四十四話 周りからの印象
俺はもう昨日の内に諦めた。
もう楽しく高校生活を送ることはできない。
それは昨日のことがあるから。
昨日の犯人はどうやら二年生の先輩だったようだった。
もうこれ以上何もないといいと思う。
しかし、どうやらそいつはまだ学校に来ているらしい。
そして、俺はそいつから雪音を守ったことでまた立場を失い、孤立する。
そう思いながら教室に入るとクラスメイト達が寄ってきた。
(ほら、こうなった⋯。楽しかったな…)
でも、聞こえてきたのは正反対の言葉だった。
「お前身を挺して水野さんを守ったもんだって。すごいじゃん!」
「やっぱり文化祭で王子様役をしてたやつは違うな」
「普通にかっこよすぎ」
「まじでそれな」
「え⋯俺はもっと罵倒されるかと」
「何言ってんだ律。ここにいるやつらはみんなクラスメイトだぜ。お前のことは多少なりとも知ってる。お前がすごいやつでいいやつってこともな」
「そうだぞー」と男子たちの声が聞こえてきた。
そして、そこに雪音が現れた。
「律さん自分を誇ってください。あなたは私を守ってくれたんですよ。そうそうできることではありません」
そして、雪音は一息置き
「私はうれしかったんです。私を身を挺して守ってくれたこと。心配してくれたこと」
でも、俺は感謝だけされる立場じゃない。謝らなくてはいけない。
「みんなすまない。俺はみんなが俺を悪く言うと思っていた。だから、謝らしてくれ」
「ちょっと待てぇぇ!」
茜が呼び込んできた。
「みんな気にしてる人なんている?そうなら、手を挙げて!」
誰の手も挙がらなかった。
「りっつーわかった!誰も気にしてないんだよ」
「そうか⋯みんなありがとう。これからもよろしくお願いします」
これからも俺は楽しい高校生活を送れそうだ。
「ところでその先輩最低だよね」
「そのとおりだ」
「「「「そーだそーだ」」」」
すると、佐藤が
「みんなちょっとやり返してみない?」
と提案してきた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
昼休みに作戦は決行された。
『どうも皆さんこんにちは。一年一組の佐藤優真です。今日は盗撮やストーカーなどの話をしようと思います!』
そう、作戦とは放送を使うことだった。
よく許可が取れたなと思ったが佐藤の人望やクラス全員で訴えをしたからだろうか。
『皆さんこのようなことは犯罪であってやることななんてありえませんよね!そんな人はありえません。しかし、そんな事をした人が知り合いにいたらどうしますか?それは皆さんで叱ってあげましょう。大人しく自首するように言ってあげるのも手です。女子の皆さんも気をつけてくださいね。これで終わります』
こんなもので効果があるのかと思ったが佐藤の発言力はすごかった。
実はあいつ時期生徒会長候補だとか、実際学校で知らない人はいないほど。
そんな人間が話したらどうなるだろうか?
その先輩はどうやらすでに昨日の話を誰かにしており話が広がるのはあっという間だった。
彼はこれから肩身の狭い生活を強制されるだろう。
「さすがにやり過ぎでは?」
「二人に手をだしたんだから当たり前だよ」
「律だって劇の件で結構話題になってるんだぞ。特に女子で」
「そーゆうわけ。人気者に手を出すとこうなるんだよ」
俺はこの言葉に苦笑いするしかなく流石に少し同情した。
「あの、律さん今日遊びに行っていいですか?」
と小声で言ってきた。
「いいぞ」
「なら伝えたいことがあります」
これがざまぁってやつか




