第101話「ちゃんと人の話は聞くべきだと知る元勇者」
◇
「と・に・か・く!! グチグチ色々と言ってるけど助けたいんでしょ弟、それと話聞きたいのよね、お母さんの話も」
「う、うん……」
「じゃあ、頑張っ……うっ」
頑張ってと続けようとしたユリ姉さんの様子が変わった。そしてウッと変な呻き声を上げた瞬間、黒い変なオーラがユリ姉さんから立ち昇って、それが頭上で塊になると最後に黒い鏃のような形になって地面にボトリと落ちた。
「なっ、これは、何だ!?」
「うっ、何これ……二日酔い、みたいな感じ……ううっ、おえ~、ぎぼぢわるい~」
その後も吐きそうな声を出すも出て来たのは変な鏃状の塊でユリ姉さんから吐き出されるように出現し塊になるとボトリと落ちた。
「ユリ姉さん大丈夫? 取り合えず回復、いやまずは……」(那結果、今すぐユリ姉さんの部屋に来てくれ!!)
「お呼びですか快利?」
勇者コールで念じると空間転移で一瞬で目の前に出現すると那結果は顔をしかめた。部屋の魔力の濃さに驚いたのだろう。
「那結果、俺の知らない症状だ回復して大丈夫か!?」
「うっ、おえ~、まだ出そう……」
また黒い魔力のオーラに包まれるユリ姉さんを見て那結果は目を鋭くして俺を見て真剣な顔をして言った。
「まさか快利、ついに孕ませましたか?」
「冗談言ってる場合じゃねえよキスしただけだ!!」
「まさか勇者とキスをすると吐き気を催すとでも? 冗談は存在だけにして下さい」
やれやれと肩をすくめるポーズをしながらジト目で俺を見て来る那結果は意外と余裕そうで余計に腹が立った。
「だからふざけてる場合じゃ――――「スキャン完了、症状に特殊性は見られませんので回復魔法を使って結構です、他に変わったことは?」
「よし分かった……そこに落ちてる黒いのがユリ姉さんの中から出て来た、明らかに魔力を帯びてるがドラゴン関係か?」
俺が真っ先に疑ったのは魔力で繋がっている三体の竜についてだ。魔力の逆流を疑ったが違うとすぐに判断した。ユリ姉さんに魔力が流れるには俺と手を繋いでる必要が有るからでキスじゃ移らない。
「違います、私には同じ兆候は有りませんしグラスさんはともかくとして、フラッシュさんやマリンさんが見逃すはず有りません」
那結果も四体の竜の一部を体に宿しているから何か分かると思っての人選だが当てが外れた。そして、ここからは二人だけの脳内での『勇者コール』に切り替える。
(あいつら三竜の反逆という可能性は?)
(あり得ません快利、冷静になって下さい由梨花さんが死んだら彼女らも消滅する契約を結んでいるのですよ? 主従の契約を忘れたのですか?)
そうだったユリ姉さんとキスしたら変なものを吐き出して苦しんでいるから焦り過ぎて契約も縛りすら忘れてた。迂闊だ俺は何を考えてるんだ。
(疑うのは悪い判断では有りませんが根拠が無ければただのヒステリーです、お姉ちゃんとのキスで舞い上がったのでしょうが、もう少し冷静な判断をお願いします)
そんな話をしていたら回復魔法が効いてきたようで床に向かって吐いていたユリ姉さんが肩で息しているが落ち着いたようでグッタリして床で突っ伏していた。
「大丈夫ユリ姉さん?」
「うん、今はスッキリしたわ、あれね便秘が一気に解消された爽快感よ~」
「そ、そっか……俺と那結果で調べたけど問題は無いよ」
問題は無いが一応は怖いので俺は回復魔法の他にあらゆる状態異常を治療する魔法をかけ、その上で大事を取ってユリ姉さんには今日は休んでもらう事にした。
「本当に平気よ、むしろ体が軽くなったし、なんか悪い物を出した感じ?」
「それでも安静第一だよ」
そしてユリ姉さんに再度、安静にして寝るように言うと那結果と二人で俺の部屋に戻った。
◇
「どう見る?」
俺はユリ姉さんから吐き出され合計四つに増えた黒い鏃を勇者装備の一つ、黎明の盾に乗っけて部屋まで持って来た。
「鑑定はしましたね?」
「ああ、でも何だこれ【時闇の楔】って初めて聞くぞ?」
「はい、私もです……しかも効果の説明が【???】となっていて完全にオーパーツです私のデータベースには存在していません」
ならばどうするかと聞くと那結果は躊躇する事なく自分が直接調べると言うと盾の上に乗せた一つに手を伸ばしていく。何か呪いの類でも有ったら危険だから慎重にと声をかけるのも忘れない。
「マズイと思ったらすぐに斬るからな?」
「はい、お願いします」
