第二十七回 おばあちゃん・・・ひいおばあちゃん?
すみません!
報告なのですが、来週はお休みをさせていただきます。
どうしても外せない用事が出来てしまったので・・・。
そんなわけで、次の更新は再来週の水曜になります。
あと、ミスっていつもより早めに投稿してしまいましたが、再来週はいつも通りの時間です。
「いらっしゃい」
そう言って宗たち真尾家を出迎えてくれたのは真麻の母、つまり、宗や魔夜にとっての祖母である。
本来は魔族というだけあってもっと見た目も若いのだが、今回は見た目と性格を人間のおばあちゃんレベルに合わせている。
これも真麻の土下座の効果である。
親だけあって土下座だけで真麻のお願いを聞いてくれる辺り、優しいと言えるかもしれない。
はっきり言って、親なら土下座しなくてもお願い事ぐらい聞いてあげてもいいじゃん。と思いもするが・・・。
「ただいま、おばあちゃん」
「おかえり、魔夜」
「ただいま、おばあちゃん」
「おかえり、宗」
本来なら、おばあちゃんなどという呼称で呼んだが最期、魔法が飛んでくるのだが、そこは真麻が後で的になって受けてくれるとのことなので、祖母も何も反応しない。
祖母の名前はリリス。
日本名っぽくするため、今回は璃々という名前にしておいた。
「こちらが悠美さんと玲美さんか。悪かったね。結婚式に出ることが出来なくて」
「こんにちは、璃々さん。いえ、お気になさらないでください。ここからでは私たちの住んでいるところに来るだけでも一苦労ですから」
「そう言ってくれると助かるよ」
「は、始めまして!玲美です!」
玲美は初対面なので緊張気味である。
「はいはい。始めまして。璃々と言います。今後ともよろしくね」
「はい!」
そして、璃々の目は天真に向く。
「この子は・・・」
「あ、この子は天真ちゃんって言います。実は捨てられていたところを拾ったんですけど、親が見つからなかったんでこちらで引き取ったんです」
玲美がそう元気よく言う。
緊張も相まってなかなかの大声である。
「これはこれは。なかなかけったいなもんじゃな」
そう言って真麻を睨む。
「うっ。し、仕方ないだろ!宗が連れて来ちゃったんだから!」
どうやら一目で天真が天族であることを看破したらしい。
「この子がどんなものかは見れば分かる。しかし、この子ども・・・混じっておるぞ?」
「⁉」
小声でそうやり取りをする璃々と真麻。
宗たちは急に小声で話し始めた璃々と真麻に訝し気な表情をしながら見つめる。
「まあ、ええ。じいさんもそろそろ帰ってくるころじゃからな。中に入って寛ぎなさいな」
「ああ。そうすっか」
「それじゃ遠慮なく」
「入るね、おばあちゃん」
真麻、宗、魔夜はぞろぞろと家の中に入っていった。
玲美と悠美はそんな宗たちに続く。
最後尾は璃々だ。
実は、璃々も最近作ったばかりのこの家のことを全て把握しきっていないのである。
なので、作った本人である真麻を先頭に行かせたのだ。
これならもし間違っても真麻が間違えたのであって、家の主の一人である璃々が知らないということにはならないからだ。
「さて、それじゃ私は凝った料理でも作りますかね」
そう言って璃々は台所に消えていく。
孫たちの里帰りとあって、張り切っているようだ。
「おばあちゃんの料理、楽しみ~!」
魔夜は里帰りしてから妙にハイテンションだが、魔夜が璃々のことをおばあちゃんと言うたびに真麻が受ける魔法の数が増えていることを、その時は誰も知らない。
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