仕掛けてきたのは・・かな?
「ふぅ~流石に僕も疲れたまさか大技をあんなに使うとはね」はっきり言って竜化しなくてもあのグレムリンに勝てたのは奇跡と言ってもよかった。
「お疲れ様ですご主人様」ふと思ったけどソディアはやっぱりしっかりしてるな~これだけしっかりしてるならいつお嫁に行っても大丈夫だな~僕と結婚するとかソディアは言ってたけどあれ多分ただ勢いで言っちゃっただけだろうしなぁ~
「ご主人様?どうしたんですか?そんなに私の顔をじっと見て?」あっいけない、どうやら無意識にソディアの顔をじっと見ていたみたいだ。
「いや、何でも無いよ」そう言い僕はソディアの横に座る。
しかしさっきのグレムリンは何だったのだろか?明らかに僕を狙っていた、僕を殺そうとしていた。
ウォンタルの差し金なら僕達の居場所を既に特定出来ている事になる。
そんな事がこの世界で出来るのだろうか?確かにこの世界には追跡魔法と言うのは有るにはあるがその魔法はまだ完成してはおらず、半径一メートル以内でないと使えない欠落魔法の筈だ……つまり追跡魔法という線は消えた……となると他には……スパイか?いやそれは無いか。
スパイが出来ると言ってもアルナとソディアは僕とずっと一緒にいたし、マリナも完全に操られていた、今は間違いなく操られてはいないだろうが何しろ今の彼女の瞳は虚ろでは無いし、仕掛けるならあのグレムリンと僕が戦っている内に後ろから僕を攻撃すれば良かった筈だ……だが彼女はしなかった、つまりマリナがスパイという線も消える……少し甘いかも知れないけどね。
「ん?どうしたの?ライ君?そんなに深刻そうな顔をして?」たまたま僕の反対側の隣にいたマリナが僕の顔を覗き込んでくる……。
……最近思うんだけど女の子ってどうしてこんなに鋭いんだろう?前世からそう思っていたけど、最近はそう思う時が多い気がする……。
「何でもないよ……ただちょっとね」 この事は皆に言うべきかな?
「別に良いなら良いんだけどね」そう言い僕に笑顔を見せるマリナ……相変わらず可愛い……あれ?これよく言うハーレムとかリア充とか言う奴じゃないの?それは無いよね?皆僕の事特別好きってわけでも無いし。
「兄様!! 大変です!!」僕が呑気にそんな事を考えていたら突然僕の所に顔を青くしたアルナが来た。
「どうしたの?」こういうのは落ち着いて対処しないとね
「また……あのグレムリンが来ました!! しかも複数!! まだ遠くの方へいますが明らかに私達を狙って来てます!!」
「なっ!?」
あまりの出来事に僕は言葉を失ってしまった。




