第61話「いきなり通学路にドラゴンが出現する、そんな朝の登校風景」
今日から再会します。
◇
俺の名前は秋山快利十七歳!! 実は異世界で世界を何度も救って無事に帰って来た元勇者なんだ!!
何とかこっちの世界に帰って来て色々と事件を解決したりとヌルゲーライフなんだけど、義理の美人姉妹二人とクラスメイトの美少女に迫らせて毎日が大変だ!!
しかも今度は異世界から俺を追って来た貴族の令嬢とメイド美少女に謎の転生美女までも迫って来て、もう毎日ハーレム状態で毎日がウハウハで大変だぜっ!!
これから、俺はこんな美女たちから迫られて一体どうなっちまうんだ~!!
「……って言う感じの同人誌を冬のコミセで出そうと思うんだけど、どう? 快利? 結構よくない? 取り合えず最初は全年齢版のを出すんだけどメインヒロインは、優しくて素直になれない綺麗な黒髪の義理の姉にしようと思うの!!」
「それはどうかな? ただ作品自体は中々に悪く無いと思うんだ快利!! ちなみに私の案では最終的にメインヒロインの座は、この謎の金髪の転生美女にしようと画策中さ!!」
俺は今、自分の通う高校の学食で二人の美女に両脇を固められている。右には俺の義理の姉で秋山由梨花そして左にいる無駄にセクシーに胸元が開いた服で俺を誘惑してるのは角倉慧花だ。
元は異世界で王子やってた俺の悪友で当然ながら元男だ。向こうの世界から転生して女になって俺の目の前に現れた。そして俺は両サイドに侍らせた状態の美女二人に向かって言った。
「二人ともさっさと帰れ……てか女子大生は暇なの? あと外部の人間が勝手に入って来て問題とか起きないの? うちの高校ガバガバセキュリティじゃね?」
「その点は心配いらないさ、案内してくれた教師は快く案内してくれたよ」
「ちなみに魔法無しよ……慧花が谷間見せたら一発よ……」
エロ教師め……やれやれと思っていたら学食の入り口でバタバタ音が聞こえた。入り口に数名が殺到しているようだ。うん。予想が付いた。
「カ~イ~!!」
「快利!!」
「快利兄さん!!」
「カイリ!!」
「素晴らしい。私達が作る同人誌のような光景が見れるじゃないか由梨花!!」
「そうね……でもまさか自分が、ヒロイン側になるなんて……」
そんな感じで、どうして学食の一角がキャバクラ状態になっているのかを話すと時間を少し巻き戻す必要が有る。あれは今朝の事だった。
◇
朝起きると俺はいつものように時間魔法をかけた上で朝の支度をする。モニカも横で時空魔術を使って朝の支度を終わらせていた。
俺は朝の料理の用意だけだがモニカは実はユリ姉さんとセリカの髪も整えていたりする。
セリカのドリルロールを短時間で仕上げるのは時空魔術で、これは向こうの世界からずっとモニカの仕事だったらしい。
そこに毎朝髪型を整えるのが面倒なユリ姉さんが、お願いしてついでに整えてもらったりしているらしい。
「モニカ、面倒なら別にしなくても良いからな? ユリ姉さんは元よりセリカだって今はお前の仕える相手じゃない、二人共、俺の義妹なんだしさ」
「はい。でも私は全然気にしてませんよ? セリカ様の御髪を整えるのはもう私のライフワークですし、逆に気になってしまいます。由梨花姉さんの髪も綺麗なのに勿体ないからつい弄りたくなるから……だから大丈夫です」
そんな話をしながら俺は不安を感じていた。慧花とこっちの世界で再会してからの二人の精神状態、俺のスキルの不調と、それに引っ張られるようにガイド音声がたまに変になる。実際、何度か見過ごしが有ったから少し不安だ。
「じゃあ今日も行くか……ルリも神社で待ってるだろうからな」
「三人供忘れ物は無いか? ハンカチやポケットティッシュは? よし、じゃあユリ姉ぇ、戸締りよろしく!!」
エリ姉さんが俺を含めた三人に確認すると俺達は最後の確認だけして、一人でテレビを見て歯を磨いているユリ姉さんに確認だけして外に出た。
「はいはい。行ってらっしゃい!! あ~髪直してるから二度寝出来ないぃ~!!」
ユリ姉さん、大学ではケニー、いや慧花と同じサークル仲間の紅井さんの三人で講義を受けている事が多いらしい。
慧花が入学してからサークルも断るのが面倒だったから、例のオタサーに入ったようだ。そんな事を考えていると前方の神社から俺を呼ぶ声が近付いて……来るレベルじゃない。ぶつかる!?
