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Judgment Mythologies  作者: 篠山 翔
中嶋優
54/159

「私はね、このペンダントを使って世界を旅しているの」

「へー。世界一周ってやつっすか?」

「そういうことじゃなくて。なんて言ったらいいのかな。平行世界とか、パラレルワールドとか、そういうので伝わるかしら?」

「じゃあ、俺達は元居た世界とは違う世界に来たっていうことなのかな?」

「そう。……ごめんなさい。あなた達まで巻き込んで異るはずじゃなかったんだけど……」

「ちょっと待って。『メグル』って?」

「ああ、別の世界に行くことを異るっていうの」

異る──そんな言葉は聞いたことがない。俺達がいた世界にはなかった言葉だ。おそらく造語なのだろう。さっきテレビを点けたけど、話している言葉も、字幕やテロップの文字も、俺達が使っている日本語と変わらなかったし、そこに関しては違和感を感じなかった。つまり、世界は違っても、同じ日本語というわけだ、環ちゃんも俺達と同じ言語を話していて、その意味がちゃんとそのままの意味で伝わっているんだから、異るという言葉だけ通じないのはそれが造語だからだろう。


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