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その6 お詫びのやきとり接待

お詫びのやきとり接待


●森田卓の視点

 こうして僕はお詫びの印に、この焼きとり屋さんで1杯おごってるというわけなのだ。

園崎さんは酒豪で有名だから、当然1杯で済むはずもないことはわかってるんだけど(^_^;)。

 一方、三木さんはこの場でも口数少なくておとなしかったが、特に緊張してるふうでもなく、表情は楽しそうに飲んでいた。

そんな彼女が囁くように僕に話しかける。

「森田さん、私の分は自分で払いますから心配しないで下さい。」

「えっ?いいんですか?」

でもそれを聞き逃すはずのない園崎頼子さん。。( ̄Д ̄;;

「三木さん、ダメだって!森田に甘い顔してちゃセクハラされるよ!」

「し、しませんよっ!僕はっ(^□^;A」

「わかってるわよ。ふざけただけよ。あんたにそんな度胸あるはずないじゃん。」

「(ノ _ _)ノコケッ!!」

「アタシはあんたに男としての甲斐性を勉強させてるんだからね。」

「は、はぁ。。」

「そんなんでよくあんたが結婚できたかと思うと不思議でしょうがないわ。ねぇ三木さん。そう思わない?」

「わ、私まだこの部署に来て日が浅いので・・よくわかりません。。」

「そのうちわかるわよ。」

 園崎さんは酔いが回ると毒舌が増すという社内での評判なので、僕は早くお開きにしたくてたまらなかった。

「おい森田!きれいな奥さんもらったからって調子ぶっこいてんじゃないわよっ!」


 別に調子ぶっこいてなんかいないんだけどなぁ。。( ̄ー ̄;


「あ、そうだ!森田、クリーニング代はここのお勘定とは別だからね!」

「え?一緒じゃないんですか?」

「何図々しいこと言ってんのよっ!人の制服まで汚しておいてこんな三流の店でチャラにする気?」

彼女の声は大きかった。僕はすぐに焼き鳥屋のご主人の顔を覗うと、なぜか僕に向って睨みをきかせていた。


 なんで僕になんだよぉ・・(T◇T)園崎さんが言ったじゃんかぁ。。


「ありがたく思いなさい。痛めた足の治療代までは取らないから。」

「なんか取り立てやに言われてるみたいだ。。」

「なんですって?!」

「うわっ!小声で言ったのに聞こえてた(^□^;A」

「制服についたコーヒーのシミは誰のせい?」

「は、はい・・それは僕の・・」

「声が小さいっ!」

「僕のせいですっ!。゜(゜´Д`゜)゜。」

「じゃ弁償するのが当然よね?」

「はい、そういうことになりますですね。。(;-_-) =3 」

「よろしい。じゃ飲みなおし!オヤジさん、生おかわり!」

「Σ|ll( ̄▽ ̄;)||l知らないうちにもう飲み干してるぅ〜。」


 ほんと僕はいつまでたってもドジが治らない。熱い缶コーヒーを廊下にばら撒いたあの後も、更に追い討ちをかけるような失態を繰り返していたのだった。

              (続く)


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