「カ~イ~!!」
「っ!? ルリ!? ぶつかっ――――「確信犯だから大丈夫~!! えいっ!!」
全然、大丈夫じゃないんですが、抱き着いて来るのに一切躊躇無くなって来たな。この子は……本当にどうしたものかと考える一方で、度々軽く告白されてるから気持ちは知ってるんだけど今までは……割とこうだったか?
「確信犯とか余計にマズいからな? 例のマスコミみたいなのも居るんだからさ」
「でも、カイが結界とスキルで守ってくれてるんでしょ? この間みたいに」
そう言われて既に六日連続で朝からルリに抱き着かれているのを思い出した。あの週刊誌本社ビル爆破から既に一週間が経っていた。
俺達、四人はすぐに任務を終わらせて、きっかり二時間で作業を完了させて帰還した。今でも不審事件として捜査中らしいが直に鎮火するらしい。
「その件は義父さんと風美の親類が火消しをするんだろう? それと瑠理香? 私の大事な義弟から離れようか?」
「え~、むしろ姉なら大事な弟を思って弟離れしないとダメじゃないんですか? 私は親友で大事なクラスメイトなんで!!」
「じゃあ私は大事な義妹なので義兄に甘えますわ!! カイリ!!」
そして左腕にセリカと無言で右腕はモニカに取られた。特にモニカは完全に不意打ちだった。朝から男のデリケートゾーンがマズい事になりそうです。こちとら健康な男子高校生なので困っちゃう!!
「くっ、ならば、お姉ちゃんも抱き着いていいはずだよな!? そうだよな!? 快利!!」
「ぐあっ!? うっ、動けない!!」
四人の美少女に抱き着かれていると言えば聞こえは良いが、実際は俺の占有権を争ってもみくちゃにされているだけだ。
こんなハーレム生活なんて数ヵ月前までは、さらに七年前は思わなかった。なんて考えていると脳内に最大の警告が鳴り響く。
『勇者カイリ!! お気を付け下さい!! 時空震ですっ!?』
時空震だと? 有り得ない……だって時空の穴は、異世界に繋がる穴は俺と、セリーナが完全にお互いで封じた。だから時空震が起きるなんて有り得ない!?