こういう時は元勇者が真っ先に行けよと思うかもしれないが那結果の方が適格だ。実は彼女の体は予備のパーツ含め大量生産中で、ぶっちゃけ腕だけ浸食されても切り落として別のパーツを俺がくっ付ければ一瞬で完全回復出来るからお手軽なのだ。
「こうして私は人間の体を得ても勇者にこき使われるんですね、悲しい定めです」
「はいはい、いつも感謝してるから頼むぞ那結果?」
「はい、お任せを……こんな時のために私は体を得たのですから」
那結果はそれから無言になると直接触ってスキャンしていく。結界を張って部屋の外に被害を出ないようにしているが警戒は怠らない。そして数分後、調査は無事に終わった。
「これですが魔力を固形化した結晶体であるとしか言いようが有りません、あと触っても問題無し……ただ魔力の周波数というかプロトコルが見た事が無いもので直接破壊する以外、中身の魔力を取り出すのは不可能です」
「なるほど、つまり鍵のかかった金庫か……危険は?」
そこからは那結果の話によると危険は一切無く俺や他の人間が触れても特段問題は無いとの見解だった。だが、それならなぜ反応したのかと話は推移していく。
「ユリ姉さんには過去に治療系の魔術を使ったけど反応したのは今回が初だ」
「ええ存じています……なのでキスそのものが原因では?」
「それは無い、前に慧花とキスした時は何ともなかっ……あっ!?」
やらかした……向こうの世界では病的なくらい女に警戒してビクビクしていたのに最近は変に女の子慣れしちゃって困るぜ。嘘です単純に知り合いの女性比率が増えたのと現代社会の生活で平和ボケしてました。
「ほほう、これはこれは既に殿下、いえ慧花様のお手付きでしたか快利」
「い、いや、俺からじゃない!! 向こうから不意打ちで」
「慧花さんならまだしも今回は由梨花さんにも不意打ちをされたと? あの五度の戦いを収め七年間も平和を守った我らが勇者カイリが?」
ニヤニヤしながら見て来る那結果は底意地悪い顔してた。そして黒い結晶体、時闇の楔を持つと俺の目の前でかざして見せてくる。
「おい、危険が無いからって……」
「はい、なので検証を開始しますよ快利?」
「検証って何をするんだ、おまっ――――んんぅ~!!」
そして本日まさかの二度目のキスでございます。思わず口調がモニカになったじゃねえか。二回目だから意外と余裕が有るかなとか思ったけど、そんな事ありませんよ女の子とキスなんて慣れてないからね。
世の中の恋人や夫婦ってすげえなとか考えてる内に目の前の那結果はパッチリ目を開けて俺を観察していた。
「ふぅ、ごちそうさまでした……一分弱しましたが異常は有りません」
「はぁ、はぁ、ごちそさまって、お前さぁ」
「ドキドキしました?」
「くっ、凄いしちゃいました~!!」
五年前からの相棒で一情報体に過ぎなかったくせにこんな美少女になりやがって、あと胸を押し付けるな胸を、完全に調整が終わった今の那結果は俺とは違う意味でチートだからタチが悪い。
「ふふっ、これで私は三番目の女ですか……まあ良いでしょう昔と同じように私無しでは生きていけない体にしてあげます」
「最近少しそれっぽい気が有るから止めて!! 元勇者は自立したいんだよ」
「なら、まずは私の胸を揉んでる手をどける所から始めましょうか?」
仕方ないだろちょうど良い所に有って焦ってたから不可抗力なんだ。それでも俺は……触っちゃってるから冤罪は勝ち取れない、でも勝ち取りたい。
「言い訳をさせて欲しい」
「聞きましょう、図が高いですよ快利?」
俺はそう言われると土下座してから言い訳すると鼻で笑われた。そして真顔になった那結果が改めて検証した結果は問題無いと言い切った。
「あの、正座を崩していいでしょうか那結果さま?」
「反省が足りませんね快利……まあ良いでしょう、それよりもこれは即応式万能箱に保管し封印します」
那結果は椅子に座って足を組みなおすと目の前の時闇の楔を四つ全てを奥の奥に厳重に封印した。俺も確認すると相当な深い場所に封じたようだ。
「ああ、頼む……それでなんだけどさ――――「あなたの義弟の件ですね? あなたの決断力が昔のヘタレ時代に戻ってるんで皆さん驚いてますね」
「ユリ姉さんと約束しちゃったから行くんだけど、どうしよ」
「他のメス共……ではなく女性陣とも話したのでしょう? なら今回は静観していたいのですが、私としては瑠理香さんに同意すると言っておきます。後悔だけは無きようにと、あなたは勇者時代から後悔ばかりしてますから」
「それだけ?」
「ええ、そだけです……自立しませんとね快利?」
