表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤ちゃんと高校生男子の日常。  作者: 夜凪


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/35

プレゼント〜大成視点

おまけ②デス。

ハル君のプレゼント探しに巻き込まれた大成君視点。

この年になっておもちゃ売り場に来る事は滅多にない。

まして幼児コーナーなんて、従兄弟の出産祝いを、探すのに付き合ったのが最後じゃないかな?


で、なんでそんな縁遠い場所にいるかと言えば、真剣な顔でオモチャを1つ1つ吟味している幸人の付き添いだ。


「なんか、色々あって分けわかんなくなってきた。大成はどんなのが受けると思う?」


カラフルに彩られた箱を手に首を傾げつつ振り返る幸人は俺たちがどれだけこの場から浮いているか全く気づいてない。

まぁ、微笑ましいと言わんばかりの好意的な目だから別に良いんだけど、………いや、やっぱり居心地は良くないか。


「車やボールは持ってただろ?ブロックや知育玩具は?」

とにかく、早く決めてもらって退却だ。

何してるかって?

ハルの誕生日プレゼントを探してるんだよ。

珍しく突然呼び出すから何かと思ったら。


すぐ終わるだろうと思ったら、すでに1時間近くが経過してるんだぞ。

流石に飽きてきた。


適当な返事が気に入らなかったらしい幸人がムッとした顔をする。

無意識だろうが、高校生にもなって唇を尖らすな。可愛いだけだから。

この癖もソロソロ注意してやった方が良いんだろうな……。


「はいはい。ハル、最近小さな物上手に摘めるようになってきたし、こうゆうの楽しいかもよ?」


真面目にやんなきゃ終わらない。

棚に近ずいて数ある候補の中から、1つを指差した。

大きな箱型にカラフルな仕掛けがたくさんついている。ボタンを押したら扉が開いたり、音がなったり、ハンドル回すと人形が動いたりと楽しそうだ。


「後、音楽好きみたいだし、こういう子供用のキーボードみたいなのでも良いんじゃない?」


だいたい、幸人の奴だいぶ前に候補は絞ったのにそこから決めれてないだけなんだよ。

普段は結構即決の人間なのに、ハル絡むとこんな風になるとは。

叔父バカここに極めり、だな。


2つの間で、それでも暫く悩んで、結局キーボードの方になった。

おそらく日本一有名なパンのキャラがついたそれは、マイクがついて歌えたり、キャラボタン押せば喋ったりとなかなか高性能。

小さい割に音もピアノ、ギターなど幾つか変えられる機能もちゃんとついてる。


「付き合ってくれてありがとな」

包装された箱を抱えて、2人でスタバに入れば、満面の笑みでお礼を言われた。

「いや?なかなか面白かった」

『幸人が』との最後の言葉は、驕りのフラペチーノと共に飲み込んで答えれば、勘違いした同意が返ってきた。


「スッゴイな、最近のおもちゃって。あんなに種類あると思わなかったし、色々凝ってるし。……こんなに時間かかると思わなかったよ」


時間かけてる自覚はあったんだな。

一息ついたら、今頃俺に悪い事したと思い出したのか、語尾が少ししょんぼりする。

「いいよ。(幸人が)面白かったし、これでチャラで」


カップを掲げて見せれば、ホッとしたように微笑んだ。

たまたまそれを目にしたらしい周りの客が固まってるのは、まぁ、いつもの事で。


本当にこの姉弟は、何かのフェロモンを発してるかのように周囲の人間を惹きつける。

おかげで退屈してる暇も無い。

チラチラとナンパ狙いの視線を感じだしてソロソロ潮時と席を立つ。

ナンパも逆ナンも、機嫌悪くなるから面倒なんだよな。




「一緒にいれるの昼までなんだろ?時間もったい無いから、行こうぜ」

あえて、周りに聞こえるように大きめの声で促し、プレゼント袋を取り上げる。駄目押しで、幸人の腕を掴んで引き上げれば、視線がさっと外された。

幸い今日の幸人の格好は体のラインの出にくいユニセックスなシャツだ。

カップルに勘違いされるのを踏まえた行動は見事に当たったらしい。


それでも外れない視線は、ぐるりとさりげなく牽制しておく。

……ここまでしとかないと、下手したら後つけてくる奴とかいるんだよ。

フェロモン、マジ怖い。


もっとも、一連のやりとりを幸人はもちろん気づいてもいない。鈍感属性羨ましい。

まぁ、俺までそうだと半端なく危険に巻き込まれたりするから、これで良いんだけどさ。




久しぶりの赤ちゃん抜きの外出はなかなか楽しかった。

ハル連れてゲーセンとか行けないしな。

UFOキャッチャーで取ったデッカいぬいぐるみはハルに進呈。


との名目で幸人に持たせてみた。

やる気無いクマのぬいぐるみを抱えてる姿は、ギャップでなかなか楽しかったけど、また、ストーカー作りそうだったので速やかに袋に投入。


うん、このギリギリの綱渡り感は幸人と2人のお出かけじゃ無いと味わえ無い。

ハルいたら論外だし、隆太や兄貴が一緒だと周りを牽制しまくるしな。



半日、時間までめい一杯あそんで……。

ハルの家族が帰って来て、良い事なんだけど離れる事が寂しく落ち込み気味だった幸人の笑顔が戻ってきた事にホッとしてるのは秘密だ。


まぁ、周囲の事を言えやしない。

多分、俺が一番過保護なのは、ちゃんと自覚してますとも。





いまいち自覚の薄い幸人のフェロモンの犠牲者達を牽制し、時に蹴散らし、そうして2人で築いてきた日々は、多分これからも続いていくんだ。


それが、楽しい、俺の日常。








結構、裏では大変なんですよ。でも、それすら楽しんでるんで問題無し!

っていう、大成君のお話。

将来幸人君に恋人が出来るとして、ラスボスはこいつじゃ無いかと……。


読んでくださり、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