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第十二回 クリスマス開始前の日常

今回、初の戦闘?回です。

うまく書けているか不安ですが、どうぞ!



 クリスマス開始前の日常



「ついにこの日が来たか」


 決戦の日。クリスマス・イブというXデー。


 朝、宗は緊張した表情でベッドから起きる。


 天真は魔夜と寝たかったらしく、今回、宗は自分の部屋で一人だった。

 

 朝食を食べるためにダイニングに行く宗。

 

 ダイニングに着き、自分の席に座るとちょうど魔夜がダイニングに姿を現した。


「おはよう」


「おはよう、お兄ちゃん」


 まだ寝足りないのか、欠伸をしている魔夜。


「眠そうだな。朝食までまだ少し時間が掛かりそうだし、運動でもするか?相手し

てやるよ」


「ん~。そうしようかな」


 普段なら魔夜はこの〝運動〟を嫌がるのだが、今日は気合いが入っているよう

だ。


「それじゃあ、庭に出ようか」


 そう言って庭に出る宗と魔夜。


 庭に出ると二人は三メートルほど離れて向き合った。


「それじゃ、制限時間は十分間。魔夜はその間に俺に一撃でも当てられれば勝ち

ね。俺は十分間守り抜けば勝ち。いいかい?」


「いつも通りね。オーケー」


 魔夜はそう言うと身を低くして構えた。


 それに合わせて纏っている雰囲気が変わる宗。


 しかし、構えはしない。


「始めようか」


 そう言った瞬間、魔夜が一瞬で宗との距離を詰め、右ストレートを放つ。


 宗はそれを紙一重で躱し、攻撃しようと左足で蹴り上げる。



 しかし、それを読んでいた魔夜は最小限の力で宗の蹴りを右手で払った。そしてそのまま近距離で左足で前蹴りを繰り出す。


 宗はそれをさっき魔夜がやったのと同じように右手で払った。そしてそれによって攻撃が来ると身構えた魔夜は防御しようと体に意識を割く。


 しかし、宗は魔夜のその思考によって出来た隙を見逃さず、おでこをトンッと押した。


「うわっ」


 おでこを押しただけなのだが、籠めた力が見た目とは違うのか、後ろに一メートルほど飛んでしまう魔夜。


 明らかに飛び過ぎであるが、これは魔夜が宗の攻撃おでこにトンの衝撃を殺すために後ろに跳んだためこのようになったのだ。


「くっ」


「ほらほら。止まるな止まるな~」


 次はこっちの番だとばかりに宗が魔夜のところまで距離を詰め、左回し蹴りを放つ。


 魔夜はそれを避けようとするのだが、宗が魔夜の虚を突いたので間に合わない。


 避けることが無理だと判断した魔夜は避けることをやめ、身を守るためにガードを固める。


 瞬間、宗の蹴りが魔夜の両腕に当たると相当な衝撃が魔夜を襲った。


「うぐっ」


 あまりに重い攻撃にうめいてしまう魔夜。


「痛みを感じている暇はないぞ!」


 その後も宗の攻撃は続いた。




               ・・・




 その後、なんとか宗の攻撃の合間を縫って反撃した魔夜だったが、結局最後まで

魔夜の攻撃が当たることはなかった。


「ここまでだ」


 宗のその言葉で脱力したのか、その場に力なく崩れ落ちて寝転がる魔夜。


相当消耗しているのか「ぜーはー、ぜーはー。相変わらずお兄ちゃんハンパない。妹相手に容赦ない」とかなんとかブツブツ言っている。


「風呂に入って来いよ。俺は後でいいから」


「うん、ありがと。そうする」


 そう言うと魔夜は起き上がってフラフラと家に入っていった。


「ふう。いい運動になった」


「すごいね」


 一息つくと宗に声がかけられる。その声のする方に顔を向けると家のリビングが

ある部屋の窓からこちらを見ていた玲美がいた。


 玲美に抱っこされて天真も一緒だ。


「いつから見てたの?」


「最初から。それにしてもすごかった」


「パパかっこいい‼」


 天真が興奮気味に感想を言う。


「ありがと」


 そう言って窓まで近づいて天真の頭を撫でる宗。


「格闘技、やってたのは前の家族会議で知ってたけど、ここまですごいなんて分からなかったよ」


「知り合いに昔、教えて貰ったんだ」


「素人の私の目から見てもすごかった」


「これでも父さんには敵わないんだけどね」


「えぇっ⁉さっきの戦いよりすごいの⁉」


 玲美が驚いている。


 まあ、アレ(真麻)なら仕方のないことだが・・・。


「俺の先生と互角ぐらいの強さだね。見た目はあんなだけど」


 宗と玲美の目にはちょうど起きてきた寝癖だらけでまだ眠そうにしている真麻が映っている。


 ソファに寝転がってダラダラゴロゴロし出した。


「あ、あははははは」


 玲美も苦笑い。


「それはともかく。そろそろ朝食が出来るんじゃないかな?」


「やばっ。俺もシャワー浴びてこないと!」


 宗は時間のことをすっかり忘れていたのか焦っている。


「お兄ちゃん。お風呂空いたよ~」


 ちょうど魔夜がお風呂から出てきた。


「おう。今から入るよ」


 宗は急いで家に入っていった。




                  ・・・




「「「「「「いただきます」」」」」」


 家族全員で朝食を食べ始める。


「今日はみんな予定は入れてないな?」


 真麻が宗、玲美、魔夜に聞く。


「当然」と宗。


「何もないよ」と玲美。


「もっちろん!」と魔夜。


「うんうん。よろしい!」


 真麻は三人の返事に満足そうに何度も頷く。


「じゃあ、みんなは学校が終わったらすぐに帰ってくるのね?」


 悠美が三人に聞く。


「そのつもり」と宗。


「お兄ちゃんと同じく~」と魔夜。


「うん」と玲美。


「じゃあ、帰ってきたら飾りつけとか色々手伝ってね」


「「「は~い」」」


 今、宗たちの気持ちは一つ。


 それすなわち、(((天真との楽しいクリスマス‼そしてプレゼントで喜んでもらう‼)))こんなことしか今は考えていない宗たち三人。


 心ここにあらずとまではいかないが、明らかに生返事である。


 真麻も悠美もそのことが分かっているのか、あまりそこには触れてはこない。


「クリスマス♪クリスマス♪」


 まあ、このように嬉しそうにクリスマスを連呼して満面の笑みを浮かべている天

真を見ていれば当然かもしれないが。


「気合が入っているのはいいが、今年最後の学校に遅刻するなよ」


 真麻が時計を見ながら注意する。どうやらあと五分で出なければ間に合わない時

間になっていたようだ。


「「「あー‼」」」


 焦る三人。関係ないが、さっきからやけに息が合っている。


 朝食を急いで食べ、荷物を持って玄関に駆けていく三人。


「パパ!ママ!マヤ!いってらっしゃい‼」


 天真が玄関までトコトコとやってきてお見送りしてくれる。


「「「いってきます‼」」」


 魔夜と玲美が出発する。宗は天真の頭を撫でたあとに二人に続いた。


「いっちゃった・・・」


 天真が寂しそうに呟いた。


「今日はいつもより早くみんな帰ってくるわよ。だから落ち込まないの」


 悠美が天真を慰める。


「うん」






どうでしたか?

自分的には現在の精一杯で表現してみました。

戦闘っていうか稽古ですが、あんまりこの物語に戦闘ってないんでこれもカウントです。

読みづらかったらごめんなさいです。


読んでくれて感謝です。

次は6月8日投稿です。

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