五十五話 クリスマスの前にイブ
テストも終わり冬休みが始まった。
毎回修了式はいるのかと思いながらも何とか眠気と闘うのは大変だった記憶がある。
実際寝てるやつはちらほらいたが意外とバレないものなのかもしれない。
そんな、どうでもいい話はいいとして。
「どうやって暇を潰そうかな」
まあ、日程が日程だから、誰もいない。
雪音には今日はダメだと言われた。
優と茜は元から言っていた通りデートだ。
他のやつもまあ頑張ってるだろう。
と律はクラスの男子たちを思い浮かべた。
「うーむ⋯なにかないか?」
律はそこまで物欲があるほうではないので娯楽品があまりない。
「料理本でも買いに行こうかな⋯」
となんとか振り絞った案を採用した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「結局本屋に来てもそこまでの時間は潰せなかったがお前がいてよかったかもしれないな」
「そうかい?まあ、よかったね」
今、隣に座っているのは佐藤だった。
本屋をほっつき歩いていたらたまたま、あったから一緒に昼食でもどうかと言うことでファストフード店に来ていた。
「てっきりお前は予定が埋まってるものだと思っていたんだが」
「いや、確かに彼女がいると思ってる人が多いみたいだし、そう思われてるかも」
「それは大変だな」
「白月こそ、水野さんと一緒にいると思ってたよ」
「クリスマス当日はそうだが、イブまで一緒にいるわけじゃない」
「へぇ、クリスマスは一緒なんだね」
律はこの時うまくはめられたことに気がついた。
「あまり他言しないでくれないか?」
「別にそんなつもりじゃないよ。予想通りだなって思っただけ」
「確認ってことか?」
「まあ、そうだね。じゃあ、食べ終わったし帰るよ。楽しめるといいね」
と一言言って席を立った。
「そうだな、楽しめるといいな。じゃあ、またいつか」
と佐藤は歩きながら手を振って帰っていった。




