三十六話 文化祭巡り
何名かの誤解が解けることなく俺は頭を抱えていた。
「いずれ誤解を解かなければ」
「そうですね。流石に放置はマズイ気がします」
とモゴモゴしながら言われても
「食べるかしゃべるかどっちかにしてくれ。リスみたいだぞ」
「私は小動物はありません!」
「はいはい、可愛い小動物さん」
「むーー」
雪音は方を膨らませて怒っていると意思表示してきたが全然怖くなくどちらかといえば愛らしいと思う。
「そういえば、晴也くん見ないな」
「それがですね。一人で回るって言ってるんですよね」
俺の中で一つの予感が際ぎった。
(まさかな)
と母さん達を思い浮かべた。
「白月さん白月さん今度あっち行きましょう」
「また、食べ物系か。そんなに食べれるのか?」
「大丈夫です。ちゃんと運動もしてるので太りません」
「そうか」
「そうです。世の中には食べても成長できない人もいるんです」
本人も言っていて虚しくなったのか「なんで私の胸は⋯」とぼやいていた。
「身長だってあんまり高くないですし」
「それは遺伝子の問題じゃないか」
「私白月さんと目を合わせる時上を向かなきゃいけないんですよ」
「男女の差があるからな」
「なんかいつも気を使ってませんか?私がやりやすいようにいつもちょっとかがんでくれてますよね」
「無意識でやってるな」
意識してやっていた記憶はないが実際あったんだろう。
「やっぱり優しいですね」
「どこがだ。こんな愛想が悪いやつがか?」
「それは表向きでしょう。私が言っているのは内面のことです」
そこまで俺はさらけ出していたのだろうか?
雪音を信頼しているのは確かだが。
でも、なんで俺はあの時昔の話をしたんだ。
でも、いずれわかることだっていうのはわかる。
だから、このことはまだ胸のうちにしまっておくことにした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そうこうしているうちに文化祭一日目は終わった。
「楽しかったですね」
「そうだな。一緒に回れてよかったと思う」
「もし。もしなんですけど、明日も暇だったら一緒に回ってくれませんか?」
「もちろんだ。一緒に回る相手もほかにもいないし」
「そういえば、連さんが明日カフェに行くからと言っていましたよ」
「まじかよ。できれば来ないでほしかったんだけど」
どうしてと雪音が聞くもんだからこう答えた。
「うちの親さ親バカだから仕事に弊害が出ると思って。まさか、雪音がいついるかとか言ってないよな?」
「言っちゃいました」
とえへと謝る雪音に対応を俺はしばらく迷った。