「皆、悪い、離れてくれ!! 時空震だ!?」
俺がそう言うとルリとエリ姉さんはポカンとするけど、モニカとセリカは一気に真剣な顔になると俺から離れすぐに周囲を警戒する。
『時空間地震』を短くした略称が『時空震』俺が体感で二年前に戦った新生魔王軍との戦いで何度か起きた災害で、時空転移魔術を大規模に行うと稀に発生する現象だ。
「時空震? それって何なのカイ?」
「説明してる暇は無いからルリとエリ姉さん、それとセリカも俺の後ろに!! モニカ、今は時空壁はレベルいくつまで張れる?」
俺が言うと三人はすぐに後ろに行ってくれた。こう言う時に説明しろとか、事情を話せとか言うアホがいるが現実は一々話している暇など無いのだ。
あの時話していれば等とは、都合の良い神の視点で話すだけの戯言だと俺は思う。だって話したって語り合ったって俺は多くの人々を救えなかったから……。
「私ではレベル3が限界です。自分一人くらいしか……」
「じゅうぶんだ!! だけど万が一が有るからお前も俺の後ろに居ろ!! 何が起こるか分からない!!」
そして俺は全てを拒絶する聖域を発動させる。時空震は大概は発生時の大規模な爆風とそれに伴う振動が起きるだけなのだが今回は違った。中から巨大な何かが出現する気配があった。
◇
「カイ……私、こんなの初めて見たんだけど……本物?」
「ルリ、俺は実は二度目なんだよ。この個体は」
「快利……お前、ドラゴンを見るの二度目なのか……」
実はそうなんですエリ姉さん。こっちの世界に戻る直前に七体の竜が暴れて最後に八体目の龍が出現して、そりゃあ大変でしたからね。
「では……カイリ、まさか、これは『龍皇事変』の一体なのですか!?」
「ああ、セリカ、七竜の内の一体……フレイムドラゴンだ」
俺が言った瞬間、結界内に奴の大音量の叫び声が響き渡る。体の色は赤と言うよりもオレンジ、橙色に近く背びれと翼は炎で燃え上がっている。
「竜の咆哮、ドラゴンブレスか……こいつは炎を纏っている分だけ厄介だった。ま、今の俺なら余裕だろうな」
「快利!! 明らかにこっちを見て涎を垂らしているのだが!? んなっ!?」
フレイムドラゴンがグルルルと唸り声を上げていると牙の生えた大きな口の端からポトっと涎が落ちた瞬間、落ちた先の家の屋根が溶けて大穴が空いていた。
「やっぱり溶解液かぁ……マジで本物かよ。消したよな? どうなってんだ?」
「ああっ!? あれは昨日、おすそ分けを持って行った町内会長の田中さん家ですよ!! 快利兄さん!!」
「ああ、なんか母さんが持って行ってくれって言ってた家だっけ? うっわ、屋根とか大穴空いてるし、大丈夫かなぁ?」
モニカに言われて、思い出したのは昨日俺が肉じゃがを作ってたら一部を鍋に入れてモニカがどこかに行ってた光景だ。
どうやら義母の夕子母さんの指示らしく、昨日は俺の代わりに両親のホテルを見に行った際に頼まれたそうだ。
「まずは人間の心配しろ快利!!」
「大丈夫だよ。あいつら肉食じゃ無いから……ま、人間が主食なのは変わらんけど」
「どう言う意味だ快利?」
そこでエリ姉さんとルリ向けに簡単に説明する事になる。ちなみに周囲に結界を張った上で俺は神刀で目の前の空間法則を捻じ曲げ、奴の体から出ている熱波は全て防いでいる。
「お~、やっぱ木造家屋が少ないからこっちの家は燃えにくくて助かるな……っと、ゴメンゴメン。まず、異世界、俺が跳ばされた世界でドラゴンは基本的に好物が神力なんだよね。で、神力を吸い取る固有能力が八体全部に有ったんだよ」
「カイ、さっぱり意味が分からないよ。それと怖いから後でギュッと抱き締めて」
「うん。ルリが割と余裕なの分かったけど何気に世界の危機だからサクッと終わらせるからね? あいつ一体で日本滅びるくらいは有るから」
「快利、説明出来るなら続き――――「あ~、もう無理!! ま、仕方ないか皆を守った後に因果律操作魔法であいつが出て来る前で迎撃するか」
こうなったら、俺の得意な過去改変だ。そう考えていたらエリ姉さんが俺の腕を掴んで説明しろと言うので過去改変すると言うとリスクの話もしちゃったから反対されてしまった。
「快利!! いきなり通学路にラスボス的なドラゴンが出たとは言え過去改変はやり過ぎだ……何か手は無いのか!?」
「無理ですわ絵梨花お姉さま。勇者カイリはかつて王国の全面支援を受けて各ドラゴンを人の居ない半径5キロの範囲で結界を何重にも張って倒していました。このままドラゴンを倒せば奴の貯め込んだ神力と魔力が大爆発を起こします」
「そうです……しかも奴には時空魔術キャンセラーが有ります。そして自身は時空魔術を行使し放題と言うチートっぷりに加え、固有の能力も有るはずです」
ドラゴン達、七竜とプラスワンの八体目は、だから厄介なのだ。龍種、ドラゴンと呼ばれ方は色々有るが、奴らはその中でも召喚型なので見た目に反して実体は無く、分かりやすく言えばエネルギー体だ。ただ密度が凄まじいから肉体が有るように見えている。
「だから下手に攻撃すればボカンと大爆発だし、通常攻撃は効かないから俺のスキルの聖なる一撃で完全消滅させるしか無いんだけど……てか過去にしたんだけど……」
どう言う事なのよガイド?
