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グレー

「まだ話してるのを聞いたのが、明さんと幸喜、千晶さん、朝陽さん二千翔ぐらいだからなあ。とりあえず、明さんは積極的に村を動かそうとしているのが、真占い師ならいいなあって思った。めちゃくちゃ頭が切れそうな気がするから、味方であることを願ってるかな。逆に敵だったら怖いけどね。霊能COしてる一真が占い師の相互占いで呪殺を出した占い師を鉄板守りって言ってたし、それを幸喜が白いって言ってたけど、オレはどうかなあって思ったかな。もしもだよ?狐が出て無かったりしたらどうする?グレーが狭まらないのってマズくないか。グレーを狭めてって最後に残った占い師同士で相互占いした方がいいんじゃないかって思うんだよなあ。だって、まだ占い師は噛まないだろ?噛んだら精査入って吊られるから人外だって噛み控えるだろうし。」

それには、幸喜が言った。

「確かにそうなんだけど、この村は狩人の連続護衛有りだからね。真占い師を確定させてそれを守り切って占い続けてもらった方が、後々いいと思うんだ。最終的に、呪殺した狐以外の三人共生き残っていたら、最悪確定した占い師以外をローラーしたら2縄で1人外吊れるからね。真結果を毎日知られるだけでも有意義だと思う。だから、一人でいいから真占い師を確定させたいんだよ。」

浩人は、フーンと顔をしかめた。

「考え方の違いかな。まあ、確かに真占い師が誰なのか、早く知れた方がいいとはオレも思うけど。」

圭斗が、言った。

「考え方の違いってなあ。占い師は噛まれたらその人の白先は信じられるだろうし、グレーを詰めたいのは分かるけど、人外の結果なんか要らないからな。一人でもいいから呪殺を出してもらって、真確定してくれるのが安パイだとオレも思う。その人にガンガン占ってもらって詰めてった方が早いもんな。今のを聞いてると、浩人は怪しいのかな。」

礼二が、口を開いた。

「そもそもが、占い師の人外の内訳は想像でしかなくて、まだ真真狼狐なのか、真真狼狂なのか、真真狼狼なのかも分かってないんだ。狼は夜時間の間にたっぷり話し合ってるから、どんな作戦で来てるか分からないだろう。みんなは狐が出ていると思っているが、もしかしたら狐は全員潜伏してるのかもしれないしな。占い師同士の相互占いで、果たして呪殺が出るのかどうか…むしろ、幸喜や一真が必ず呪殺が出ると思ってるのが不自然だとオレは思った。狐が居るって知ってる人外なんじゃって。ま、幸喜は片白だし、一真は霊能だから今日は吊り対象じゃないがな。」

浩人が、言った。

「だよね?なんか違和感だったのはそこだったんだ。そうだよ、内訳なんかまだ分からないし、狐は出てないかもしれないんだ。占い師同士の相互占いで、呪殺が必ず出るとは限らない。」

明が、言った。

「その通りだが、内訳を知るためにも相互占いは有意義だと思う。何しろ、この中の二人が真で、真結果が一度に二つ出るのだ。四つの結果が出るから完全グレーはすぐに居なくなるし、明後日は占い指定されるにしても、誰かの白先もそれに入る。そこで別の結果が出たら、占い師目線ではそれが偽だし、村も誰と誰が結果を違えているのかも見える。ラインが見えて来たら、精査もしやすくなるだろう。私も、狐が混じっているのかどうか知るためにも、初日は占い師同士の相互占いで良いかなと思っているよ。」

千晶が、言った。

「でも…呪殺とかでなく、黒結果とか出たら、どうするんですか?」

明は、それにも答えた。

「黒が出たら吊るだろう。もちろん私目線で、だが。他の誰かが黒を出したからと、私はそこを安易に吊らないがね。誰が相方なのか分かっていないのだからな。狼も狐も、村に無駄縄を使わせたがって遅かれ早かれ絶対に黒は打って来るだろうが、私はしっかり精査するつもりだ。」

二千翔が、言った。

「そうだねえ…。とにかく、四人でお互いを占って、占い師の中のラインを見て、呪殺が出たらラッキーぐらいに思ってやるのがいいのかなあ。人外は、簡単には白は出せないだろうね。何しろ、呪殺されてないんだからそれが自分の相方でしかないだろうから。狂信者だったら白だろうけど、僕は霊能に狂信者が居ると思っているから…だから僕は霊能は放って置いていいと思うんだよねえ。」

拓海が、言った。

「朝陽さんは?まだ霊能者からが良いと思ってる?」

朝陽は、だんまりを決め込むような感じだったが、話を振られて仕方なく口を開いた。

「…私は、皆に言われて納得したわ。そんなに言うなら今夜はグレーからでいいかなって。でも、だったらグレーを詰める方がいいから、浩人さんが言うように占いはグレーからの方が良いんじゃないかなとは思う。呪殺はグレーからでも出るでしょ?潜伏している狐を呪殺できた方が強いんじゃない?」

