おはようの一撃
こんな冒険者が至っていいじゃないか
俺の名前はハル、冒険者だ
冒険者って言っても強い魔物を倒したり、魔王を討伐しに行ったりするわけではない
近隣に出るモンスターも討伐したり、薬草などの素材を集めたり
どこにでもいるような一般的な冒険者だ
そう、どこにでもいるような一般的な冒険者のはずなんだが、、、
「もう!逃げないでください!逃げたら殺せないじゃないですか!」
「止めて!もう朝から殺さないでくれ!」
なんでか朝からメイスを持った女に追いかけられている
「ちょっと止まってください!一撃で葬り去りますから!痛みを感じる間もなく殺してあげますから!」
「嫌だ!朝から死ぬのはもう懲り懲りなんだよ」
ハルは全力で走ってるがこの女、冒険者の男に負けない脚力と体力
さては人類よりモンスター側寄りのなのでは?
そんなことを思いながら走っていたハルだが、足元の石に躓いてしまった
盛大に顔面から転んでしまったハル、もう顔面擦り傷まみれだ
「痛ってぇ…、やべ、早く起き上がらないと」
起き上がろうと前を向くそこには人の影があった
「さぁ、覚悟を決めましたか?」
そう言って笑顔を向けながら血まみれのメイスをちらつかせる女
てかそのメイス、毎度洗ってないの?それ多分昨日の俺の血だよね?その武器、衛生的にどうなん?
とか暢気なことを考えてしまってるが、半分は思考放棄である
「なぁ、流石にもう止めないか?もう朝から死ぬの憂鬱でたまらないんだ」
「わかりました!その憂鬱が晴れるくらいの最高の一撃をお見舞いしますね」
そういってメイスを振りかぶってる女
あぁ…今日もダメだったか…
俺はそんなことを思いながら顔面に迫ってくるメイスを最後に意識が途切れた
やっぱり自己満足