それだけ言うと那結果は部屋を出て行った。今日はユリ姉さんの部屋で様子を見てくれるらしいので一安心だ。しばらくして隣の部屋でガタガタ大きな物音がして気になったが、それより俺は明日会いに行くであろう弟と母の方が気になった。姉さんは相棒に任せるのが一番だ。
◇
翌朝起きたらユリ姉さんと那結果の頬にビンタ痕が有って両者が不機嫌だったが何で喧嘩したのだろうかとエリ姉さんやセリカを見るが知らないと言われ最後にモニカを見るとムスッとしていた。
「ふ~ん、そうなんだ、じゃあモニカと那結果に聞いておくねカイ」
「ああ、助かるよルリ……それとユリ姉さんに聞いた心配かけたな」
「ううん、私の方こそ口が軽くてごめんね……不安で」
「気にするな俺が悪かったんだ二度と不安にさせないと思ってたのに、でも大丈夫、ちゃんと決めたからさ」
なお事情を聞こうとしたルリも教えてもらえなかったとセリカと二人して不思議そうにしていた。そしてルリを事務所に送ると俺は学校に戻ってセリカと合流し弟の元へ向かった。
「お~い、いるか?」
インターホンを押してみるが誰も出て来ない。おかしいと思って俺は事前に調べておいた大家に連絡する。知り合いと言っても埒が明かないから息子だと言うとアッサリ鍵を用意すると言われ転移魔術で鍵を取りに行くと到着が早く驚かれたが気にしている場合では無い。
「はい、確かに」
「しかし北見さんにこんな大きいお子さんが……」
「北見? 出戸では?」
「あれ、まだ姓を戻してなかったかしら? ほほほ、じゃあ持っていて構わないからどうぞ」
俺は大家さんに例を言うと隠れて転移魔術ですぐにアパートまで戻る。部屋の前で待つセリカと中に入ると部屋は以前よりも荒れていて中には狩憮が横たわっていた。
「狩憮!! どうした……これは」
「前より傷が増えて……治しますわ!!」
セリカも俺と同じ戦争で傷を癒してきた魔法の使い手だから任せると怪我はすぐに治っていく。そして動けるようになると狩憮は俺に抱き着いて来た。
「ううっ、うう……か、いり、おにい、さん……」
「どうした何が有った?」
「あいつら家に来て、お母さんのお金取って、ううっ……」
「そうか、ゆっくり話してくれ狩憮、俺が……兄ちゃんが何とかしてやるからな」
俺の中で完全にスイッチが入った。悩んでたのがバカらしい実に単純な図式だ大事な弟が困ってるなら俺が助ければそれでいい。守ってやればそれでいいんだバカみたいに繊細に悩むなんて必要無かった。
「狩憮、母さんに会いに行くぞ、セリカも」
俺は狩憮に少し寝てろと言って手を握ると刹那の子守歌で眠らせた。今は勇者の力を完全に制御できるから子供に影響を与えずに優しく魔力を流して眠りに導ける。
「セリカ、行くぞ!!」
「はい!!」
そして狩憮をおんぶすると転移魔術で病院内のトイレに侵入し病院に到着すると受付を無視して俺は病室まで一直線だ。
「失礼する!!」
「えっ、か、快利、あなた……今日も、どうして?」
かなり混乱しているようだが俺は無視して続ける。後ろでセリカがドアを閉めている音が聞こえたのを確認し俺は口を開いた。
「弟のためだ、話をしましょう……母さん」
「っ!? え、ええ……弟? か、りぶ……? 狩憮がどうしたの!?」
俺は背中の狩憮を丁寧に下ろすとセリカに任せる。元々平均より小さいからセリカでも魔術補助無しで抱っこ出来る位には軽いが成長期にこれは却って不安になる。そんな事を思いながら俺は目の前の母をしっかりと見た。
「実は――――」
「そ、そんな事が……そう、ありがとう快利、くん」
「呼び捨てで結構です、今は俺達のことよりも弟の事です」
そこで俺は分かる限りの対策について質問していく。すると最初は遠慮していた母だったが徐々に口の重さが消えて冷静になって行くのが分かった。
「ええ、実は例のこの間の件から学校側にも連絡したけど一切関知しないと言われてね、それから今度はイジメの話で教育委員会の方に言うと言っても『そんな事実は無い』の一点張りで……」
典型的なイジメを見て見ぬ振りする時の対応で俺もされたから良く分かる。そこで確認のために改めて学校に連絡をしたが同じことを言われた。金品が奪われているのだから立派な犯罪でガキだろうと容赦はしない。警察にも被害届を出すべきだと考え俺は少し悩んでからある人物に連絡をした。
「はい、すいません……後はこちらで、いえ、ですがそちらの手を煩わすわけには」
『問題無い、俺の役割は君の監視だ、それに妻からもその少年の話は聞いているからね……俺から上と、俺の教え子も動くはずだ』
