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夢魔って可愛いよね!

「う〜ん...ん?もふもふ...?」


俺は目を覚ました。

黒狼のリーダーを従魔にした後俺は戦いの疲れで眠ってしまったらしい。

周りに黒い毛皮が覆われている。


「黒狼か?守ってくれたのか?」


そう尋ねると黒狼はゆっくり立ち上がり、なんと言葉を話し始めた≪・・・・・≫。


「...俺を倒した主人が他の雑魚悪魔どもに殺されちゃ困るんでな。あと俺は黒狼じゃなくてファングって名前があるからそっちで呼んでくれると助かる」


ま、負けたのになんたる態度!これは躾が必要だな...いや、口は悪いがファングは俺が寝てる間守ってくれたらしいしお礼ぐらい言っとくか。


「そうか、ありがとなファング!ところでお前の火傷が見当たらないけどもう治ったのか?」


俺が礼を言うとファングは照れたのか顔を逸らしながら言った。


「ふ、ふん...!お前の剣の中にいるとすぐに傷が回復するようでな、お前が無防備すぎるから剣に交渉して勝手に召喚されてたんだよ」


「そうなのか?オーバーロード?」


「はい、本当ならマスターの許可なしには召喚出来ないのですが今回は命に関わるので私の独断で召喚してしまいました。申し訳ございません」


「いや、助かった。オーバーロードもありがとな」


「お役に立てたようで何よりですマスター」


礼を言っているとファングの耳がピクリと動いた。


「おい主人、さっきからこっちを遠巻きに見てる奴がいる。姿は確認できないが翼を羽ばたかせている音がする」


ファングの忠告を聞くと俺は警戒しながら立ち上がる。すると目の前が突然真っ暗になった。


「私はだーれだ??」


「...は?」


俺は一瞬戸惑ってしまった。

女の声だ。大人ではないが幼くもない無邪気な声。

どうやら目隠しをされているようだ。それはいいのだが問題は気配を全く感じなかったことだ。

俺は剣を真後ろに振るがそこには何もいなかった。

そして気づいたらファングがいない。


「あはは♪無駄だよ〜!ここは私の夢の世界、大きな狼もいないし助けも来ないよ〜♪」


声のする方を向くと木の枝に一匹の悪魔が座っていた。

中背でスタイルが良く美巨乳。露出は控えめだがまるでスクール水着のように体のラインが強調される服を着ている。背中にはコウモリのような翼が生え黒い尻尾が生えている。美少女と言っても差し支えないほど可愛いらしい顔立ちで瞳の色は紅い。髪型はツインテールで頭には山羊のようなねじくれた角が生えている。


「お前は誰だ?あと目的はなんだ?俺を殺すことじゃなさそうだが...」


殺そうと思えば目隠しなんかせずに一思いに殺せばいい。それをしないということは何か目的があるはずだ。

...あれ?スクール水着ってなんだ?前世の記憶?


「あは〜♪勘がいいね!そうだよ、あなたの実力を見込んでお願いがあるの♪あ、私は夢魔のサキュバスだよ!よろしくね♪」


自己紹介をしながらウインクをしてくる。

可愛いが警戒は緩めない。


「俺は魔人のヴェルクだ。それで願いってなんだ?悪魔退治か?」


「正解!!最近私をストーキングしてくるバフォメットっていう悪魔を倒して欲しいの♪ちなみにお願いを聞いてくれないとここからだしてあげな〜い♪」


「...選択肢はなしか、いいだろう。やってやるが条件がある。俺の従魔になってくれ」


するとサキュバスはニコニコしながら聞いてきた。


「え〜サキュバスを従魔にしたいの?理由を聞いてもいい?」


「...可愛いからだ」


そう言うとサキュバスは真顔になり顔がみるみる赤くなってしまった。


「え...?わ...私でいいの?サキュバスだよ?サキュバスを食ったり煙たがる悪魔も多いのにいいの?」


サキュバスは案外嫌われる種族のようだ。だが俺にはそんなこと関係ない。可愛いは正義だ!


「全然構わないよ、それじゃあ約束な。さて、この世界からだしてくれ」


「う〜!どうなっても知らないからね///!」


サキュバスが言うと世界がブツリと途切れた。


目がさめるとファングが何かと戦っていた。

まだ始まったばかりなのかお互い無傷のまま向かい合っていた。

相手は悪魔のようだ。こいつは牛のような角が生えている。2メートルぐらいの大きさでカラスのような翼があり鋭い爪と牙がある。

そいつは俺を見つけると殺意のこもった声をぶつけてきた。


「貴様!俺様ノサキュバスヲドコニ隠シタ?!教エナケレバ貴様ノ命ハナイ!!」


サキュバスから飛びかかってきたのに俺のせいにされても困るのだが...まあ約束は約束だしちゃっちゃっと倒すか。


「お前がバフォメットか?悪いな、そのサキュバスからお前をぶっ飛ばすようにお願いされてるんだ。悪いが諦めてくれ」


俺は剣を構えながら言った。

二体一だが相手は空を飛べるため数の優位性はそんなに活かせないかもしれない。


「...イイ度胸ダ、殺シテヤル!!」


バフォメットはそれだけ言うと俺に向かって急降下してきた。



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