三十三話 文化祭準備
こうして文化祭までの日にちは近づいてきた。
劇の練習をしていたとある日俺のような裏方も何を担当しているかの確認が行われた。
おまけに念の為に台本が渡された。
振り付けを総括してる女子曰く
「もしもの時に代役ができるようにしておいて」
とのこと。
(面倒くさいな)
と俺は思っているが多分周りもそうだと思う。
実際嫌そうな顔をしているやつもいた。
そういった感じでその日は話し合いで解散になったので久しぶりにみんなと帰ることとなった。
「なんか律と帰るの久しぶりの気がするわ」
「実際そうだからな。カフェ準備と劇準備じゃ色々やることが違うしな」
「ところでりっつーの方はどうなの?やっぱり料理のレクチャーとかしちゃってるの」
「いや、してないな。そもそも料理できる人が集まってるわけだし教えれるほど俺もうまいわけでもない」
「え?そうですか男子であれだけできるのはすごいと思いますが」
「おー雪音に褒められると悪い気がしないな」
「とは言え、俺たちだってカフェの方で色々手伝うことがあるらしいし」
「なんだっけ?確か料理運ぶんだったよね。服は制服らしいよ」
「まあ、結局忙しいのは二日目だろ」
二日目は自分の学年の劇が行われている間だけ出し物が一時的に閉まるだけなので忙しいことには変わりないのである。
なんなら二日目のほうが多分人が来る。
文化祭は土日に渡って行われるからだ。
「そう考えると雪音とかはずっとでないといけないし大変なんじゃないか」
「私は大丈夫だと思いますよ。人並みに体力はありますし、そのための練習ですしね」
確かに雪音ならやりきってくれそうだ。
「俺は裏方から応援しとくよ」
「ところで律ってなんの準備なんだ?」
「俺か?俺は確か小道具関係だな」
「りっつー楽そうな奴選んだでしょ」
と茜に指摘された。
「まあな、その分働くしいいだろ」
「実際大変ですもんね」
ずっと調理とまではいかないだろうが客の人数によってはそうなりかねないのである。
そんな苦労の日が続く中とある日の放課後雪音は久しぶりに遊びに来た。
「ちょっと久しぶりな気がします」
「ああ、そうだな。ところでそっちは忙しいんじゃないか?」
「否定はしませんけど。ところでそれって」
と俺が持っているものを指した。
「これか?念の為覚えておけと言われたからな」
それとは台本である。
「そういうところは律儀ですよね」
「もしも、劇が台無しになるのは後味が悪いからな。あと、雪音も頑張ってたろ?だから、俺も少し感化されたのかも」
「なんですかそれ」
と雪音はふふっと笑っていた。
それからも準備は順調に進んでいった。
セリフが違っていたりと
時々トラブルも起きてはいたが
そんな感じでとうとう文化祭当日になった。




