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悪魔・・かな?

「……まだ終わらないか……」


 ライは目の前に居る彼を見てそう呟いた。


「さっきのは危なかったね! でも僕には効かないなぁ~」


 彼は無傷だった。

 所々服は破けているが肌には傷一つ付いていない。


「でも……このままじゃ僕も不味いね……久々に本気を出そうかなッ!!」


「まだ……本気じゃ無いのか!?」


 彼の言葉にライは驚きを隠せなかった。

 何しろライは本気で戦っていたのだ、これ以上強い者は相手に出来ない。

 更にライは戦闘を幾度も重ねた為、疲労もしている。

 はっきり言って勝ち目が無い。


「それッ!!」


 彼はそう叫ぶと既に姿は変わっていた。

 彼の容姿は背中に翼が生え、尻尾も生え、肌の色も人間を感じさせない程真っ白に成っていた。


「まるで悪魔みたいだ……」


 その姿を見たライは思わずそう呟いた。


「お、鋭いねッ!気が変わったよッ! 冥土の土産って言葉も有るし、僕の名前を最期に教えといてあげよう……僕の名前はバルバトス。悪魔だよ」


 !?ッ


 ライは思わず息を呑んだ。

 ライはゲーム時代にバルバトスという敵が居たが目の前に居るバルバトスはゲームとは異なる容姿だったからだ。


(……僕の力がゲームと同じだったからゲームと同名の敵がいてもおかしくないと思っていたけど……そうでも無いみたいだ……)



(でも……物は試し、ゲームの頃バルバトスに設定されていた弱点を突けば行けるかも知れない……)


 ライは考えを直ぐに実行に移し始める。


「«デス・エンドッ!!»」


「はははッ!! その程度の攻撃。僕には通じないねッ!!」


(……ここまでは思い通りだ)


 バルバトスは«デス・エンド»をいとも容易く片手で弾いた。

 しかしこの«デス・エンド»は単なる囮で攻撃ではない。


「何ッ!? くッ!! 小賢しいまねをするねッ!!」


 ライはバルバトスが弾いた«デス・エンド»の形状を網形にし、バルバトスの動きを封じる。


 しかしバルバトスが網から脱け出すまで、数秒と言った所だろう。

 だがライにはそれだけ有れば充分だった。


「はああああッ!!」


 ライは一気にその場から離れ、加速し、バルバトスに近づく。


「!? ッ」


 バルバトスはその速度に驚きを隠せなかった。

 実はバルバトスはパワー等は極めて高いが動きは比較的遅い、ライの脅威的な速さについて行けないのだ。


「喰らえッ!!」


 ライはその速度で一気にバルバトスの懐にたどり着き、バルバトスの顎を殴った。


「グハッ!?」


 バルバトスは何が起こったのか分からないまま、吹っ飛んでいき、何本か木を倒した所で倒れ、気絶した。


 実はバルバトスの弱点は打撃なのだ。

 打撃に弱い代わりに魔法には強い。

 その為、ライの魔法は効かなかった。

 

「どうやらゲームの時と弱点は同じだったみたいだ」


 気絶し倒れたバルバトスを見てライはそう呟いた。

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