三十一話 ポンコツ担任
「お前は佐藤だったか」
と声をかけると運んでいたダンボールの山を一度置いて。
「あ、君は白月さんだね。僕になにか用かい?」
「いや、特に用はない。あと、白月でいい。ところでそれ運ぶの手伝おうか?」
俺はダンボール指した。
「ああ、そう言ってもらえるとありがたいよ。だけどこれは僕の仕事だからね。気持ちだけ受け取っておくよ」
「どう考えても一人じゃ運べないと思うが」
「だけど、君も帰るところだろう?」
「なんとなくほっとけなくてな」
この時俺は雪音のこと思い浮かべて言った。
「ならありがたくお願いさせてもらうよ」
「ん、でどこまで運べばいい」
「そこの教室までお願いできる?」
「まかせておけ」
そして運び終わったあと整理をしていると
「白月さ、最初の頃はなんか近寄りづらかったけど、二学期になってから急に変わったよな。あの時は驚いたよ」
「確かに変わったけど、俺にとっては昔に戻っただけなんだよ」
「でも、実際話しかけやすそうになった思うよ」
「ありがたいこった」
すると佐藤はとある提案してきた。
「ところでせっかくだし友達にならないか」
「急だな」
「まあね。お礼もいつかしたいし、悪い人じゃなさそうだしね」
「じゃあ、これからよろしくな」
と俺は手を出した。
「よろしく、白月」
と佐藤は俺の手を掴んだ。
そういえばと佐藤が
「明日驚くことになるかもしれないよ」
「は?どういうことだ」
「まあ、明日にはわかるから」
と意味深なことを教えられた。
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次の日
「まさかこんなことだったなんて」
時は朝のホームルームまで遡る。
いつも通り早く終わらないかと思っていたら担任はとんでもないことを言い出した。
「昨日伝え忘れたんだが文化祭では各クラス二日目に劇があるから考えておくように」
これにはクラスメイト達もバッシングだった。
「本当にすまなかったと思う。だけど、頑張ってくれ」
「「「頑張ってくれ。じゃねえよ」」」
とクラスの一部が言った。
そして、現在に至る。
「皆頭抱えてんな」
「そりゃそうだよな。まさかあるとは俺も思ってなかったもん」
俺は少し淡い希望をいだいて聞いてみた。
「なあ、優なんか案あるか?」
「いや、ねえな」
「そもそも高校になって劇ってふざけてるとしか思えない」
「一応毎年やってるみたいだぞ」
そんな感じで今日の六限は急遽劇についてに変わった。
ちょうど数学に担当の先生が休みでそこを使うことになったんだとか。
今日も相変わらず佐藤がまとめ役をやっている。
あいつも大変だな。
それだけ期待される分様々なものを背負っているんだと思う。
「というわけで劇の内容を決めようと思う」