『可能性としては並行世界の同位体ですが、その可能性は低いかと……こちらの世界は魔法の概念は最初から存在していない状態ですので並行世界自体が成立しない可能性が高く不可能に近いと判断します』
ごめん、散々言ってたけどお願い、結論だけ話して下さい。
『単純な話ですと時空の穴からの流入です』
それこそ有り得ない。だって俺とセリーナが封じたし、慧花もそれを向こうで確認しているのだから時空の穴からの流入はしない。
『恐らくですが、封じる前、正確に言えば勇者カイリと魔王サー・モンローの戦い以前には既に流入していた可能性が高いかと』
なるほど、つまり……そう言う事かと俺は一人で納得した。そして自分の推理を口にした。
「俺が因果律操作魔法を使った際に、あいつらの一部とかが付着してて、こっちの世界に一緒に来ちゃったって事なのか? つまり俺が招き入れた?」
「どう言う事だ快利!?」
俺の独り言にエリ姉さんが叫ぶが、今はそれ所じゃないから無視してガイドの声に耳を傾ける。
『残念ながら……。推測なのですが、こちらの世界にカイリ、元勇者カイリと一緒に転移し、弱体化していたドラゴン達はあなたから離れて逃亡したと思われます。しかし奴らは転移して来ても弱体化しエネルギー体の一欠片程度だったはず。なので神力や魔力を欲したはずです』
そんで、力が溜まったから出て来て復讐にって所か?
『少し違うかと、奴らは復讐では無く単純に今、この世界で数少ない神力と魔力を持っているあなたを捕食しようとしているだけかと』
「つまり……大好物を食べに出て来た訳だな!!」
「私が大好物はカイの作ってくれた卵焼きだよ!! あとカイも……きゃっ!!」
なぁ~にドサクサに紛れて言ってくれちゃってるんですかね俺の推しのアイドル様は……でも正直、他に方法は無い。
こいつらは手順を整えて初めて倒せる奴らだ。一応は神刀で概念変革とか出来れば良いけど、やったら最後で今度は元に戻せ無さそうだから使えない。
『まだまだ神刀『世界のための楔』は謎が多く、そもそも行使する際に膨大な魔力と神力を使いますからね……このような敵に使うのであれば英雄化をするか、又は瑠理香さんの支援で成立するのがやっとです』
実は意外とルリは今の俺の生命線だったりする。RPGで言う所のスキルや魔法、魔術行使にもMP的なものが必要だ。
それが魔力や神力なんだけど、それの回復手段が基本は無い。一応は邪神が作っていたエリクシルと呼ばれる完全回復薬が四本だけ残っているが、それは再び作れないから切り札に等しい。
「聖水とかグミやら、それこそラ〇トエ〇クサーとかが欲しいけど現実にはそんなもんは無い!!」
「世知辛いですわね……スキルで分け与えるものなら有りますけどカイリに分けられる量の魔力量保有者など居ませんからね?」
だけど、その例外がルリの『歌』を受けて俺が戦う事で発動が可能になる支援スキル『歌姫の守護騎士』だ。これは回復と言う概念よりは無限供給されるものだからだ。
「あとは英雄化か……でも、あれもな……」
「実はカイリって意外と万能では無いのですわね? 向こうの世界では好きなだけ無双していましたのにね?」
「言うなよセリカ。向こうと違ってこっちは国の支援無いんだから……それに今なら光の巨人とか仮面なバイク乗りみたいな正義の味方がバカスカ街を破壊して苦悩する気持ちも分かって来た!!」
そう、最大のネックは周りを気にしないといけない事だった。周りを全て焦土に変えて相手を滅する。相手を完全に消滅させればそれで完了だった。後処理なんて考える必要が無かったが、こっちの世界は違う。
