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ミリーのなんでも屋さん  作者: スルー
11/26

0 その1

 僕は適当に未練の無い奴を探していた。

 僕が創ったこの世界への転移者の一人を。

 偉大なる直感の下に見つけた。

 彼は僕の故郷の先の時代の人で、いつも嗤われているようで毎日を嫌そうに生きていた。

 彼は自分が女だったらよかったなんて馬鹿げたことを抜かしていた。悪いのは・・・。

 すぐに僕の前に呼び出した。

「君は僕の世界の魔王退治の仲間の一人となってもらう」

「分かりました」

 拍子抜けするくらい何も反応が無く、横暴で突拍子無い僕の言葉を受け入れた。

「説明は要らないのかな?」

「では一つ、魔王は強いのですか?」

 欲しがる説明はそこなのかと呆れてしまった。

「そうだね、僕の世界の中では最強だよ」

「ありがとうございます」

「・・・。」

「・・・。」

 なんだコイツは?

「まだですか?」

 もう転移待ちだったようだ

「ああ、ちょっと君面白いかも」

「そうですか」

「・・・。」

「・・・。」

 うん、面白い! 興味沸いた!

「僕は君が好きだから、ちょっとばかし強い力をあげる! 本来は全体的に能力がすこーしだけ覚醒させるだけなんだけど特別だよ♪」

 干渉出来る最大限でやっちゃおうかな♪

「・・・。」

「じゃあ君が死なないようにどんな攻撃を受けても痛くも無いし死なないようにしちゃうからね!」

「ありがとうございます」

「うん、頑張ってね!」

「出来る限り頑張ります」

 こうして彼を見送ったのだった。


・・・。

 それからもたまにだけど彼を探しては様子を眺めていたのだけど・・・

「ひどくないかな!?」

 彼に関わる人が代表を除いて誰もいないし居ない人として扱っているの!

 代表は魔王退治の代表のエルフで現、一部除いた中で一番強い存在だ。そのエルフは積極的に彼と話しているがその後に彼は酷い扱いを受けていたり。

 その彼は痛くも無いから気にした様子も無いけど傷だらけで無理矢理ポーションを飲まされて転んだ程度だとエルフに言っているし!

「行けないのがもどかしいよお!」

 僕が行って彼等と遊びたい!


・・・。

 それにしても、もう道のりも中盤なのに彼は頑張って武器の扱いを練習しているが全く才能無いなあ、ちっとも上達してない。

 自分は丈夫だから盾になると自ら先行して一身に攻撃を引き受けているよ…。そんなつもりで渡した力じゃないんだよ…えらいね!


・・・。

 途中の森で魔王退治の協力してくれると付いてきたエルフの周りに居る精霊たちも彼をただの盾としか見ていない、それどころか彼を嘲笑って「ちゃんとエルフ(アギー様)を守りなさいよ!」なんて言ってたりしていた。

 それに僕は怒りのあまり飛び込みそうになったよ、出来ないんだけど気持ち的に!

 ずっと見てる?・・気のせいだよ!


・・・。

 城へ大事に保管された物が必要とかで取りに帰る途中、一匹の小さな精霊ちゃんが付いて行くと仲間になった。 どうやら、その精霊ちゃんはあんまり力が無いようでよく魔物からやられていた。しかし、いつでも本当に危ない時は彼が何よりも優先して庇いにいってたのだ、二人で魔法の練習もよくしているし相性が良い。けれども、そんな二人の姿を他の精霊は嗤っている。

 精霊は精霊が生まれたもの(・・)が死なない限り死ぬことは無い、だから庇う必要は無い。

「(そんなわけないだろ! 痛いもんは痛いし、やられてる姿を嗤って見続けることなんて出来る奴がいるのかよ!!)」

 前からだけど殆ど僕の思考は素になっていた。彼のせいである。


・・・。

 それはある時起こった!

 魔王の住む場所までもう少しの場所に住処を分けるような深い崖になっている険しい場所があった。

 エルフがどうするか考えていた時に精霊たちが精霊ちゃんを魔法で閉じ込め飛べないようにして崖の下へととばしたのである!

 それをたまたま見ていた彼は崖へ飛び込んで精霊ちゃんを捕まえてお腹へと抱えた

「アイツまで何やってんの!」焦る精霊たち、理由はもちろんエルフに嫌われるからである。

 しかし、精霊たちは「まぁいっか」と足を滑らせたことにして自分たちは気付かないことにしたのである。


「(ふざけるな!あぁ!もう!)」


 この役目をやってから、散々色々なものを見てきた僕だけど感情が溢れたのは初めてである、それだけ彼には特別な思いを持っていたのである。

 僕が与えた力はどんな攻撃からも守ることだから今回の転落は対象外だ、彼も経験から・・いや初めから解っていただろう。死なないだろうが精霊ちゃんを守ろうとしたのが彼の選択なのだ!


