45話.拠点制作
地底に大きな空間があると思うと地盤が心配になるだろう。
洞窟の上に建物を作り自身でも起きたらどうするのかと問題になる。
だけど、地底世界はどこまでも続いていたので考えても無駄だ。
もしかしたら以前作った町だってその上にあったかもしれない。
だから答えは簡単だ。
その空間ごと杭を打ち込んで土台固定してしまえば良い。
私はあれから少し移動した後拠点制作に移った。
最近女性陣は映画にハマっている様子で私が好きすぎてDVDで購入した映画を繰り返し見ているそうだ。
映画館を作ろう。
音響、大迫力スクリーンで。
ちなみに私が好きだったのはソードフィッシュという確かマトリックスの制作陣が作ったとか触れ込みの映画でその頃のジョン・トラボルタが好きでした。
映画にはジブリ作品も多数DVDで持ってるから飽きないだろう。
何よりも私がその環境で観たい。
ソードフィッシュはエンディング集というのがあって、映画館では投票結果で変えたんだったかな?
私は自分が好きな主人公一人勝ちハッピーエンドに差し替えて映画上映したい。
そうと決まれば早速映画館だ。
映画館を建て、図書館を建て、お馴染みの家と駐車場も建てた。
今度はバイクガレージに駐輪場も完備だ。
魔力が伸びてる気がしてたけど、流石に大型建築物をいくつも出すとイメージが固まりきってなかったのか疲れてしまった。
おなじみの家というのは今まで暮らしてた家と全く同じにしてみた。
わんこ用のトイレも作っている。
小垣さんと山北さんに声をかけると私はさっさと家に引き上げた。
小垣さんと山北さんなら自分で家を立てることもできるし、問題ないだろう。
縁側で朝陽と裕太を撫でながら布団を敷いて寝た。
ちょっとでも朝陽と裕太と一緒にいたくてわんこスペースで寝ることにした。
朝陽も裕太も見覚えのある家にはしゃいで尻尾をフリフリしながら縁側に寝る私の手をしきりに舐めていた。
朝になると天井のガラスから光のシャワーが降ってきて私は眩しさで目を覚ました。
朝陽と裕太は縁側に居なかった。
何となく車移動が続いていたので朝風呂に入りたくて風呂を沸かす。
お風呂に入った後は昨日の続き
朝陽と裕太は自分達だけで散歩かな?
そんな事を考えた後一気に作っていく。
車はWRX(STI)
女性なので女性に人気であろうラパンとスイフトにしておいた。
私の趣味ならスイフトスポーツとアルトRSだが、女性向けなら仕方ない。
私のバイクはNINJA一択
女性向けのバイクとかよくわからないので世界のスーパーカブとビーノにしておいた。
自転車は乗るか分からなかったが、バイクよりも自由度が高いので一応作っておいた。
暮らすのは3人と2匹の愛犬たちだけなので特に必要な設備はない。
駐車場と駐輪場にそれぞれの車両を停車すると何となく嬉しくなってくる。
コレクターの気持ちが少しわかるよね。
気分がノッてきた私はそのまま姫路城を生成してみた。
真っ白に輝くその風貌と合理的に敵兵を倒すことを想定した造りが素晴らしい世界に誇る名城だと思う。
私が器用だったら姫路城のプラモを作りたかったくらいだ。
今回生成したことに特に意味はない。
作りたかったから作ってみただけだ。
何も考えずにやりたいことだけやってのんびりする。
自堕落でも良いじゃない。
太りすぎない程度にワンコたちの散歩は欠かさない。
それが私の望む生活。
もう誰かのために無理して笑わない。
のんびり朝陽と裕太と一緒に遊びながらピーターパンになる。
フック船長も居ないここで頑張る必要なんて無いからね。
ところで小垣さんと山北さんはどこで寝たのだろう。
家を作ったと思っていたら見渡す限りそれらしいものがなくて気になった私はキャンピングトレーラーのトレーラーハウスを覗くと朝陽と裕太をあやす二人の姿が窓越しに見えた。
散歩も行ってくれたのかもしれない。
まぁ問題なければいいかと思い、仕方ないから小垣さんと山北さんの家も作っておいた。
表札まで作ったのでわかってもらえるだろう。
地底世界については気になるけど、今は置いておくことにする。
朝陽と裕太が戻ってきたらご飯にしよう。
食べてきてたら無駄になるから、食糧生産ができるように田畑と果樹園を作っておく。
朝陽と裕太は戻ってこない。
暇すぎて牧場に牛と馬まで放牧してしまった。
朝陽と裕太はそれでも戻ってこなかった。
私はふて寝した。




