活魔法、絶倫、精力吸引、絶対音感、瞬間記憶、召喚魔法、使役魔法、変化魔法、危険察知、体術、槍術、剣術、開錠術、魔法阻害、ハーレム習性、擬態化、刻印、魔眼、防御力向上、魔力吸引、体力吸引、鍛冶スキル、交渉スキル、リフレクション、幻影魔法、人心掌握、味覚向上、解毒、錬金術、土木魔法、隠遁、リミットブレイク、時間停止、避妊魔法、憑依、裁縫、無詠唱、投擲術、弓術、強奪、忘却術、魅了、壁抜け、音遮断、性転換、結界魔法、巨人化、複製、清掃魔法、天候操作、精神魔法、二刀流、漁人化、変声魔法、時間遡行、動物言語、植物言語、魔力付与、物質変換、自己再生、強運、石化魔法、呪詛魔法、拳闘術、棒術、ダンジョンマスター、物理無効……etc



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「これは……。わけがわからん……。似たような能力もあるみたいだけど……。光魔法と白魔術、闇魔法と黒魔術ってそれぞれ何が違うんだ?」


 ぶつぶつ呟きながら考察に入る。まずは、目的別に整理してみよう。


 商売するなら、『鑑定』『交渉スキル』『未来予知』『アイテムボックス』『瞬間記憶』の5つかな。目利きと交渉力、先見の明を兼ね備えられる。商品の在庫管理にアイテムボックスを活用して、膨大な異世界の知識を瞬間記憶で覚えていく。この5つのスキルがあれば、飯は食っていけるだろう。


 性欲を満たすなら、『顔面補正』『絶倫』『ハーレム習性』『避妊魔法』『魅了』の5つだな。童貞の僕には無縁だな。


 前衛冒険者なら、『筋力向上』『防御力向上』『剣豪』『体術』『危険察知』。前衛なら肉弾戦になるだろうから、筋力と防御力は必須だろう。筋肉は裏切らないと言うし。剣豪と体術で戦闘スキルを確保し、危険察知で身の安全を担保する。


 後衛魔法使いなら、『魔力向上』『魔力回復向上』『結界魔法』『炎魔法』『風魔法』かな?火力があってなんぼだろうし、魔力は無尽蔵なくらいが丁度いい。後衛だし、結界なんて使えたら大魔法師っぽくて恰好いいな。


 後方支援なら、『回復魔法』『解毒』『料理補正』『生活魔法』『アイテムボックス』だな。ビビリな僕にはうってつけだけど、せっかくの異世界で縮こまっていていいのかって思わないでもない。


 職人になるなら、『鑑定』『残留思念感応』『鍛冶スキル』『筋力向上』『刻印』。商人同様目利きは大事だろう。手に職をつけるなら、物に宿る思念を読み取る残留思念感応はいいかもしれない。『俺にはこいつが何になりてねぇのか聞こえんだ』とか言ってみたい。あとは鍛冶スキルでノウハウを身につけ、決して裏切らない一途な筋肉を補完。刻印は、たぶん武器とか防具に刻むやつだよね?妖刀マサキとかいいな。一生童貞になる呪いをかけてやろう。


 名前しか分からず、使ってみないと判別がつかないスキルも多い。失敗しないように目的意識を持って選ばなければならないだろう。


 例えば、冒険者を目指しているのに顔面補正とか裁縫なんて覚えても意味がない。どんな能力に化けるかは分からないが、名前的に冒険者向きではない。


 悩みに悩み抜いて、最終的に選んだ5つの能力は次の通りだ。



◇◆習得した5つのスキル◆◇



回復魔法ヒーリング

 あらゆる回復スキルを使用可能とする。治癒師のジョブを得る。


魔法阻害ディスタブマジック

 反対呪文で不可逆的な魔法の行使を阻害させる。


剣豪ソードマスター

 あらゆる剣技を使用可能とする。剣豪のジョブを得る。


召喚魔法サモン

 あらゆるものを召喚可能とする。効果が切れると消滅する。


生活魔法リーブマジック

 生活に便利なあらゆる魔法を使用可能とする。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 〇〇向上系をとらなかったのは、能力習得の難易度が分からなかったからだ。能力を習得するのに5年も10年もかかるようなら、ここで能力をもらっておいて、後からステータスを上げていった方が効率いい。