「(うん! 決めた! 僕は消滅しようが彼と彼が守った彼女を助ける!!)」


 僕はすぐに死んでしまった彼の所に降りる、彼女が助からなかった彼に泣きじゃくって縋り付いていた。

 それを見ると僕も泣けて見たくなくなってしまう。しかしそれではここに来た意味が無い!時間もすぐ見つかって消滅させられちゃうだろうから急がないと!

「ちょっとだけ離れてくれないかな?」

「(ひく…ひく…)だりぇよ…(ぐす…)」

「僕は神で彼が好きだったんだよ」

「ば…(ズズッ)…ばかじゃ…ないの…!」

 当然のように信じてくれない、これが普通で説明から入るのが普通なのだから。 でも今はそんな時間が無い!

「これから彼を生まれ変わらせる! いつになるか分からないけど何年か先にね!」

「!!、(生き)返せるの!?」

 精霊ちゃんはバッとこっちを見るけどそれは無理なので首を横に振る

「同じ人になるかあの彼のようにエルフになるか分からないけど生まれ変わらせるんだ!」

 彼はこの子を守れて未練は無いかもしれない、生きてて受けてきた待遇があったから生まれ変わりなんて嫌かもしれない、でも僕はもっと生きて楽しんで欲しいんだ!

「・・・わ、私も…、私も…一緒にって…、できないかしら? お礼が言いたいの!一緒にいたいの! お願い!出来るって…言ってよ…?」

 う…、やってあげたいけど生まれ変わらせても時はバラバラだし種族は何になるか分からないし…

「君が精霊になれるかも一緒の時間枠に生まれ変わらせられるかも分からないけど頑張ってみる!」

「!?、ありがと!」

 そうして精霊ちゃんには出来る限り彼にくっ付いてもらって転生させた。

 この辺り一面にすごい光が放たれたのだがそれに気付く者はいなく、二人の姿は消えて僕の意識は無くなったのだった。


・・・。

 ん……。生きてる…?

 目覚めるとそこはいつもの場所だった。精神体は・・ある。消滅させられなかった?

『いいえ、貴方は一度消えました』

 あ、やっぱり?

 声だけなのは普通のこと。普通はわざわざ存在を形としては創らない。僕だって始めは無かったんだ。

『貴方の世界はわたしが引き受ける事になりました』

 やっぱりか・・仕方ないね

 未練は無いけどあのこたちの行く末を見られ無い事だけが寂しいかな…

『貴方に神としての最期の試練を与えましょう』

 まだ神扱いなんだ! 精神体はそのためか


『貴方には、貴方の救った二人がわたしの出した試練(かだい)を終えようとしています。

 その瞬間(とき)に二人の願いを幾重に望む限り叶え、来世へと送り出して下さい』

「え!」

 声出た、だっていくつでも望む限りって! なんでもを一つでも内容次第でダメなんだよ

『安心して下さい』

 そうだね、大丈夫なんだよね。これは独断でまかり通る事じゃないもんね

「分かりました!」

『よろしくお願いします。 貴方の未来に幸あらんことを』

 え?それ次生に送り出す時に言う言葉だよ!


・・・。

 送られた場所は深い森の中。目の前には小屋がある。

 かなりドキドキしていた! この中に彼と彼女が居て会えるのだと思うと、恋人に何日かぶりに会うような気持ちだろう。

 どんな種族に生まれ変わったのか、幸せになれたのだろうか、好きな人と一緒だったりするのだろうか、と僕らしくもないことばかり考えている。

「何で誰もいない森の奥で暮らしているんだろうか?」

 ふと、そんなことを考える。

・・・スゥ(扉が開かれる)

「!!、神」

 手脚だけ鳥で小さな翼が生えていて他の部分は人間の少女が僕を見つけて呟いた。

 覚えてくれていたんだね! 彼女・・おそらく精霊ちゃんは鳥人族に生まれ変わったようだ

 彼女が嬉しそうに目の前まで駆け寄ってきたので僕も嬉しくなって挨拶しようとしたらそのまま手で顔を引っ掻いてきたのだ! 僕はまだ神扱いなので下界の存在が僕に触れることは出来ずにスルッと通り抜ける。

「え?」

「一緒にしてくれるって言ったじゃないの!」

 え、彼は前か後か分からないけどこの時代に居ない!?

「時間枠が同じになれるかは分からないって言ったけど…巡り会えなかったの…?」

「フゥ! 居るわ?」

 なんなんだよー!? 神にも二人って言われたのも忘れて焦ったー!


「で、何しに来たのかしら?」

 神と知って不遜な態度なのは僕を神として認めてないのかな?

「あれ? アルエー、そのお方はどちら様?」

「コイツが話の神よ」

 コイツって…。それより顔に幾枚も鱗がある鋭い目をした女性はもしかして・・・!

「助けて頂いた神様なのですね! ありがとうございました♪」

「い、いえ…、僕は何も出来ませんから…」

 あの淡々と事務的だった彼は明るくなっていた。

「私はこれから街へ買い物に行くところだったけど何かあるのね?」

 精霊ちゃん・・・アルエの言葉に気を引き締めて頷いて家に入れてもらい頼み事を聞いたのだった。

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