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「とりあえず、今はペンダントを直すために動きましょう。他に帰れる方法が見つからない以上、あれが直らないと話にならないわ」
「そうだね。俺達の誰かがペンダントを直せるような超能力を持っていたら良かったんだけど」
「もちろん、それに越したことはないけれど、そう都合よくはいかないでしょうね」
舞依は一つため息を吐いた。
「当面は各々学校とか職場とかに行って、ペンダントを修理できそうな人を探すことになるわね」
「ペンダントを修理できる超能力者か……」
静かに寝息を立てている女の子に目をやる。神によると、この子がペンダントを直せるらしいが、果たして協力してくれるだろうか。神はこの子が積極的に協力してくれるとは言っていない。極端な話、俺達と敵対することになるかもしれない。
「別に修理できる超能力を持った人じゃなくても、機械に詳しい人なら直せるかもしれないし」
「そうだね」
「まあ、平行世界に異れるなんてあんな現実離れした代物、超能力を使わずに修理できるとは思えないけれど」




