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黒き死神が笑う日  作者: 神通百力


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あと三分

 三分。俺はたったそれだけの時間を我慢することができなかった。事前に準備をしていればあんなことにはならなかったのに。


 ☆☆


 俺は身体を起こしてベッドから降りる。

 壁にかけてある時計を見る。まだ時間はある。俺は着替えた。

 俺は自宅を出ると、電車とバスを経由してある場所へと向かった。目的地に到着し、腕時計を見た。あと少しあと少しで……。

 立ち並んでいる店舗を見るともなしに見ていると、急激に腹が痛くなった。昨日、アイスを食べ過ぎたからだろうか?

 腕時計を見て、俺は思わず悲鳴を上げそうになった。ああ、あと三分あと三分で……。だが、この痛さは我慢できそうにない。果たして間に合うだろうか?

 ああ、やばい。俺はトイレへと向かって走り出す。近くにいた人が怪訝な表情で俺を見る。その視線を無視してスピードを上げる。

 確か近くに公園があったはずだ。そこに行けば、公衆トイレぐらいあるだろう。

 公衆トイレへと駆け込み、個室に入る。

 数分が経過してようやくスッキリした。

 俺は急いで戻る。だが、戻った俺の目に飛び込んできたのは――


『期間限定ふんわりもちもちチョコアイスは販売終了致しました』


 の文字だった。

 ああ、何ということだ。あと三分あと三分我慢していれば……。


 ☆☆


 あと三分であの店は開店していた。俺の目の前にはそれほど人数はいなかった。我慢していれば、確実に手に入れることができただろう。前から楽しみにしていたのに。

 前日にアイスを食べ過ぎたゆえにアイスを買えなかったとはなんと言う皮肉。


 

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