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環さんが皆に部屋へ上がるように言って、ちゃぶ台に車座になって座った。
「まず、誰か私のペンダントを持ってないかな?ダイヤルが付いてる金属のペンダントなんだけど」
すると、千ヶ崎君が一つのペンダントをポケットから取り出した。細い革の紐に、鈍く銀に光る半球状の物体が付いている。
「あの、これですか?」
「そう!それ!」
恐る恐る差し出す千ヶ崎君からペンダントを受け取り、彼女は心底安堵したような表情を見せた。
「良かった……!」
ペンダントを胸元に寄せ、強く握りしめる。
「やっぱり、こうしていないと違和感あるね」
とペンダントを首から提げ、ペンダントの裏側を触って、カチカチとダイヤルを回し始めた。
「え?どうして?」
しばらくして、焦ったようにペンダントを眺めたり、軽く叩いたりするが、どうにもならなかったようで、茫然自失といったような表情になる。
「どうしたの?」
「ごめんなさい。皆に迷惑をかけてしまうことになる。もしかしたら……」
環ちゃんが力なく答える。そして、決意を固めたように、力強く呟いた。
「……絶対に帰してみせる」
気持ちを切り替えるように両の手で頬を叩き、話し始める。
「さて、自己紹介からしましょうか。私は環。さっきは小っちゃくなっていたけれど、別に子供ってわけじゃない」
やっぱり、環ちゃんで合っていたみたいだ。
「あんたがさっきの子供!?」
「うん、そう」
「言われてみると面影あるわね」
「そりゃあ本人だし。面影があるのは当たり前だよ。あなた達だってそうでしょ?」
と、舞依の方へ視線を向け、笑いかけた。




