第二十四回 年末と新年
ごめんなさい!
投稿するのをすっかり忘れていました!
二日後に気付く自分。
そして急いで書き出す自分。
本当にすみませんでした!
「…zzz」
「あ~あ。天真ちゃん、寝ちゃった」
魔夜が残念そうに呟く。
今日は年末。
大掃除も買い物も年越しそばもすでに終わっている。
時刻はすでに22時を回っている。
これでは天真が眠ってしまっていても仕方のない時間帯ではあるだろう。
「この時間じゃしょうがないよ」
玲美が魔夜をそう言って宥める。
玲美も少し残念そうにしていたが、流石に二歳児にそこまで求めるのはダメだろうと考えたので、魔夜と同じことを思ってはいても口にはしない。
「はいはい。天真は俺が部屋に連れて行くから」
「うん。お願いね」
宗が天真を抱き上げてそう言う。
その宗に悠美がお願いする。
現在は家族みんなで大きなこたつの中でテレビを観ていた。
「…zzz」
ちなみに真麻はすでにこたつの中で眠っている。
年の終わりでも真麻は真麻であったようだ。
いつもと変わりない真麻に安心感さえあるのは流石は魔王であるが、そのマヌケな寝顔にため息をつきたくなってしまうのは咎められないことであろう。
そんなこんなで特に何も起こるわけでもなく、真尾一家の年末は過ぎて行った。
・・・
次の日。
真尾一家は神社に初詣に来ていた。
日付が変わった時に初詣に行くのも良かったのだが、流石に天真がいる以上は夜中に初詣に行くのはやめた方がいいかもしれないという考えもあって却下されたのだ。
「人が多いな」
宗が感心しながら呟く。
「日本最大の行事の一つだからね」
玲美が宗の呟きに答える。
悠美がそんな玲美の言葉にうんうんと何度も頷いている。
だが、宗と魔夜と真麻は魔界出身である。
去年までは初詣のことなど知らなかったのだ。
必死に他の日本の行事のことについて勉強していて、初詣までその勉強の範囲が及ばなかったのだ。
初詣を知ったのは正月がとっくに終わった三月。
その時の三人の絶望を玲美と悠美は知らない。
そして、天真は忘れがちだが天族。
しかも二歳児なのだ。
初詣など知らなくて当たり前。
それから天真を含めた魔族たちは辺りをあちこち見て回った。
宗たちには全てが珍しいのだ。
それを玲美たちは苦笑いしながら見るという図が出来上がった。
ここに宗の同級生たちが出くわさなかったのはある意味良かったかもしれない。
我先に宗をエスコートしようと群がったに決まっているだろう。
甘酒を「お酒なのに子どもが飲んでいいの⁉」とか「初詣って祭りだったのか⁉」と屋台を見て叫んだりと大騒ぎの魔族たち。
騒いでいたのでかなり目立っていた。
容姿もいいのでさらに目立つことになってしまい、悪循環。
玲美たちも大騒ぎし出した宗たちと、ザワザワし出した周囲に次第に焦り出す。
「や、ヤバくないかな?これ」
「そ、そうね」
これ以上はいけないと判断した玲美と悠美は即宗たちを回収。
そして即座にその場を離脱したのであった。
その後、宗の情報を得た中学の生徒たちがやって来たのだが、その時にはすでに宗の姿はなかったという。
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