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陰キャくんとヒロインちゃん  作者: みぞれ
一年 出会い編
13/70

十三話 律の過去 その三

律の過去編今回で終了です。


それからあの女の子と遊んだり話したりすることが増えた。

お互いに自己紹介したはずなのに名前が思い出せない。


そんな生活が半年続き俺は小学校を卒業となった。

そして、あの子が引っ越すこと聞いた。


信じられなくて本人に聞きに行くほどショックだった。


だって、彼女が俺の初恋だったから。


そして残酷にも引っ越しのがやってきた。

最後まで手を振り続けることしか俺にはできなかった。


しばらくして、俺は中学校に入学した。

もちろん知り合いもいるから、孤独ではなかった。

でも、途中でその生活は終わった。

ある日学校に行くと俺に向けられた目線は軽蔑の類のものだった。


そして、その頃の親友にも、最低だと言われてしまった。


何をしたわけでもないのにどうして。

何がなんだかわからなくて心に気持ちを潜め我慢することできなかった。


そして、しばらくして一人のクラスメイトが教えてくれた。そいつは正義心が強いと聞いたことがあったやつだった。

そいつによるとこの元凶は瀬野と安田らしい。


そいつらは俺のことを偽善者やヒーロー気取り等と言っていたらしい。


ここまでは良かった。

でも、ここから先はあられもない話だった。

人を殴ったなど物を盗んだだのさまざまだった。


さすがに担任教師と母さんに相談した。


それでも収まることはなく、やっとの思いで誤解だと全校生徒が知ったのは三年の三学期の頃だった。


そして、俺はもう人を信じれなくなっていた。


俺は親に相談して遠くの学校に行くことにした。


その時の俺は自暴自棄だったから学力にあった学校を適当に選んだ。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「これが俺の昔話。聞いても苦しいだけの話」

「こんなのひどすぎます。こんな優しい人が何でこんな目にあっているんですか」

水野は心の底から悲しんでくれていた。

「でも、あの女の子にまた会えるなら会ってみたいと思う。あのころ唯一の思い出だから。もう、名前も覚えていないし、恋愛感情も残っていないけど」

少し重い空気だったのか水野は話を変えた。

「思ったのですが、千春高校は結構偏差値高かったと思うのですが」

「その頃の俺は勉強しかやることがなかったから、中学校では成績はトップクラスに良かったんだ」

ならと、水野が提案してきた。

「なら、次の学力テストで一位を取って、あなたのことなんて見えて居ない人たちの度肝を抜いてやりましょう」

「出来るわけないだろう」

「私が手伝います。別に一番じゃなくてもいいです。だから、頑張りましょう。あと、私が学校でなんて呼ばれてるか忘れましたか?」

ああ、そうだった水野は何でもできるヒロインちゃんだったな。

「あと、もし辛くなったら私に相談してください。この話をする羽目になったのは私の責任ですから。」

そして、スマホを差し出してきた。

「これが私の連絡先です。繋いでください!」

「わ、わかった」

勢いに負けてしまった。

「そんなに気負わないでください。私がついていますから。恩人に恩を返すのは当たり前ですし」

「なら、ありがたく」

そうして、俺と水野の不思議な関係が始まった。

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