「ありがとうございます工藤先生」
『ああ、俺の方でも動くが高校の業務も有るからメインは信矢だ、あいつは大学生だが将来が決まっているから就活しないで三年のこの時期もデート三昧だから、こき使ってやれ』
それに苦笑して答えると俺はすぐにスマホに工藤先生から送られて来た資料に目を通す。横で母さんが最初は驚いて途中から少し俺を睨んだと思うと考え込むような顔をしていた。その横でセリカが「大丈夫」と励ましているのを見ていると狩憮が目を覚ましていた。
「あ、あら起きたのね狩憮?」
「うん、お母さん、狩憮だよ……えっと、ここは?」
「ここは病室ですわ」
セリカが椅子を出して座らせ服を整える。少し目を反らしているのは照れているからか、いっぱしに男じゃないかと少しだけ兄貴風を吹かしたいと思っていたらスマホに通知が入る。
「もしもし、お待ちしてました春日井さん」
『久しぶりと言っても一週間振りくらいかな? 秋山家の力を使わないで解決したいんだね?』
「すいません、自分の出自の事を知ってる人で今回の事件の外に居るのは貴方だけなので」
『気にしないでくれ、それに僕がするのは資料集めだけだから――――っと狭霧!? そんなに大盛り頼んじゃ食べ切れないといつも、すまない後でかけ直す、資料は集まり次第送るから少し待っててくれ……ってダメだ、さぁーちゃん食い意地張ってる場合じゃないよ絶対残すから無料にならないから!?』
最後は盛大に惚気てたな春日井さん。たぶん奥さんが何かしたんだろうけど少し不安になったが大丈夫なんだろうか。
「あの、いいかしら?」
「すいません病室なのに大声で」
「いいのよ、無駄に個室なんて取ってもらってますから……その、あなた、今は高校生……よね?」
「はい、ですけど最近は頼りになる人が多くて助けてもらってます」
俺はもう一人じゃない。転移前の孤独で弱い少年でも転移後の孤高に戦う勇者でも無く逃げ出して戻ってきた元勇者の秋山快利だ。
「その人脈は秋山の、かしら?」
「いえ、この間知り合った千堂グループの関係者の方です」
「え? 千堂グループ……ですって!? 快利、あなた何て事を……」
秋山の名前を出した時よりも母さんの血の気が引いたような顔をした。確かに大きい企業体だけど恐れる必要は無いと思うが母は違ったようで取り乱していた。
「えっと良い人達でした、それに――――「千堂に借りなんて快利、あなた何てことを、絶対にダメよ後がどうなるか……」
「大丈夫です、あくまで向こうと対等の取引で……」
「あそこは別格よ、あんなトップが人外の天才と人心掌握の悪女、あんな二人を相手にしたらあなたが……」
母さんは何やら知ってるようだし因縁も有るようだが大丈夫なぜなら俺は……。
「俺は……元勇者だから」
「勇者って、そんなバカな事を言ってる場合じゃないのよ!! ああ、やっぱり秋山の血筋のせいで厄介事を、私なんかに関わり合いになるから……」
「俺と関わり合いになりたくないのは分かりますが……え? 血筋?」
俺と関わり合いになりたくないっていう話じゃなさそうだ。それに俺の血筋って何だと混乱する俺に母さんは一気に続きを喋り出していた。
「そうよ、あなたの厄介事を抱え込んで誰でも助けようとするお人好しの血筋よ!! 小さい頃から優しかったあなたなら間違いなく受け継いでると思った、だから私になんか関わらないで良かったと、あれほど……」
「え? じゃあ関わり合いにならなくて良かったってのは俺と関わるのが不快って意味じゃ無かったの?」
「そ、そんなはずっ……いや、えっと」
俺が言うと目の前のベッドの上の母は瞬きを数回して動揺していた。これは、つまり俺の誤解だったという事なのか。そう思って大丈夫なのか?
「快利、目は口程に物を言う、ですわ」
「そっか、ま、まあ、今はそれより狩憮の問題だ……そっか、そうなんだ、よっし!! じゃあ、すぐに俺が解決してやるからな狩憮!!」
そう言って弟の頭をポンと撫でると当の弟はキョトンとした顔をした後にニヤリと笑っていた。変に卑屈な笑顔だから心から笑えるようにしてやらなきゃと使命感も湧いて来た。
「だから、そういう所が昔から心配で……ほんとに、あっ……」
そして完全に違う印象なのは俺の母だった。むしろ最初の時に拒絶したのは自分から遠ざけるためだったと俺はここで初めて理解した。
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