それには、優斗が言った。

「それは確かに思うけど、でも、グレー占いで呪殺を確定させるのって難しくないか?仮に呪殺が出たとして、狼が噛み合わせて来たり、護衛成功が出ていたりしたら、それが分からなくなるんだ。真占い師を確定させたいなら、やっぱり占い師同士の相互占いの方が良いと思うけどね。まだ序盤だから、今が一番やりやすいんじゃないかって思う。」

それには、桔平も頷いた。

「そうだな。できたらグレーから脱したいから早いとこ占って欲しい気持ちだけど、真占い師の白先でないと意味はない。真占い師の確定を目指して占い師の相互占いがいいかなとオレも思う。」

朝陽は、また黙る。

自分の意見が通らない苛立ちよりも、これ以上ヘイトをかいたくないようにも見えた。

拓海は、ため息をついた。

「…グレーの中でも意見は様々だな。明日以降の占い結果とか投票先でラインが見えて来そうでありがたいけど、今日の時点じゃ誰が人外なのかわからない。」

明が、頷いた。

「初日はとりあえずグレーを狭めるための吊りなのだ。必ず黒を吊らねばならないわけではない。吊った先が白なら白で、投票から他の色が見えることもあるし、吊られるほど怪しく見える村人ならば、SG位置にされないためにも先に吊れて良かったと考える。なので構える必要はない。」

そうかも知れないが、できたら黒を吊りたい。

拓海は、思った。

「…それでももっと話してもらうべきなんじゃない?」幸喜が拓海の気持ちを代弁するかのように言った。「できたら黒を吊りたいじゃないか。今の意見を聞いて、どう思ったかな。浩人は?」

浩人は、うーんと顔をしかめた。

「そうだなあ。やっぱり自分と意見が同じだと白く見えるのは仕方ないよね。だから、礼二さんは白かなって思った。でも、今は圭斗の言うことも分かる気がするし、どっちが正解なのかオレにもわからないよ。」

千晶が言う。

「私は…なんだか占い師の中でも明さんが議論に積極的過ぎて、さっきも言ったけど、やっぱり流されてる気がして落ち着かないの。ほんとにそれで良いのかなって。気が付いた時には遅いとかならない?ほんとに相互占いグレー吊りで良いの?」

確かに他の占い師は黙っている。

占い師の中で議論に加わっているのは明だけなのだ。

その意見に筋が通っているので、みんないちいち納得しているが、もし人外だったらそれに流されているとも考えられる。

幸喜が、言った。

「確かに明さんはハッキリ話すから警戒されるのかも知れないけど、オレから見たら意見が同じだから白く見えるけどね。それに、明さんが狐だけはないと思うんだ。だって、狐だったら占い師同士の相互占いを推さないんじゃないかなって。反対意見もあるんだから、それを上手く利用して理由を付けて誘導することができる人だと思うから。狼や狂信者ならわからないけどね。特に狂信者だったら、占いなんか怖くないから狐処理のためにさっさと相互占いしようと思うかもだからさ。」

言われてみたらそうだ。

明さんならあっさり場を転がして、相互占いの意見を覆しただろう。

だが、狂信者だったら?

確かに幸喜の言う通り、真占い師にさっさと狐を処理させて、自分は議論で真を勝ち取ろうとするだろう。

とはいえ、グレーの呪殺一発で議論での白置きなど覆されてしまうのだが。

「…だとしても明さんは白いかなあ。」拓海が言うのに、皆が拓海を見た。「何しろ、呪殺が出たら一人真占い師が確定するだろ?議論で真を勝ち取って行っても、グレーにもう一人居るわけだ。そこをもう一人の真占い師が呪殺したら、あっさり破綻する。そんな危ない橋を渡るかな?明さんって、堅実な進行をしそうだから、占い師の中の人外だったら、それがバレるのをできるだけ遅らせようとすると思うんだ。だから、相互占いは先送りにすると思う。今のところ、明さんは真位置筆頭だよ。だって、他の占い師は、話を振られないのを良いことにだんまりだから。人外は、話せば話すほどボロが出やすいから黙るのは怪しく見えるよ。明さんが真だとしたら、他に一人は必ず真が居るんだから真占い師は頑張って欲しいな。」

二千翔が言った。

「じゃあ他の占い師からも意見を聞く?」と、理央を見た。「理央ちゃんが何かずっと緊張してるみたいなんだよね。話が聞きたいなあと思ってたんだ。」

理央は、びくりと肩を震わせた。

皆の視線が理央に向く。

理央は、目に見えて困惑した顔をしていた。

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