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しかし、なぜわざわざ人に超能力与えたりしたのだろうか。
『単なる暇潰しさ。やることがなくて、なさすぎて、暇だったからね。人間達の行動を見るのはそれなりに面白いものだよ』
……到底理解できない。人の行動を観察して面白がるというのは、聞いていて気分の良い話ではない。挙句、その動機も暇潰しのためだという。今回の暇潰しには俺達が選ばれたということなのだろう。生まれ育った場所や文化が違えば価値観が違ってくるような……。いや、それよりももっと根本的なところ──神と人という存在の根本的な違いから価値観が合わないのだろうか。
『おっと、そう怒らないでくれよ。君達にはこの趣味がいいものに映らないのかもしれないが、今のところ、別に君達の不利益になっているわけではないだろう?』
確かに不利益にはなっていない。むしろペンダントを直せるアテが見つかったのだから、こちらの利になっている。だったらいっそのこと元の世界に俺達を帰してほしいものだ。察するに、それくらいのことは可能だろう。
まあ、神の目的がこの世界に異ってきた俺達を観察して楽しむことなのだから、そんなに都合よくはいかないだろう。




