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絶対のんびり至上主義  作者: sakura
地盤固め編
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5話.火と水なら風呂でしょ。

わんこと暮らすのは楽しい。

たまに腹立たしい事もあるが、気にするようなご近所さんもいない今の環境で他に何を望むというのか。

私にとって大事な事はこのわんこ達と暮らす、その一点だけだ。

だから、問題は食糧だけだった。


お風呂については朝陽と雄太の協力で再現できた。

※注 湯加減は細心の注意が必要で、下手に触ると火傷します。


わんこはお風呂に入れない。

わんこの体温は38度程で人間に比べて高いのだが、何故か人間のように42度のお風呂に

しかも、頻繁にお風呂に入れる事によって皮膚病や免疫力の低下を起こしやすくなる。

うちでは36度のお湯で何年かに一度程度しか入れていなかった。

というより、お風呂が大嫌いで暴れる、脱衣所でブルブルしてびちゃびちゃにするので、大変なのです。


そんな大変なわんこのお風呂なのにも関わらず


「あはははは~水たまりより気持ちいーね」


なんて喜ぶ二匹

私はいつもと同じくらいの42度程の温度に冷めるのを待っていると既に入ってました。

あんなに嫌いだったお風呂に、私より先に既に抜け毛が浮いている浴槽に呆然とする。


「君達お風呂嫌いだったんじゃないの?」


「濡れた毛がくっ付くのが気持ち悪いから嫌だけど、今はそんなに嫌じゃないね」

「うん、近くでぱちぱちやったら濡れても大丈夫そう」


超不安である。


近くで火を起こす・・・。夏場の太陽で乾きが早いみたいな事なのかな?


そんなこんなで風呂掃除をして私のお風呂は次回持越し

というのも、ぞわぞわがなくなって今はできないらしいからだ。

そろそろ髪の毛べたべたして風呂入りたいんだけど、仕方がない。

次は私に先に入らせてねとお願いしておいた。


そんなこんなで3日が過ぎ

1箱12個入りのカップ麺は1日2食で節約して半分になっている。

私はどうなってもいいからこの子達が幸せにこの世界で生きてくれたらいい。

諦めの気持ちが湧き出てくる。


この子達のために今できる事をしておこう。


柴犬は狩猟犬

つまり狩りが得意で狼に最も遺伝子が近いという。

そう、私の考えは森に狩りに行くことだ。

ここは魔法のある世界。

つまり森に入れば魔物、魔獣のような物語の存在がいる可能性がある。

それでも、こちらには文明の利器、包丁がある。

一般家庭で不通に武器になりそうなものなんて包丁くらいしかないよ。

DIYをかじった私は一応のこぎりやハンマー、電動工具などもあるが、武器になる気がしなかった。

包丁は大きいし、あまり抜き身で持ち歩きたいものではないのでケースがついている果物ナイフを片手にわんこ達と散歩の準備をして一緒に出掛けた。


森の入り口では


「楽しそう~」

と駆け出しそうな二匹のリードを引っ張る。


「何で?」


とジト目でこちらを見てくるが


「何があるかわからないから駄目だよ」


優しく諭して森に入った。


森と言えば鹿、熊等の危険な生き物が居ても不思議ではない。

はずだったが。

リスすらいないただの静かな森だった。


「二人は何かいる気配とかにおいとか感じる?」


「何もいないよ~」

「うん、何もいないね」


食糧問題解決せず。


「もう誰か助けてくれー」


「え?何このバカみたいなでかい声、うるさいわよ」


返事?どこから?

森を見渡す。誰もいない。


「今大声で叫んだの聞こえる?」


やっぱり聞き覚えのあるような声が聞こえる。


「聞こえてますよ」


今度は声の大きさを抑えて返事をする。


「っ! 魔力を抑えないよ、あたしの耳破壊する気? 馬鹿なの?」


助けが来たと思ったら、すごい感じの悪い応対で気分がDOWN


「聞いてんの?もう、会話のキャッチボール!わかる?こっちがしゃべったら次はあんたの番なの!無視すんじゃないわよ」


助けてほしいとは思うけど、助けてくれる相手を選ぶ権利ってありますか?


「聞こえてます。というか、どこにいてるかわからないのに声だけ聞こえて不気味なんですけど」


私は常々目には目を、歯には歯をを信条にしている。

つまり、感じ悪い人には感じ悪い対応を。

なのに、助けかと思うとキレが悪く不完全燃焼気味。


「ぶ・不気味ですって?あんた今なんて言った?」


一言一句違わず復唱してから聞き返す事に意味があるかは考えまい。

まして、声だけが聞こえる状況を不気味といったはずだが、何故か私が相手を不気味と評したように誤解された。

日本語読解能力は残念らしい。


「だから~返事しなさいっての!

 魔力も抑えられない赤ちゃんがふざけんなっての」


この『通話』?『念話』?どうやって切ればいいんだ?

面倒になって会話を終わらせたい。


「あっ、ちょっと!魔力維持しなさい?わかる?ねぇ・・・」


と言って聞こえなくなっていった。

精神的に非常に疲れただけだった。

せめて助けてくれる話になればいいのにさ。ひどくない?


食糧確保もできず、うるさい声だけ聞こえるホラーを経験した後は散歩を切り上げて家に戻った。

体力をごっそり削られた気がした。

食糧問題解決してないのに疲れさせないでくれ。



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