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未成年兵士  作者: 夕凪
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悪魔との遭遇

―清水葵が柳川翔について考えている時ー


「はぁ……はぁ……」

な、なんなんだ……これは……

柳原翔は、今までに感じたことのないようなとてつもない疲労もとい苦痛を感じていて、さらに眠気まで襲ってくる始末だった。

「少し……眠るか……」

その場に横になり目を瞑るとすぐに意識が遠のいていった。


「ん?なんだ、ここは」

自分が立っていたのは辺り一面暗闇の世界だった。

「夢を、見ているのか?」

しかし、夢を見ているには少し感覚がリアル過ぎている。

「……ぃ!」

なんだ?向こうの方から声が聞こえてくる。

「こっちに来いって言ってんだよ!聞こえてんだろ!」

耳を済ますと今度は馬鹿でかい声が聞こえてきた。

(誰の声だ?聞き覚えがないな)

そんなことを考えながら声が聞こえてくる方向に歩いていくと姿が見えてきた。

周りは真っ暗なのにその姿だけははっきりとみえる。

それは、ツノが生えていない悪魔のような格好をしている短髪の男の人だった。

「やっと気づきやがったか、気づくのがおせーんだよ!」

いや、いきなり怒られても全く身に覚えがないんですが。

「なんだ?全く身に覚えがないって言うような顔しやがって」

実際身に覚えがありません、はい。

「今までの周りと比べ物にならないような身体能力は自分の才能とでも思ってたのか?」

ちょっと待ってくれ、話が追いついてこない。

仮にその身体能力があなたのだとして、私に貸してなにか利益があるか?答えはNOだ、こんな私に貸したところでなんの利益もないはず……じゃあやっぱり自分の才能?でもこの人は違うと言いたげな言葉を吐いてるし……

「なんか喋れよ!言葉がわからないのか!?あぁ!?」

「は、はいっ!」

「なんだよ、話せるじゃねーか」

「いや、確かに話せますけど少し理解ができなくてですね……」

「あぁ?はじめから説明しなくちゃいけねーのかよ」

「お願いします……」

さっきから思ってたけどこの人口悪いな。

「まず、俺の名はルシファー知っての通り種族は悪魔だ」

「えっ?マジですか?」

「マジだよ大マジ」

まじかぁ

「話を続けるぞ、お前は気づいていないと思うが俺は生まれつきお前の中にいる」

「ずっとですか?」

「あぁ、そんで、俺は人間を超越した力を持っている」

悪魔だからか

「よく分かってるじゃねーか」

「え?言葉に出てましたか?」

「あのなぁ、俺はずっとお前の中にいるって言ってんだろ?心ぐらい読めるわ」

「ずっと、ですか?」

「あぁ」

「じゃあ喋る必要なかったじゃないですか?」

「お前の心読むのも神経使うんだよ、だから普段は使ってねぇんだよ。いつ使うかは俺の気分次第だ」

「そっすか」

「話を戻すが、要するに今までの身体能力も全部俺がいるからだ。そんで、確かお前今軍隊とかいうヤツに入ってんだよな?」

「育成はされてますね」

「戦うのか?」

「いずれはそうなるみたいです。模擬戦もやるみたいですけどね」

「先に言っておく、戦う時は気ぃつけろよ」

「なんでですか?」

「お前が少しでも力を欲すれば俺は簡単に力をやるからな」

「これまた、なんでですか?」

「おもしれぇから」

「はい?」

「自分が戦うのはまっぴらごめんだが、人が戦うのを見てると面白くてな、俺の趣味みてーなもんだ」

こいつクズ野郎だな

「あぁ!?聞こえてんぞ!」

「す、すいませんっ」

「まぁいい、それで、清水?とかいうやつにも半分気づかれてると思うから気ぃつけな」

「マジですか?」

「あぁ、まぁあれだけ派手にやったからな」

「おっと、時間がきたみてーだぜ」

「何のですか?」

「ここはお前の精神世界だ、本体が眠りから覚めるとお前とは話せなくなる」

「大体分かりました」

「あぁ、それじゃあな。俺に聞きてぇことがあったらお前が眠る時に心の中で俺のことを呼べ」

「分かりました!」


「……うぶ?」

ん?戻って来たのか?

「大丈夫!?」

「ん、まぁなんとか」

「良かったぁ心配したんだから」

と言いながら涙目になっている。

本当に心配してくれたんだなぁ。

「ありがとうございます」

「それで、さっきのことなんだけど……」

まぁ聞かれますよねぇ。

「単刀直入に言うわ、あなた、能力を持っていないかしら?」

これは適当にごまかさなきゃいけねーな。

「う、家の家系は代々身体能力系の能力を持っているんですよ」

やっべぇ漫画の読みすぎで変な嘘しかつけねぇ

「そう、それなら言ってくれたらそれ相応のトレーニングにしたのに」

意外と信じたか?

「疑わないんですか?」

「うん、私も能力持ちだしね。疑う余地もないよ」

「そ、そうなんですか」

この世界には色んな人がいるもんだなぁ。

「私の能力、知りたい?」

一応聞いてみるか。

「はい」

「じゃあいくよ……」

と言うと指をパチンッと鳴らすと突然清水さんが目の前から消えた。

「ここだよ、ここー」

振り向くと、そこに清水さんがいた。

「瞬間移動、ですか?」

「お、察しがいいねー当たりだよっ」

「隠密機動向きですね、その能力」

「うん!すっごく便利」

やっぱり、世界には色んな人がいるんだなぁ

「今日はそろそろ帰ろっか」

「訓練はいいんですか?」

「柳川君が倒れちゃうって言うアクシデントが発生したからね。仕方ない、仕方ない」

と言って微笑みながら自分で頷いている。

「そ、そうですか」

「じゃあ、準備して。車で送ってくよ」

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて」

そして俺は、身支度をすると清水さんと一緒に家に帰った。

今回は少し長めに書きました。

これからなるべく早く投稿します。

今回の話ですが、ルシファーは口が悪い系のイケメンです。

次回は、清水さんと柳川君の勉強回です。

閲覧、評価よろしくお願いします。

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