 結論。ひとまずは冒険者を目指しつつ、『死なない』『安楽な生活が送れる』を主眼に置いて選択をした。しかし、まだまだ獲っておきたいスキルがたくさんあった。


 『攻撃魔法』とか。


 やはり異世界ファンタジーの王道として攻撃魔法をぶっ放したい。『メラ〇ーマ』とか『イオ〇ズン』とかしたい。そのために手っ取り早く魔法スキルを覚えたかったんだけど、優先順位を考えれば諦めるしかなかった。


 あとは『顔面補正』とか。


 イケメンとして生まれ変わりたいという願望は最後の最後まで葛藤した。しかし、血の涙を呑んで諦めた。生死がかかっている。イケメンは死ねばいい。



――



「5つ選んだかの。では次に、お主のステータスを設定していこうかの」


 ステータス?


 力とか防御とかだろうか。


「HPとMPは基本値の100にするとして、その他は自分で決めるがよかろう。スキルポイントを自分の上げたいステータスに振ってみよ」


 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


名前:マサキ

性別:男

ジョブ:剣豪、治癒師


スキルポイント:100

HP:100

MP:100

STR(力):0

INT(知力):0

DEF(防御):0

AGL(敏捷):0

DEX(器用):0


スキル:回復魔法、魔法阻害、剣豪、召喚魔法、生活魔法


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 僕は頭の中でスキルポイントをHPとMPを除く全てに『1』ずつ振るように念じてみた。



STR(力):0→1

INT(知力):0→1

DEF(防御):0→1

AGL(敏捷):0→1

DEX(器用):0→1



 なるほど。スキルポイント数がそのまま能力に反映されるのか。


 次にHPとMPに『1』ずつ振ってみると――



HP:100→110

MP:100→110



 ふむ。HPとMPだけは10倍単位で反映されるようだ。


「スキルポイントは転生後も手に入りますか?」


「入るぞ。いわば経験値のようなものじゃ。微々たるものだが、鍛錬や勉学でも得られる。スキルポイントが欲しければ、恐れず難敵に立ち向かうことじゃな。今からお主が行く世界は強さがものを言う。勇気と行動力が試されていると思うがよい」


 異世界でもスキルポイントは稼げるみたいだ。ならばここは近接タイプにしておくか。ジョブが剣豪になっているし。またスキルポイント溜まったら振り方を考えよう。


スキルポイント:0

HP:100

MP:100

STR(力):0→30

INT(知力):0→5

DEF(防御):0→30

AGL(敏捷):0→30

DEX(器用):0→5


 こんな感じかな。


「終わったようじゃの。今後溜まったスキルポイントも同様に頭で念じるだけで振り分けることができる。ただし、振り分けたポイントは、確定してしまうとリセット出来んから気を付けるのじゃぞ? それから、スキルポイントは能力と交換することもできる。無論、相当なポイントを要するがな」


 やる気出てきた。


 ゲームキャラクターと一心同体になったみたいだな。


「じゃあ、さっそくお前を異世界に転生させるぞい」


「あ、待って下さい! まだ異世界のことで聞きたいことが――」


「それ!」


「ちょっ、まっ!」


 もうそこに、田中まさきは居なかった。


 問答無用だった。


 しかし、神は説明を失念していた。


 ジョブの特殊効果について。



◇◆◇ジョブの特殊効果◇◆◇


【治癒師】

MP回復速度が上昇。回復魔法使用時の魔力消費が半減。


【剣豪】

戦闘時にSTR(力)、AGL(敏捷)が大幅上昇。代償として攻撃魔法は(・・・・・)一切使用不可・・・・・・


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


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