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陰キャくんとヒロインちゃん  作者: みぞれ
一年 出会い編
6/70

六話 ヒロインちゃんまさかの行動

日曜日はいろいろあったが水野のお陰で楽しく過ごすことができた。

しかし、今日は忌々しき月曜日の朝、正直面倒くさい。すると

「よう、律」と優が話しかけてきた。

「おはよう、優」と返事をしといた。

そういえば、いつも茜といっしょに登校ししているのに優は今日はひとりだ。

「今日は一人なんだな」

「ああ、茜今日寝坊して今頃走ってるんじゃないか」

「あいつ今日は遅刻だな」

そんな事を話していると水野が教室に入ってきた。

すぐに周りに人が集まり「おはようございます」とだけ返事を返して席に座った。

これが慣れってやつか。

すると水野のはこっちに向かって歩いてきた。

そして、「白月さんおはようございます」と言ったあと「昼休み話したいことがあるので教室にいてください」と書かれた紙をこっそり渡してきた。

もしこんなことになったら結果わかりきっている。

今、俺に向けたれている目線は嫉妬の類だろう。

男子のものだが。

なんなら、「なんで、あんな奴に水野さんが⋯」と声に出しているやつもいる。

もしかしてこれが日曜日に言っていたやつか。

そこから嫉妬の目線がしばらく続いた。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




紙に書かれている通りに俺は教室にいた。

しばらくして、水野がやってきた。一応教室は俺達だけである。なぜこんな事になっているかと言うと、この学校弁当を持ってきている人の人数が極端に少ない。そして、持ってきている人の大半が友人と一緒に食べるために食堂に行っているからだ。

「で水野、話ってなんだ?」

「単刀直入にいますね。お友達になってくれませんか

?」


まさかの友だちになってほしいとのことだった。

「白月さんには話しましたけど、私に心から友達と呼べる人は居ません」

「だから、初めての友達になってほしいと」

これは俺を信頼してのことだろう。

「私たち似てると思うんです」

「どこがだ」

そんな事あるはずがない。

「形が違えど私たちは人付き合いが苦手です。いつもは猫の皮を被っているだけの人間です」

「だから、似たもの同士お友達になってくれませんか?」

友達になってほしいなんて言われたのは小学校ぶりだ。優と茜は勝手に話しかけてきてそのまま仲良くなったから本当に久しぶりだ。

(なんて答えればいいんだろう)

だから俺は自分の心に問いかけてみた。

そして、わかった。俺はこいついや水野と仲良くしたかったんだ。なら答えは決まってる。

「こちらこそお願いします」

「はい、これからよろしくお願いしますね」


そうして、俺と水野は友達になった。


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