うさぎのポポと、まほうの「きらきら」
うさぎの男の子、ポポは、冬がちょっぴり苦手でした。
だって、お外はすぐに暗くなっちゃうし、お花もいなくなって、あたりまえの景色が「灰色」に見えるからです。
「ねえ、ママ。冬には『きらきら』が足りないよ。ぼく、探しにいってくる!」
ポポは赤いマフラーを巻いて、お外へ飛び出しました。
森の中へ行くと、木の枝に透き通った氷のつららがぶら下がっていました。
お日さまの光があたって、まるでお城のシャンデリアみたいです。
「みつけた! これが一番のきらきらだ!」
ポポがそれを取っておうちに持って帰ろうとすると……。
あらあら、ポポの手のひらで、つららは「ぽたっ」と溶けて、ただの水になってしまいました。
「どうして? せっかく見つけたのに……」
ポポは悲しくなって、雪の上に座り込んでしまいました。
そこへ、木の上からものしりのフクロウじいさんが言いました。
「ポポくん、どうしたんだい?」
ポポが「きらきらがすぐ消えちゃうんだ」とお話しすると、フクロウじいさんは羽を広げて笑いました。
「ポポくん、きらきらは『つかまえるもの』じゃないんだよ。自分の『目』と『心』で、見つけるものなんだ」
「見つけるもの……?」
「そうさ。よく見てごらん。君の足もとにある雪を」
ポポが言われた通り、足もとの雪をじーっと見つめると……。
「わあぁ……っ!」
そこには、お砂糖をまぶしたみたいに、小さな小さな光の粒がいっぱい踊っていました。
風が吹くたびに、ダイヤモンドみたいにピカピカと輝いています。
「すごい! 雪って、こんなにきらきらしてたんだね!」
フクロウじいさんはうなずきました。
「そうだよ。それから、池の氷をのぞいてごらん。お空の星が映って、夜の宝石箱みたいだろう?」
ポポはつるつるに凍った池の表面を、そおっとのぞき込んでみました。
「わあ……! 本当だ、氷の中にお星さまがいっぱい! 」
ポポはおうちに帰ると、ママに今日見つけたことを一生懸命お話ししました。
「ママ、雪も、氷も、みんなきらきらしてたよ! つかまえられなくても、そこにあるだけで、とっても綺麗なんだね」
そう言ったポポの瞳は、お外の雪よりも、どんな宝石よりも、一番きらきらと輝いていました。
ママはポポをぎゅっと抱きしめました。
「そうね、ポポ。それからね、もっと素敵なきらきらがあるわ。それはね、おいしいスープを飲んだ時のポポの笑顔よ」
テーブルの上、温かいココアの湯気のむこうで、ママの優しい目もきらきらしていました。
ポポは、冬が大好きになりました。
お子さまに読み聞かせるのにぴったりの、優しくてわかりやすい言葉を使った童話を作成しました。




