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広報志望者
「おはつにおめにかかります」
ある日、男がやってきた。
(マスコミ、か)
配下の者達からこの男の事は知っている。
「会えるのを楽しみにしておりました」
「と申します」
「知っている」
「さすがですな」
「情報は慎重に扱っている。警戒もしている。お前は…」
目をみる
「何人ものスターを誕生させ、そして破滅させてきたマスコミ……業界人というやつだな」
「これは手厳しい」
「信用してないんだ、今のマスコミ」
「そうでしょうね、そうでしょうとも。今の日本のマスコミは腐ってますから」
「お前はそうでないと?」
「もちろん腐ってますよ。マスコミですからね。ですが……
」
「あなたの下なら、生きた仕事ができそうだ」