「そう言えば快利兄さん……あの時に邪神を滅した技も喪失したんですよね? あれさえあれば……」
「ああ、だけど無いものねだりはしょうがない!!」
俺は軽く神刀で奴のブレスと火炎弾を無かった事にする。だけど今の俺じゃこれが限界だ。奴の存在自体を消すならこの街と一緒にじゃないとまだ出来ない。最近は異世界で修行していないせいで、その辺りも精度が甘く使うのは危険過ぎるのだ。
「せめて奴の爆風を封じ込めた上で別の世界に叩き込めれば、さっきも言ったけど奴には時空魔術は効かないんだ。因果律操作魔法なら効きそうなんだけどね」
こいつらが新生魔王の後に出て来れたのもそれが原因で、こいつらは因果律操作魔法級のチート魔法じゃないと干渉が出来ない。単純に過去に行くだけではダメだった。だから時空魔術で倒すのではなく俺はスキルを使って完全に消滅させた。
「ふむ、つまり快利、理想としては奴を倒した際に爆発が起きても被害を出さないようにしたい。そのためには奴を閉じ込める場と、拘束する方法が必要だと?」
「それと、壊れないような丈夫さもね? フレイムドラゴン自体が丈夫だから俺のスキルで一撃で消さなきゃいけない。その衝撃に耐えられる堅固さも必要なんだ」
「そうなると私が時空魔術を使って囮になるのが一番では?」
「それは却下だ。モニカを危険に晒すくらいなら俺が街ごと消すから、う~ん……他に方法は無いかな?」
なぜかモニカがモジモジして顔を真っ赤にしている。どうしたのだろうか? すると次はルリが手を挙げて何か言い出した。
「はいは~い!! カイ、ここは定番だけど空中に打ち上げて『これで地上に被害は出ない!!』って感じでそのまま宇宙までスキルで吹き飛ばすのはどうかな?」
「悪く無いけど人工衛星とか吹き飛ぶかも知れないし、あとドラゴンってエネルギー体だから宇宙でも生きて行けるから進化する場合も有るかも、そうなったら俺でも倒せなくなる可能性が有るから却下だな」
「意外と考えているな、えらいぞ!! 快利!!」
エリ姉さんに褒められるのは何気に少ないから嬉しい。俺を叱るか注意するかだったから少しだけ違和感も有った。
「ですが瑠理香さんの意見は正しいかと思いますわ。カイリ、何か他に手は有るのですか? 無いのなら今の案も視野に入れるべきかと……」
俺達が話しながらも田中さん家の屋根はどんどん溶けて行くし、お隣の吉川さんの家も庭が溶け始めている。あまり時間は無い。あとドラゴンのブレスを止めるのも面倒になって来た。
「取り合えず、まだ余裕だけどバフは欲しい……ルリ、歌ってもらえないか?」
「え? あっ!! 任せて、リクエストは有る? 私の勇者様?」
「じゃあ……いつもの、違うっ!! この間のライブの新曲で!!」
「うん!! 任せてカイのために作詞した曲だからちょうど良かった!!」
なんか今とんでも無い事言ったぞこのアイドル。
「でもライブではファンのために心を込めて作ったって……」
「うん、秋山快利って言う私のファンのために作ったんだよ!! そもそも私ソロ曲の方は大体は快利の事を想いながら作詞してるし……」
すまん同士よ皆を同じFCの皆への裏切りだ。だけど、それ以上に今の発言で俺のやる気はMAX状態だ。また世界救えそうな気がして来た。
「これで後は奴に対する特攻スキルでも目覚めてくれたら完璧なんだけどな……」
『勇者カイリ!! 神刀が勇者に反応して予測不能な事象が起きています!?』
え? 何があったのと不思議に思っていたら後ろから悲鳴に振り返ると、そこにはオレンジ色に光り出したエリ姉さんが居た。
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