四十話 文化祭デート その二
お化け屋敷を出た俺達は次にどこに行くか話し合っていた。
「次はどこいくよ?」
「なら、屋台回りしたいです」
「昨日したと思うが」
「それは一部しか回れてないのでノーカンです」
「そういうことならいいが」
でも、やっぱり食べ過ぎ健康に良くないのではないだろうか?
そんな俺の事はつゆ知らず雪音はどんどん突き進んでとあるところで止まった。
そして俺は絶句した。
「カップル限定入店???」
「流石に嫌ですか?」
「いや、色々と問題があるのでは?」
「私は気にしませんよ」
「俺は気にするの」
律は一度ならず何度も嫉妬の目線を向けられている。
だから今回もそうなると思っている。
(俺だけに迷惑ぐらいだったら別にいいんだけど。毎回雪音も苦労してるみたいなんだよなー)
その結果流石に
(ここだけは辞めようと言おう)
「雪音さすがに⋯」
「えい」
雪音が俺の背中を押した。
「え?」
「いらっしゃいませー」
入ってしまった⋯断る前に入ってしまった⋯
俺は空を見上げるしかなかった。
「別に私の心配はしなくていいんです。どうせ、他の人と行くこともないでしょうしね」
「だけど、毎回雪音も苦労してるじゃないか」
「そういった話はなしでお願いします」
と口にチャックをするジェスチャーをしてみせた。
「はぁ、なんか強引になったな」
「子供っぽいって言った仕返しです。大人しくしといてくださいね」
と雪音は席に座って手招きした。
律は諦めて座ることにした。
「でも何食べるんだ」
「もちろんパフェですよ。私、甘いものに目がないので興味があって」
雪音曰く学校のカップルたちが話してるのをたまたま聞いたらしい。
「あの、このパフェもらえますか?」
「わかりました。少々お待ち下さい」
果たしてどんなパフェなのか、そんな事を考えているとパフェはもう届いた。
フルーツとクリームたっぷりのパフェだった。
(ここの経費はどうなってるんだ?)
「楽しんでくださいね」
どういうことだろうか?
俺はさっきの言葉の意味がわからず悩んでいると
「これ実は二人用になんですよね⋯」
「でも、スプーンは一個⋯」
俺はこの時気づいてしまったこの店がカップル用になっている意味を
「流石にまずいぞ」
「なんですか〜、もしかして照れちゃってます?」
「それはそうだろう」
そもそも、ホントは付き合ってないのにそういうことをするのはダメなんじゃないだろうか?
「さすがに一人で食べてくれると助かる」
「そうですか⋯仕方ないです」
律は雪音がパフェを食べ終わるまで目を合わせれなかったとか何とか。
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それからも何箇所かまわり、その後帰ることにした。
俺達は夕暮れの中歩いていた。
「楽しいかったですね」
「ちょっと色々ありすぎて逆に少し疲れた」
「また、こんなふうに遊べるとうれしいです」
「まあ、暇だから読んでくれたら相手ぐらいはしてやるよ」
「やっぱり、ツンツンしてますね?私はそういうとこも好きですよ」
「え、なんて?」
「もう、いいません〜」
「なんだよー」
私はまだこの気持ちは伝えません。
心が決まったら自分からちゃんと言うつもりです。
だから、まだ伝えません。
まだ、時間はあるんですから。




