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作者: 初瀬川渚

 ここ数年で数少ない友人が自殺したり、姿をくらましたりと悲しい出来事が続いている。

 この話を書こうと思った時に考えた理由が「この気持ちをどこにぶつければ良いのか」という理由からであった。

 ただ、やはり書こうと思って実際に文字を打ち込む気になったところで、ふと思ったことがある。

『友の不幸をネタにしているのでは?』という罪悪感である。いや、罪悪感というよりもはたから見てそう思われるのではないかという不安の方が強い。

 友人の死の理由も知っているし、その時の自分がどうであったかを考えて「もっと心を支えられる存在であったなら」と、自分の弱さに涙が出る日もある。

 消えていく友人も何かしらの悩みを持っていることが多いしその気持ちを知って声をかけたりしたりもしたが、やはり他人の意志というものをコントロールすることは不可能だし、その選択を取るのはその人の自由である。

 自由な選択を縛ることはできない。

 ただ、その選択の中に新しい選択を与えることができなかったのか。そう悔やみながら悲しくなる。


 傲慢と言われればそれまでだが、それでもやはり消えてほしくない存在が消えていくというのは、とても悲しいことだ。

 死人とはもう会うことも言葉を交わすこともでき無いが、生きていることは分かっている人たちとは、またどこかでいつか言葉を交わせる日が来たら嬉しいなと思っている。


 生きている限り、さまざまな可能性が残っているのだから。

 

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